- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022558602
作品紹介・あらすじ
もっとよく知りたい日本の言葉日本の文化。日常なにげなく使っている日本語の奥にひそむ言語学的問題、文化、風俗、を掘りおこす。
感想・レビュー・書評
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週刊朝日の読者の日本語の質問に、大野晋、丸谷才一、大岡信、井上ひさしの4人が答えるというもの。文法的なことや言葉の歴史的なものを突き詰めていくことになるのだが、回答者の個性もそれぞれ垣間見られて、実に面白い。言葉というものは時とともに変わっていくものだが、そういう観点においてもよく考察されている。例えば、「犬にえさをあげる?」「ニホン、ニッポン、どっち?」「すごく、とても」「小一時間」「見れる、起きれる」「…的」「遺憾?」「魚でいい、と、魚がいい」「四大美人てなぜ言わないの?」「詩歌の造語」「黄色い声」「ナスとナスビ」「お心配なく、ご元気で?!」「丁寧はテイネイかテーネーか」「より、と、から」「五十音はいつ作られたか」「読点入りの短歌」「殿と様の違い」「なぜ、どうしてを使うのか」「生きざまは忌避すべき用語か」など。
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さいきんのことばを頭ごなしに否定せず、受け入れていくスタンスがよく、すこし楽な気持ちになった。
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国語学の世界でも、名の知れた四人が、読者の質問に答えていくという形式。読者の目の付け所が様々で、改めて言葉の面白さを感じられた。
古い本だけど、昔の人のほうが言葉に対して厳しく教育されていたのが伺えて、新鮮さのある内容でした。
日本語文法は何のために学ぶのか? この言い回しは間違いではないのか?
ナスというが、ナスビは正しくないのか? 魚がいいと魚でいいの違い…
など、好奇心をそそられるような話から、言葉を丁寧に扱いたくなるような話まで、それぞれ個性的な回答者の人柄さえ感じさせられる文章は読んでいて楽しかった。 -
1991年 7版