SかMか 体の闇がわかる本

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.20
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022504869

感想・レビュー・書評

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  • 団鬼六って小説読んだことなかったのだけど、SMの大家だし面白いのでは?と思ったら全然面白くなかった…
    珍しく最後まで読めなかった。

    こういう人はSが多いとかMが多いとか書いてるけど、全てが微妙。たぶん基本的に男尊女卑な考えの人だということが前面に出ていて萎えたんだろうな…
    Sの人は語らないぐらいが丁度いいのかもしれない。

  •  SM作家・団鬼六が語るSM人間論。どぎついタイトルと背表紙の色とに惹かれて手に取った。
     SあるいはMの人の性格や行動を列挙しているが、ステレオタイプ的な話が多く、残念な印象。人はSとMの両面を併せ持っていると筆者が主張する通り(どちらかの属性が7-8割を超えるとドM・ドSということになるのだそうだ)、自分がどちらに当てはまるかは相手の属性や人生の時期などの条件によって変わってくる。そのため、自分の属性の濃淡は読了後もはっきりしない。謎は深まる一方だ。

     性的なSM属性と社会的SM属性は必ずしも一致しない、という話は印象に残った。

  • 筆者はSMには、社会的なSMと性的なSMがあると主張する。
    性的なSMは先天的なものだが、社会的なSMは後天的なものだと主張する。確かに人はそれぞれの状況や立場に応じて、人格や態度を変えることがある。
    例として浮かぶのは、結婚後に奥さんの性格が豹変するというものである。恋人時代は、なんでも言うこと聞いて可愛かったのに、結婚した途端、急に気が強くなってしまったなんていう話しである。これも筆者の主張に当てはめると、結婚前の彼女は休日のデートで性的なMのスイッチが入っていたのだが、いざ結婚すると二人でいることが普通になり、さらに家を守るという立場から社会的なSに変わったということになる。
    いずれにしても、人は無意識に相手の立場に応じて、自分の態度・言動が変えたりするものだが、それをSとMに自分の役割・性格を意識することによって、より対人関係が効果的になるという著者の主張には一理あると感じる。

  • 「SM」という言葉を作った第一人者の本だけあって、すごく明解にSMを説明されています。超納得。
    ・SもいればMもいればどちらでもない人もいる。Sと自称する作者は自分は六割くらいSだと書いている。サディストといわれうひとは8〜9割になるそう。普通人は対人は相手によって態度を変えるが、そうならない人のこと。
    ・”性的”なSMと”社会的”なSMは全く違い、人によっては異なる場合がある。
    ・Sはケチ。人のために金使いたくない。Mは奢りたがり。
    ・Sは現実主義者。まじめで平凡。賭け事しない
    ・Mはロマンチスト。秀才、鷹揚。負ける楽しさを知っている。
    ・ホームレスは一様にM。惨めな姿を晒していられる。
    ・犯罪を犯して顔を晒していられるのはM
    ・「どでん」‥‥S嗜好一本槍だった男性がある時期に来てM嗜好に転換してしまうこと。老齢期SMマニアに多い。立川談志にいわせると「いい年こいて、縛り上げたり、鞭でぶつなんて重労働は真っ平だ。相手にやってもらった方が楽じゃねえか」
    ・離婚の性的不一致りゆうはS×SかM×M。うまくいかない。
    ・SMの店にはMしかいかない。Sは女房が妥協してくれるし高い金払ってまでそういうところに行かない。8/10がM
    ・Mはヤキモチを我慢する
    ・M女は一人に愛されたい。S女は女王様気質だから一人では満足しなくなる。
    ・見られる快感はMが多い
    ・個人行動を好むM男の場合女の美醜はどうでもいい。S男はかなり美人でないと恥ずかしくてよう歩かない。見栄はり。
    ・「あれ買って」とおねだるのはM女。S女はねだらない。「こんなもの要らないわ」でもだからこそ金がかかる。
    ・隣で飲んでいて。不意に触られると、Mは体がくねくねっとなる。Sはピッと緊張しかたくなる。普通の女ならなんの反応もない。
    ・つきあいかた。Sには誉めてやる。Mには教えてやる。
    ・モテ男・成功する人はSM使い分ける。
    ・頭ごなしに叱るとだとSは恨みを持つ。
    ・M上司は反発の余地を与えるため、部下もMだと頼りなく思う。
    ・誉めると:Sは当たり前だと思う。もっと誉められたい。Mはお世辞だと思う。むしろ「もっとこうしたらいいんじゃない」と言われたい。
    ・Sは誉められて、Mは叱られて伸びる。

    だから大阪人は東京にあからさまな敵意を口にするんですね、大変納得しました。

  • 読みたいです。

  • Sなのか Mなのか
    そんな興味がある人に お勧めできる一冊だと思います

    単純に
     自分を大きく言うのは S
     自分を小さく言うのは M

    ギャンブルで負けてもいられるのは M
    おかしくなってしまうのは S

    Sって結構弱いのかもね。

    ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~ヽ~

    226 SかMか 団鬼六 2008 1230/2010 0823 190P

    SとMの正しい見分け方
     極端にいうと
      Sの人は
       気が小さくて 嫉妬心が強い 
       普通にまじめな男が多い

      Mの人は
       一言で言えば ロマンチスト

     パチンコでいうと
      S 負けると 腹を立てる
        そのうち怒鳴るようになる 凶暴なSのイメージ
      M 5万10万まけてくると みるみる勃起してくる
        損ばかりしているのに 喜んでいる

