カミーユ・クローデル: 極限の愛を生きて

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022558831

作品紹介・あらすじ

30年もの年月を、この人里離れたモンドヴェルク精神病院で送り、1943年、看取る家族もなく消えていった1人の老女。周囲の者を見下すことで、かろうじて自己の精神の孤高を保ち、早朝のミサにあずかることをかすかな慰めとした孤独な魂。彼女は毎日何を祈っていたのだろう。彫刻家ロダンの協力者として、また詩人ポール・クローデルの姉として、2人の芸術家に霊感を与えながら、自らは悲劇的生涯を送ることになった女流彫刻家カミーユ・クローデル、彼女は一体どんなドラマを生きたのだろうか。ロダンの弟子・愛人として世紀末を駆け抜けた、美貌の彫刻家"悲劇の生涯"。

感想・レビュー・書評

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  • 美貌と才能に恵まれた女性。尊敬と愛の対象であった男性、そして時代、時間に翻弄され、刹那の輝きが次第に失われ孤独の中へと自ら突き進み蝕まれていく。
    芸術家の葛藤、焦燥、苦悩。人間の野望の中に潜む激烈な感情と男女間の性の歓喜、限界が一種哲学的な境地まで昇華され表現される。

    フランス文化の素晴らしさは、イザベルアジャーニ主演の同タイトル映画において見事に小説の世界を表現つくしてる点。二度楽しめる!

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著者プロフィール

上智大学仏文科卒、九州大学大学院、上智大学大学院を経て、パリ第4大学博士号取得。評伝作家・翻訳家。著書に『カミーユ・クローデル 極限の愛を生きて』(朝日新聞社)、『ゴーギャン 芸術・楽園・イヴ』(講談社)、『藤田嗣治 パリからの恋文』(新潮社)、訳書にテレーズ・ムールヴァ『その女の名はロジィ ポール・クローデルの情熱と受苦』(原書房)、デルフィーヌ・ド・ヴィガン『デルフィーヌの友情』(水声社)など。

「2020年 『子供時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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