偽恋愛小説家

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.59
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本棚登録 : 498
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511881

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】アガサ・クリスティー賞受賞の鬼才が放つ、連作恋愛ミステリー。「シンデレラ」「眠り姫」「人魚姫」「美女と野獣」という、誰もが知っている恋愛物語になぞらえて、新進気鋭のイケメン恋愛小説家が殺人事件の謎を解き明かしていく。

感想・レビュー・書評

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  • いやー、そうきたかー。
    やられたなぁ。
    楽しめた、楽しめた。
    これ、ドラマ化できそうだけど。

    夢センセの童話解釈が、黒猫を思い出させた。
    黒猫の美学よりはぜんぜん理解できたし、面白い解釈だった。
    続編も楽しみに読もう。

  • 月子にはイライラしたけど、最後の現実の事件の犯人は誰だったのか?は想像していなかったから楽しめた。

  • すきだあ!
    シンデレラモチーフの一話の被害者のものすごくあっさりとした救いのなさに、のっけから大層ショックを受けた。
    が、童話解釈のシニカルさ(むしろ痛快)と、ラブコメ的主人公コンビのキャッチーな可愛らしさのバランスがとても良くて、結局なんだか夢のあるせかい。浸る。

    「書いているあいだ」の辺り、夢センセてばああ見えてロマンチストである。可愛い。
    「それでじゅうぶん」って物凄くわかる……が、それってややもすれば気持ちわるい?イケメン無罪?

    2016年に「ホテル・モーリス」を読んで、合わない作家さんぽいと認識していたのだけれど、勿体なかった……。
    こんなに素敵な作品があるならもっと早くに読んでいれば良かった。
    今回思い切って手に取ってみて良かったー!

  • グリム童話の解釈が面白い。ひねくれているようで的を得ている。

  • 嫌いじゃない。こういうキャラクター。現実に身近にいたら遠巻きにしちゃうけど。
    作中作を読んでみたいな。

  • 「シンデレラの残り香」
    彼女を本物と見極めたのは。
    確かに視点を変えて見るだけで、彼女たちの本当の姿というのは美しい姫から程遠い存在に見えてしまうかもしれないな。

    「眠り姫の目覚め」
    自分の身体の中で調理されたのは。
    裏で指揮を上手く取っているように見えて、いつの間にかそれは破綻し別の指揮者へとタクトが渡っていると気付いた時にはもう相手の思う壺なのだろうな。

    「人魚姫の泡沫」
    過去にラブレターを書いた人は。
    言葉で言うのは自由だが、ここまでの期間文字を見ることも無ければ何か疑問に思う事は全く無かったのも不思議な話だな。

    「美女は野獣の名を呼ばない」
    本物の彼の正体は。
    誰もかもを欺き最初から本当の事を知っていた彼は一体何処から情報を得ていたのかも謎なうえ、ここまで本名を隠していた理由も納得し難いな。

  • 「感傷と恋は似ているが、違う」

  • エピソードとして恋愛小説の香りも少しするけど、推理・ミステリー小説の要素あり、童話の豆知識あり。

  • 『シンデレラ』『眠り姫』などの童話をモチーフにして謎を解く。
    えぇ、そんな解釈もあったのか、と思うと元の童話をもう一度ちゃんと読まないとなと思ってしまう。子供の頃に読んだお話はざっとしたストーリーしか覚えていなくて細かい箇所になると「そうだったっけ?」という感じだもの。
    同じ作者のほかの本も読んでみたい。

  • 2018.3.20 読了

    黒猫の作家さん。
    黒猫よりかは 読みやすかった!

    新人作家(男・夢センセ)と
    新人編集者(女・井上月子)の話。

    短編で、それぞれの話に
    恋愛とミステリー要素もあるんだけど、
    主役の男に 女が片思いパターン
    それは なくてもいいのになぁ。。。と
    ちょっと思ったり。

    まあ でも、面白かったし、
    続編もありそう!期待!



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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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