シンセミア(下)

著者 :
  • 朝日新聞社
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578716

感想・レビュー・書評

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  • 2010/8/5(~116)6(~150)10(~174)12(~216)17(~235)19(~411)終


    かなり時間がかかってしまいましたが、無事読み終わりました。
    すごく興奮した!ニヤニヤが止まらなかったし、頁を繰る早さも心なしかいつもより早く感じました。
    正直、「もっとよみたい!」と思ってしまったほど、この1冊に好意を持ちました。

    最後は後味の悪ーいバッドなラストでしたが、それがまたおいしい。
    うまい話の作り方をする人だとますますすきになりました

  • 登場人物が多くて、話が広がる広がる。
    文学的な深みにやや欠けるところもあろうかと思われるが、
    かなりの力作である「神町サーガ」の第 1 部(?)。
    片田舎の閉鎖社会に暮らす人達の、
    ダークな部分が相互作用・干渉作用を起こし、
    崩壊へとひた走ってゆく。
    途中 David Lynch の Twin Peaks を少し思い起こしてしまった。

    2004 年 第 58 回毎日出版文化賞受賞作品。
    2004 年 第 15 回伊藤整文学賞受賞作品。

  • きっかけは 自分の粗忽さにあるのです。ピストルズという本の装丁が気に入り書店にて購入。休日に読んでいたところ、敬愛する我が図書館の神様より『シンセミアとグランド・フィナーレに続く物語ゆえそれを先に読むと良いのではないだろうか』とアドバイスいただく、なるほど然り。翌日図書館にて両作品を借りてきたのでした。読むのがとてもしんどいお話でした。50人以上いる主な登場人物に加え暴力・性描写・人々の感情の記述・・・途中何度も本を閉じて ほおりだしそうに・・・閉鎖的な共同体の中逃れることの難しいものを背負いあるときは自己弁護しながら行動する人は恐ろしい 弱い と思う自分はどうなん・・?と考える・・・鶏頭はどんよりしてしまったのでした。読んでいる間、食欲がまったくわかず・・・食べても砂を噛むよう・・・ある意味最強のダイエット本。

  • 傍観

  • 10/18
    力量を感じさせる。
    が、やっぱり気持ち悪いんだよなー。
    真の読書体験が既存の世界観の破壊だとしても、愛読したくはない。

  • そのパワーにただ圧倒される。
    からまってころがって大きくなりつづけて、かけぬける。

    全然癒されないけど、根源的で泥っぽくて、嫌いなタッチではない。

  • ラスト、意地になって読みきる。よくやったあたし!!
    いやぁもう、本当に甚だ不愉快です。レポートでなければ読んでません、マジで。変質的性癖などなどにご理解の無い方にはお薦めしない。私はひたすらに著者との相性が悪いと(以下略)この人の文体、嫌いだわ。
    昔文学理論の教科書にこれが抜粋されて載ってたが、一体何論の見本だったんだろう…メディア論?
    何はともあれ読み終わったからには、ひたすらに不愉快で最後「それでいいんかい!!」と全力でつっこみたくなったこの思いを見せることなく、上手くレポートにまとめなくてはなりません。しかもそれを10名ほどのクラス全員に観覧。地獄や。

  • 神町。360℃から。

  • じゅるじゅる。
    良い名。

  • 今まで読んだ阿部作品の中でベスト.戦後日本を凝縮した「神の町」で起きるすさまじい惨劇と超常現象.最後はちょっと駆け足な感じでしたが,著者得意のディテールを積み上げる執拗な文体,盗撮という超越的視点の導入など刺激に満ちた傑作.

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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