- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022512505
感想・レビュー・書評
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この本に書かれているのは、家族と幸せに暮らすためのヒントなのかもしれません。
→http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-11983806865.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「いま会いにゆきます」から10年以上経つのに、全然変わってないとも思える物語。
読みたい人がいるから書くのか、書きたい事が変わらない作者がすごいのか。
新作が出るたびに読んできたけど、10年前の感動はもう起こらなくなってしまった。
ただ、江美子はとても魅力ある人でした。
寛太と真利子がお互いに想いあって、離れて、病になりながらそれでも相手を気遣って、それを知っていながら、ふたりがどうなるかはふたりが決めると言えるところ。
ふたりの意志をずっと尊重してくれている。
そこが良かった。 -
精神的にめちゃくちゃ弱かったおじいちゃんが、早くに亡くなったおばあちゃんとの恋愛話を当時住んでいた街に壊れた自転車で向かいながら孫とその恋人に話すって物語だったけれど…。
すっごく狭い世界で生きてきた人間が「こんな人生でも自分は王さまだ!」って言いたい自己欺瞞の話って感じでした。
毎度毎度登場人物が同じタイプばかりで、さすがにシラけてきたよ。
きつい言い方だけど、「強者」に見える人間だって、弱い自分をなんとかしようと努力して、外からはなんとか「普通」に見えるようにもがき苦しんでいるだろうに、なんだか甘いんだよね。
自分は弱いんですよって最初から宣言しておいて、狭い世界に生きて、誰からも傷つけられたくないって言うけれど、何かあったら誰かが守ってくれる、何かあったら死んじゃえばいいやって生に対する甘えが見え隠れしていて、かなりイラっとしました。
恋愛に関しても「たくさんの人の中から運命の1人とめぐりあい、ずっとその人を愛し続けた」って言うけれど、実際は「狭い世界で隣に立った女性と恋をしました」と言えなくもない。
文章はキレイだから、若い頃とか社会の恐ろしさを知らない頃ならば感動できたかもしれないけれど、それなりに社会にもまれて必死に生きている立場からするとナメた話だとしか思えませんでした。
あ~あ。
自分も汚れちゃったな~。
でも、率直な感想ね。
byらじママ -
じいちゃんとばあちゃんのストーリーを孫に語る。
互いの幸せを祈って離れる決意をしたあとにやっぱり
一緒にいた2人の回顧録。 -
読了
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結局のところ市川拓司が書く恋愛小説は同じようなパターンなんだよね。女はリアリストだから20代後半になってくればもうこんなファンタジーには夢を見られない。途中の思い出話までは良かったけど最後ファンタジーに飛躍しすぎてなんだか台無し。市川作品のそういう部分を愛する読者には安心・安全の良書だろう。
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いつも通り、いろんなハンディキャップを抱えた登場人物達による、狂おしくも切ない愛の物語なのですが、今回は祖父のキャラクタ設定があまりにも情けなさ過ぎて共感できませんでした。
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いま、会いにゆきます、に最も近い作品。でも僕には美しい話しすぎて、読むほどにしんどくなってしまった。
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男が亡くなった祖父とした、祖父が昔住んでいた町へ向かう旅を回想し、その旅の中で祖父が亡くなった祖母との恋愛、自分の人生について回想する、という入れ子形式の語りで物語がつづられている。
市川拓司得意の「繊細過ぎて世界となじめない」「生まれてくる場所を間違えてしまった特別な人間」が登場する(つまり祖父)んだけど、今回はそれほど鼻につかず読み切った。
時代を考えると祖父と祖母の若かりし頃の言葉遣いってちょっとおかしいんじゃないかとか重箱の隅を楊枝でほじくるような気になる部分はもろもろあるんだけれども。 -
美しい情景が見えるような、ただひたすらに愛を描いた物語。
祖父の世界を孫が見、今につながり、未来へ。
あまりにも純粋すぎる愛に涙ぐみそうになりました。
みんなが争って生きる現実ですが、こんな物語を読むと一瞬その世界観に浸れて幸福な気持ちになれました。