忍び秘伝

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 85
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022508973

作品紹介・あらすじ

永禄4(1561)年、川中島の合戦に出現した「御左口神」。天下をも左右するとされる謎の兇神をめぐり、若き日の真田昌幸と可憐な歩き巫女の少女が、謎の忍者・加藤段蔵に挑む!さらに異形の軍師・山本勘助も登場。

感想・レビュー・書評

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  • 舞台は戦国時代。武田のもとに身を寄せる山本勘助と武藤喜兵衛。喜兵衛は後の真田幸村の父である真田正幸のことである。そして信玄に滅ぼされた諏訪頼重と晴信の妹の間に生まれた寅王丸がなぜか加藤段蔵こと「飛び加藤」の通り名で知られる忍者として現れる。

    「忍び秘伝」

    デビュー作の「忍び外伝」で朝日時代小説大賞受賞した乾緑郎先生の忍び作品の2本目である。加藤段蔵の時代のずれは少し感じたがこの際お構いなしで熟読。SF的な要素も含め正統的な時代小説と言うよりも新しい感はあるが、どんどん引きずり込まれる!

    ただ、この作品に関しては斜め読みや速読をしていては、見落とす箇所が何カ所もある。もう1回見たくなる映画は何作品もあるが、この作品は正直もう一度読んだ方が面白そうに感じる。もう少し時代小説の作品数を増やしてもらいたいなぁ~

  • 山本勘助が何をやりたいのかがよくわからないんだけど、そしてこれがぐるぐる回る運命なら、ますますどうなんだ?というお話。
    もともと飛び加藤が、すさまじくなって帰ってくる部分からどうして?の説明不足。
    でも、とても雄大なファンタジー。こういうの好きです。

  • 荒山徹さんが好きならいけるのではという感じです。
    上記の事を置いておくとしても、いまいち盛り上がりに欠ける印象で、他の人にオススメはできないかな。

  • 「外伝」とほぼ同じ時代の別な人物が描かれますが、わくわく感は「外伝」の方が少し勝ってたように思います。最初は少し苦しいんですけどしばらくのガマン。SFファンなら思わずツッコんでしまいそうな仕掛けはご愛敬(笑。

  • ややSFの要素も入っているが、内容は面白い。
    前作の忍び外伝も面白かった。

  • 歴史上の人物と歴史をそのまま大きく変えることなく、伝承や言い伝え等を利用しながら、SFかホラーかというストーリー!この荒唐無稽さとエンターテイメントにびっくり。

  • ううむ、乾緑郎おそるべし。
    予想以上にすんごい面白かったー。
    さすが注目の大型新人。
    てゆーかホントに新人?今までどこに隠れてたの。

    戦国時代の予備知識なんて全くないですが、読ませる読ませる。
    武田信玄が天下取りのために手を出した凶神。
    戦場に降りれば血を求めて殺戮の限りを尽くす神。
    川中島では敵を一網打尽にし、辺りを地獄絵図に陥れる。
    その神の秘密を握る孤児の少女。
    怪しい技を駆使する忍びの男・・・。

    歴史小説読んでると名前とか似てるもんで血縁関係とか主従関係が混乱しがちなワタシですが、そのへんも多分できるだけシンプルにしてくれていて、わかりやすい娯楽に徹してる。
    戦闘シーンとかスピーディで映像が浮かぶし、キャラクターたちもそれぞれ立ってる。
    主人公の小梅が恋をする喜兵衛が妙にカッコいいし。

    ファンタジー的な要素が強いし、文章のテイストも今時っぽさがあるので、歴史小説好きな年配の人より、若い人のほうがハマる気がする。

    いやー満喫しました。

  • 戦国忍者物だと思ったら伝奇SFだった。

    第一章はややのんびりで面白さは感じなかったけれど第二章以降は古代神召喚とか巫女兼間者を育成する村の事とか、歴史物には無い部分が面白く読めました。

    最後にはタイムスリップまで出る話の流れにちょっと驚きましたが意外な話で楽しめました。

  • これって「忍び外伝」の続きか関連ですか、読んでないので

    同じ事を何度も書いているわりには、外堀が乏しくい
    ストーリーがブツ切れ断片で、話を理解できても面白くない。

    召喚獣がでてくる世界観と思っとけば良いのかな
    映画の予告編みたいにイイトコだけって感じ

    勘助は、可哀想

  •  予想の斜め上をいく展開。びっくりしたよ。そこそこ面白かった。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝』(文庫化タイトル『塞ノ巫女』)で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)、『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。

「2020年 『ドライドックNo.8 乾船渠八號』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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