     試験
      M 時間がないと 焦ったときに 興奮する

     万引き
      M 捕まるんじゃないかと ドキドキ 興奮する

     ヤバイ状況であればあるほど 興奮するのが M

     公金などを使い 逃げ回るのはM気質
      Sは現実主義なので 計算が働き 逃げ切れないと考える

      Mは怖い怖いといいながら 楽しんでいる

     死刑
      Sは ひたすら怯える
      Mは 一種の快感を覚える

     Mの究極の快感は 死

    わからない人は一生わからない
     Sなのか Mなのか
      どちらでもない人も存在する

     私の経験では 10人の内8人は 自分がSかMかわからずに終える

     男女の肉体行為は 普通男が攻めで 女が受ける それだけでSM行為が成立します

    体の中の SMの比率
     50:50 から すこしずつ どちらかに傾き始める

    性的SMとは 男女間の中で成立するものです

    性的なSM と 社会的なSM
     昼と夜の顔

    Sは 大言壮語型
     とにかく大きな事ばかり言います
      自分は強いんだ 
      実力以上に見せようとする

    Mは 誇大妄想型
     頭の中で考えるだけで 口にすることはない
      実際の状態よりも 小さく言おうとする

    Sはケチ
     損をするのがイヤ
    Mはええかっこしようしない

    Sは集団行動
    Mは単独行動

    現実主義者のSと ギャンブル好きのM

    感覚のS
    感情のM
     Sは感覚でとらえるので 自分のやり方をけなされると うれしくないのです
     Mは ほめても喜ばないけど 欠点を説教すると 
         自分への愛情 思いやりと感じるのです

      あーしたほういい こーしたほうがいい と言ったときに
       「ありがとう」と感謝する女性と M
       「そんなことないわ」とむきになる女性とがいます S

     表面上 M型は物わかりがよく すなおだと思われています

    関係を良好に保つには
     Sは 誉めること
     Mは 教えてやること

     洋服を「すごく似合うよ」と 言われてうれしい人が S
      「それより こっちがいいよ こんな服も似合うんじゃないかな」
       と アドバイスが嬉しいのが M

     自分が選んだ物を 認められてうれしいのが S
     こっちのが方がいいよ と言われて嬉しいのが M

    忍耐力が強いM と弱いS
     戦時中 Sは捕虜を嫌い 自殺するものが多かった
     Mは 捕虜になっても 拷問されても 平気

     捕まったときに堂々としているのは M

    相性が悪いのは
     男も女も SとS MとMの 組み合わせ

    ヤキモチ
     S 嫉妬の苦痛を怒りに変え 復讐心理となって 爆発します

     M 嫉妬の苦痛や怒りをなんとか堪え忍ぼうとし そこに快感を感じるのです

    一人に愛されたい M女
     Sの女性は 一人の男では満足しなくなってくる

    軍隊ではM男がおおい
     それは 上官の命令は 皆Sだからである 受け入れるしかない

    Mは言葉責め がうれしい

    女性は 肉体的接触があって 性感のスイッチが入る

    女性のSMを判断する方法
     見た目では なかなかわかりません

     触ってみるとわかります
      何気なくさわったとき
       身体がくねっとなるのが M
       ピッと緊張し かたくなるのは S
        場合によっては 怒るのが S 
        触られたことによって 支配されたような気持になるため
      
      何の反応もない人は 普通の女性です

     動作が機敏で能動的なのは S型
     動作がおっとりしていて 消極的なのは M型

    女性の口説き方
     SもMも 変わりません
      好意を持つかどうかでしょう

     この女はSだな と思ったら
      物は買ってあげない
      ただ その女のいいところを褒める
      とにかく容貌を褒める
      そうすると 喜ぶ

      Sに欠点を見つけて言うと 怒ります

     Mの女性には
      お前 化粧がまずいな と説教をする
      その方が Mは喜ぶ

     S型はよく働きます
     M型は低姿勢です

    相手がSなら 自分はM
    相手がMなら 自分はSと 使い分ける

    Mは従順です

    Mをほめると お世辞をいうな となる
    Sは 当たり前 もっとほめろ となる

     Sの男は 褒められて伸びる
     Mの男性は 叱られて頑張る

    Mの興味は 自分
    Sの興味は 自分の思い通りに動かす 相手 人

    人生はSあり Mあり 

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著者プロフィール

団 鬼六(だん・おにろく):1931年滋賀県彦根市生まれ。57年、文藝春秋「オール讀物」新人杯に「親子丼」で入選。執筆活動に入り、SM官能小説の第一人者となる。89年に断筆宣言。95年『真剣師 小池重明』で執筆再開。代表作に『花と蛇』『不貞の季節』『美少年』『落日の譜――雁金準一物語』『死んでたまるか――団鬼六自伝エッセイ』『一期は夢よ、ただ狂え』、秘書を務めた長女・黒岩由起子との共著『手術は、しません――父と娘の「ガン闘病」450日』ほか小説・エッセイ・評伝等著書多数。2011年逝去。

「2024年 『大穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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