闇の虹水晶

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.69
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本棚登録 : 238
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510358

作品紹介・あらすじ

一世代に一人だけ現れるという、「創石師」のナイトゥル。人の感情を靄に見て両手のひらに包めば石を創ることができるという稀有な魔力を持ちながら、隣の部族の侵攻によって、家族や婚約者、血族のすべてを失い、恨みや憎しみといった感情までも奪われ、敵のために自らの命を削ってその力を使う日々を送っていた。だが、闇色に七色の虹をちりばめた水晶を手にした日から、その運命は急激にまわりはじめる-。

感想・レビュー・書評

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  • 一世代に一人だけ現れるという、「創石師」のナイトゥル。人の感情を靄に見て両手のひらに包めば石を創ることができるという稀有な魔力を持ちながら、隣の部族の侵攻によって、家族や婚約者、血族のすべてを失い、恨みや憎しみといった感情までも奪われ、敵のために自らの命を削ってその力を使う日々を送っていた。だが、闇色に七色の虹をちりばめた水晶を手にした日から、その運命は急激にまわりはじめる―。

  • 創石師ナイトゥルは人の頭の上に靄を見、そこに手をかざして玉を作り出す魔力を持つ。しかし、「その力使えばおのれが滅び、使わねば国が滅ぶ」と呪いをかけられた。彼の血族は全て死に絶えた。許嫁も、親も、兄弟姉妹も。今は征服者のオーシィンの母堂のところでかろうじて生かされている。希望も生きる喜びも無くしたナイトゥルはその日その日の流れに生きているが…。

  • 1:乾石さんらしい、圧倒的なイメージ喚起力を持つ言葉でたたみかけるように展開する重厚なファンタジー。世界観の根っこが同じなのか、時折「写本師」シリーズで見かける言葉も登場し、ファンとしては嬉しいつくりでした。また、乾石作品では珍しく(?)軍隊vs軍隊という、人間同士の物理的な戦闘が描かれているのですが、そちらもスピーディで手に汗握る! という仕上がりになっています。恋愛色強めなのも意外でした。(でも描写はほのめかす程度なのがまた!)
    乾石作品の「登場人物が見ている世界」の描写がすごく好きで。それは突き詰めれば、彼らが生きる世界そのものの美しさであり、いのちの尊さにも通じるもので、乾石さんが登場人物(や世界を含めた物語そのもの)をいかに愛しているかが感じられて、胸いっぱいになります。
    ドリューがすごく健気で可愛かった……!

  • これまた面白い、創石師という感情やら性質、穢から石を創る人の話。竜やら魔女やら人の心を吸う王様とかもでてきてかなり賑やか。イヤラしい人も出てくるが主人公はちゃんとエエ人に支えられハッピーエンドで読了感爽やか。

  • mixiにレビューしました

  • 主人公は亡国の王子。しかも人の意識から宝石を作り出す『創石師』という特殊能力者……何という萌えキャラでしょう(笑)
    キャラのせいだけじゃなく、プチミステリ仕立てなあたりも含め、面白かったです。

  • 図書館で。シリーズなようなシリーズで無いような。今市子さんの表紙なので借りてびっくりした。今までがもっとこう、おとなしめな表紙だったので。

    人の思いや感情を石にすることができる創石師という存在が面白いし、彼の世の中捨ててるんだか捨ててないんだかな生き方や態度も面白い。積極的に物事に関わるわけではないけれども大局を動かすのが彼、ってのが面白いなあ。塩の魔女の嫉妬も恨みも呪いも何のその、なんとなくポジティブな感じのする主人公なのでそれなりに幸せに生きていけそうなので良かったね、という感じでしょうか。後はグリフォンが可愛いなあ~
    面白かったです。

  • 今市子の表紙で、なんだか内容と合ってない雰囲気。
    中身は著作の他の作品より軽めなカラリと読める。私は好きだな。ラストも安心した!って思った。

  • 2014.10.13

  • 清濁合わせ呑む毅さ。



    だとしても、ドリューの明るさは見習うべき。

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著者プロフィール

山形県生まれ。山形大学卒業。1999年、教育総研ファンタジー大賞を受賞。『夜の写本師』からはじまる〈オーリエラントの魔道師〉シリーズをはじめ、緻密かつスケールの大きい物語世界を生み出すハイ・ファンタジーの書き手として、読者から絶大な支持を集める。他の著書に「紐結びの魔道師」3部作(東京創元社)、『竜鏡の占人 リオランの鏡』(角川文庫)、『闇の虹水晶』(創元推理文庫)など。

「2019年 『炎のタペストリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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