迷子の自由

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 125
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022502537

感想・レビュー・書評

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  • フォトエッセイ。日本、インド、重慶について。
    感傷的で、失われてしまう(しまった)ものに意識が向いている(特に後半)。

    「まるで、確実にもうすぐ失われるという予感がするものを、必死に拾い集めているようだった。」(p.159)

    当時の著者と年齢が近いためか、わかってしまう。

    難儀でひねくれた性格も通じるところがあるかも。

    「あからさまにインドに感化されるのは癪だが、影響されないのもいやだ。私が二〇代にインド行きを躊躇したのは、そんなひねくれた理由からだった。」(p.46)

  • 星野博美 著「迷子の自由」、2007.2発行。インド、重慶、日本の写真とエッセイです。子供の頃、支那には4億の民がいると習いましたが、今は、中国、印度、どれくらいの人口になったのでしょうか。インドでは動物の人権が。牛、水牛、山羊、猿、ろば、犬、蛇・・・。日本人が逆立ちしても持ちえない究極の平等主義! インドは平等の国、中国は差別の国の典型に思えてきました。このエッセイで一番印象に残ったのは、著者が小松菜を栽培し、その小松菜を食べつくした毛虫が美しい青い蝶になってひらひら舞い、あたかも著者に恩返しをw!

  • 170p「私は機械になりたい」

  • 再読になりますけれども、なかなか良い写真集・文章でしたね! 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    これからも機会があれば読み返してみたいナリ…少々古い写真集だから、今のインドとか中国とかはもうちょっと都市化が進んでつまらない風景が増えているかもしれませんがね…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    東京も…少なくともこの写真集に載っているような古いアパートは今はもう無いかもしれませんねぇ…昭和の名残を惜しんでいるわけではありませんけれども、重要記念物みたいな立ち位置で少しでも残してもらえれば幸いですねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    この写真集…今はもう絶版なのかもしれませんねぇ…図書館で借りて読んだのですけれども、手元に置いておきたい…と思い、Amazonで調べたら中古なのにえらい値段…死にたい…どうにかして安く手に入れる方法を模索中であります…さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 914.6

  • つだにある

  • エッセイというか写真集というか。

    星野さんの写真、こんだけの数をじっくり見るのは実は初めて。
    ちなみに本はこれまで2冊読んでいる、ちなみに星野さんの本業カメラマン、なんか失礼だぞ俺…

    失礼ついでに書くと、エッセイがあるから写真が映える、写真があるから文章が味わい深い。それぞれがとても良い感じに影響し合っているのが良かった。

    あれだけこだわっていた、銭湯通いも中断されているようだし、あれだけ中毒になっていたファミレス通いもお気に入りの店が淘汰されているようだし、そういうとこから時代が進み具合を観る眼線が面白い。

    あのジャパンバッシングがひどかった時期に重慶に行っても、日本人だと名乗っても一切の事件に巡り合わなかったと書いているのも興味深い。マスコミ報道が偏向的だったのか…、ただ俺のリアルな知り合いが騒動に巻き込まれて水ぶっかけられてるって事実もあるから、全く何事もなかったわけではないんだろうけど。

    とかなんとかいいつつ、この本インドの章が一番読み心地が良かったりする

  • 星野さんの写真と文章を思い切り堪能できる本。

  • ほんわかとしたエッセイと武蔵野市のなんとなく見たことのある風景写真に癒されました。

  • タイトルに惹かれて読んでみました。
    エッセイが一つ会って、次に写真が一枚、また次にエッセイという感じの本。
    星野博美という人の本は初めて読んだんだけど、日常のありふれた風景について書いてあっても視点がおもしろくて飽きることがなかった。
    前までは写真を見るときは風景の美しさとか、状況のドラマチックさとかなんかそういうのばかりみてた気がします。
    この本を読んでから、写真の価値とか存在意義とか考えた。
    写真家は哲学者だなと思いました。

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著者プロフィール

1966年、戸越銀座生まれ。ノンフィクション作家、写真家。著書に『転がる香港に苔は生えない』(2000年、第32回大宅壮一ノンフィクション賞)、『コンニャク屋漂流記』(2011年、第2回いける本大賞、第63回読売文学賞随筆・紀行賞)、『戸越銀座でつかまえて』(2013年)、『みんな彗星を見ていた』(2015年)、『今日はヒョウ柄を着る日』(2017年)、『旅ごころはリュートに乗って』(2020年)など多数。

「2022年 『世界は五反田から始まった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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