ザ・原発所長(下)

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著者 : 黒木亮
  • 朝日新聞出版 (2015年7月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022512864

ザ・原発所長(下)の感想・レビュー・書評

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  • 東日本大震災の際、福島第一原発所長だった故・吉田昌郎をモデルにした作品。
    生い立ちから始まり、東京工業大学、東京電力、東日本大震災、そして亡くなるまでの生涯を描く。一応フィクションとなってはいるが、すぐに思い浮かぶ官僚や政治家も多数登場し、ほぼノンフィクション。
    前半部分は、人となりを紹介するような形で進み、下巻途中より震災事故の話となる。原発を食い物にする政治家や企業、またそれらを取り巻くムラ社会の恐ろしさも描かれている。3.11の事態の推移は圧倒的な臨場感や緊張感に溢れ、内部の極限状態の様子が伝わってくる。事故の後、ガンにより入院していた彼を両親が見舞いに来たシーンは泣けてきた。

  • 2016.09.19
    吉田所長のお話。我が社の名前も出てるし、評価もされていると思っていたが、この方の働きに比べたら、そして部下達の勇敢さに比べたら、とてもとても表立って話せるものではないと思った。
    送る会にも、お墓にも、自宅にもお邪魔させて戴いたが、ただ頭が下がる思いでいっぱいである。国家の危機を乗り越え、日本の為に死を賭して1Fを守った吉田所長に再度感謝を伝えたい。
    合掌。

  • 東日本大震災時の福島第一原発所長だった方をモデルとした、ノンフィクションに近い小説。
    上巻は主人公が原発の可能性に魅力を感じ、電力会社に就職し原発の担当となる。しかし自然災害や人為的なミスにより、様々なひやりとさせられる事件や、社会の裏事情に接する。まぁこんなことは社会に出てみると、どんな会社でもありがちな話だ。
    下巻に入りいよいよ3.11に遭遇する。それこそ対応を誤れば、東日本一帯を数十年にわたり人が住めない場所にしてしまう大事故の責任者として、不眠不休の努力をされて、(汚染水の大問題はあるが)壊滅的な事態を防ぐ顛末がリアルに書かれており、興味深く読むことが出来た。
    確かに所長は奮闘しただろう。だがそうはいっても(小説の中のこととはいえ)電力会社がGEの原発を建設するにあたり、竜巻被害を想定し非常用電源を地下に設置したアメリカ仕様の原発を、津波被害を過小評価した挙句そのまま建設した愚や、原発を管理する通産省等の形式要件だけをチェックし自己満足で終わるお役所仕事等々の大罪が、終息不可能なこの被害をもたらしていることに戦慄を覚えるのである。

  • 福島原発のあの名所長をモデルにしたフィクション。フィクションとは言え、福島原発トラブルに関するストーリーはほぼノンフィクションと読んでも間違いはないように思います。やはり今回の事故は100%人災であり、正しく設計され建造され運用されれば原発ほどクリーンな発電所はないという思いが強まりました。

  • 震災の当時、福島第一原発の所長だった東電の吉田昌郎所長を題材にした書籍。生い立ちから3.11、そして亡くなるまでを書く。
    原発に関連する専門用語が多いが物語をより臨場感溢れるものにしてくれる。事実に忠実に執筆することを可能とする取材力は圧巻。
    あの日原発では何が起きていたかをリアルに書いた作品。

  • 3月11日の事態の推移をリアルに描き出していることには好感が持てる。

  • ドラマ化の際には、ぜひ主演はぐっさんに。

  • 圧倒された。現場の混乱が伝わってきた。

  • 下巻では原発事故が中心となります。現場の凄まじさも印象的ですが、日本のための夢の原子力エネルギーだったのに、という登場人物の言葉が心に残りました。

  • 色即是空。
    親より早死にという結果に。

    作品全体としては、作者の取材力に感服。が第一。
    当たり前だとは思うものの、地震津波のことばかり出てくることには、少し違和感があった。

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ザ・原発所長(下)の作品紹介

【文学/日本文学小説】3.11運命の日、一歩も退かずメルトダウンの危機と対峙した首都電力奥羽第一原発・富士祥夫所長。巨大組織の社員として日本の原発黎明期に志をもって原子力とともに歩み、見届けたひとりの男の生涯。好評「週刊朝日」連載、待望の刊行。

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