もうひとつの季節

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著者 : 保坂和志
  • 朝日新聞社 (1999年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022573414

もうひとつの季節の感想・レビュー・書評

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  • (1998.10.20読了)(新聞連載)
    (「BOOK」データベースより)
    鎌倉・稲村ガ崎に時間はながれる。クイちゃんと僕は今日も生きている。茶々丸といっしょに。猫と宇宙、便利屋の兄妹と自由律俳句のしあわせ。昔の写真をながめながら、うつらうつらと哲学する父子の語らいのなかで、ふと思うのだ。生は有限ではない、と。谷崎潤一郎賞受賞のロングセラー『季節の記憶』待望の姉妹篇。

  • 『季節の記憶』の続編はいらないかも?
    終盤が保坂さんらしくないかも?
    『「私」という演算』と表裏なのは納得。

  • それ自身が理論の体現であるかのように絶えず生成消滅を繰り返す量子論や宇宙論への興味に促されて読むその手の本で紹介されているようなトピックや、ザッピングの最中に何故か手を止めて以来気付けば観ているNHK教育「趣味悠々・地形図片手に日帰り旅」で覚えた“谷戸”という言葉など、稲村ヶ崎を舞台に日々をゆらゆらと送りながら絶えず考え続けるちょっと不思議な人々の物語には何故かやたらと奇遇を突きつけてくる箇所が多くて、それ以前にかつて稲村ヶ崎を含む湘南の国道を夏が来るたびに汗を流しながら歩いたことを思い出すまでもなく描写される風景がいちいち目に浮かぶだけに、進行するストーリーを終始近しく感じながら読んだのだけど、何より近しく感じたのは多分主人公の傍目には優柔不断にしか見えない逡巡する思考パターンであり、その「僕」の目に映るクイちゃんや松井さんや美紗ちゃんの生気に満ちた存在感だ。口に入れるそばから溶けてしまう最近の洋菓子を引き合いに出すのもあまりに俗っぽいが、小説として体裁よく成形する前の、触れれば溶けて流れ出してしまうような鮮度の高い小説としてのエッセンスをそのまま一冊に閉じこめたような妙味。久しぶりにまた江ノ電脇を歩きたくなった。

  • 記念すべきはじめて読んだ保坂和志。

  • 2008年1月17日(木)、読了。

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