どんな人も思い通りに動かせる アリストテレス 無敵の「弁論術」
- 朝日新聞出版 (2015年5月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022512802
作品紹介・あらすじ
【社会科学/社会科学総記】「三つのメソッドを使えば、実はどんな相手も説得可能」。会議、プレゼン、普段の会話……社会に出ると必須なのに誰も教えてくれない「相手を説得する技術」を、2300年たったいまも「説得」に関し最強の『弁論術』をもとにやさしく解説。
感想・レビュー・書評
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Vol.353 最強哲学者が教えるモノの言い方とは?http://www.shirayu.com/letter/2016/000714.html
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多少なりとも普段やってることもあった。説得するために、論拠を必ず提示すること。洗練させていくのによみなおしたい。
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弁論術を現代語に言い換えて具体例を出しながら説明しており分かりやすい。
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他人を説得するためには、話す内容が論理的であるのは前提、そのうえで、いかに感情に訴えるか。
・感情を誘導する
・説得推論+例証は最強
・よく知っている例で説得する -
人柄
感情
内容 -
アリストテレスの「弁論術」に焦点を当て、現代でも応用できる考え方、テクニックを伝授する実用書。面白いのは、アリストテレスだって議論に勝つためには「正しい」ことだけではなく、議論の相手や聴衆の心理を見方につけたり、自分の人格が重要だと説いているということ。もちろん論理的な思考やしゃべり方も重要だが、それと同じくらい「信用できる人物か」「話のないように共感できるか」ということが大切かが説明されていて、上司や恋人、親、友人などに対して自分の意見を通す具体的な手法が満載だった。
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アリストテレスの弁論術について、てっきり羊頭狗肉の内容化と思いきや、意外ときっちりと踏まえて書いていることにびっくり。
で、皮肉なことに、きっちりと書いているからこそ、内容はいまいちになってしまっている。アリストテレスのトポスって、現代の水準から見るとめちゃくちゃなところが多いんだよね。
ま、とはいえ哲学の徒としてはこういう本はうれしい。今度キケロあたりをやってもらえんもんか。 -
タイトルに惹かれて読んでみる!
古典をもとに、分かりやすく咀嚼し、
広く浅くの基礎を抑えた一冊だと感じた。
人を説得するということに意識的に取り組んでいこうと感じる方が、
その入り口に手に取ることをお勧めしたい一冊。 -
〝万学の租〟と呼ばれる古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの著した〝弁論術〟を、現代風に解りやすく要約したものです。
弁論術の歴史をたどると、紀元前5世紀半まで遡ることができるとは驚きでした。しかし、アリストテレス以前の〝弁論術〟は、感情論で聴衆を説得するという手法ばかりで、それに比べ彼の場合は、論理学ばかりか心理学をも踏まえており、そのことがいまもなお、議論の表現法における最高の教科書といわれている所以なんだそうです。
簡潔にまとめると、特定の人にしかわからない専門的な知識は用いず、誰もが知っている一般常識、あるいは誰もがすでに納得済みの事柄をもって、論理的に丁寧に説明し、そうした〝納得〟を積み重ねることによって、自らの主張に同意させるようにもっていくということのようです。でも、この弁論術がスゴイのは、ただ論理的というだけでなく、議論には感情がつきものということもきちんと直視し、聴衆の感情の誘導の仕方まで分析して見せているというところです。
ここに記されているトポスについては、私たちも日常会話の中で使っているようなものばかりですが、肝心なのはこれらのトポスを無意識にではなく、意識的に用いるということなのでしょう。
ただ、間違ってはならないのは、議論はより良い結論を生み出すための手段であって、相手を負かしたり、辱めたり、陥れたりすることが目的ではないということですネッ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
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