- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022505880
感想・レビュー・書評
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たくさん本(小説)を積み重ねて、つまみ食いするみたいに、次々と読んでいく。
そうやって読んでいく本の中で、梨木香歩の作品というのは、野菜とかあっさりスープみたいな位置づけなんだけど、その中にごろっと、「うん?」と首をかしげるものが入り込んでいて、面白い。
日常→幻想の境目を跳び越えるのが、あまりにもあっさりしているもんで、ぼんやり読んでいるとたまに目を疑うような言葉に引っかかって、んんん~?と数行バックする。そういうことの繰り返しでした。 -
月下香の匂ひ漂ふ一夜。歯が痛む植物園の園丁は、誘われるように椋の木の巣穴に落ちた。前世は犬だった歯科医の家内、ナマズ神主、烏帽子を被った鯉、アイルランドの治水神と出会う。動植物と地理を豊かに描き、命の連なりをえがく会心の異界譚。「BOOK」データベースからの内容紹介。
新聞での文庫紹介から、やっぱり図書館のネット予約で借りて読みました。読んだのは去年の10月のこと…そろそろ寒くなって来ていて、通勤の地下鉄で読むと…なんとなく周りがうす暗く感じてくる。不思議な穴に落ちた彼はどこへ?何を探しているの?
彼の迷いこんだそこはどこ???とにかく、一語一句漏らさず読まないF植物園から出てこれなくなります。
最後の章にたどりつくと安堵…楽しい読書タイムでした♪ -
なんとまぁ…やられました。
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いつから現実と乖離し始めたのだろう、と思っていたら。歯の痛み。抜歯のその深いうろ。覚めても覚めてもまだ夢を見ているような。中盤からぐいぐい引き込まれ、そしてやっと帰ってきた現実。途中でなんとなく坊の正体はわかったけど、それを現実に伝える相手がいて、よかったなぁと。読後感さわやか。
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男の人は皆さんいっぺんこの巣穴に落っこちた方がようございます。 楽しみました。
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『家守綺譚』を彷彿とさせる、クラシックな文体が雰囲気出ています。
意識の混沌へ引きずりこまれるような不思議な読感。