いっしょに考えてみようや ノーベル物理学賞のひらめき (朝日選書 858)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022599582

感想・レビュー・書評

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  • ノーベル賞をとった人の生活や考え方に興味があったけど案外普通。

    ただ、どんなことでも言えるけど結果を出す人の継続力というか粘り強さは凄いですね。

  • ノーベル賞のお二方の公演とか記事をまとめたようなもの
    やっぱりこういう短いやつだと
    どうも物足りなく感じてしまう
    左ページがほとんど写真なので180pくらいあるけど
    実質100pくらいしかない
    しかも二人でなので一人50pくらい
    もちっと詳しいものが読みたい

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】429.6||K 【資料ID】91091431

  • 名大関係のノーベル賞受賞者の著書特集。

    理図書 429.6||Ko12 11695299

  • 思い立って,2008年のノーベル賞関係の本をまとめ読み.
    さすがに重複も多い.
    その中でこの本は朝日新聞主催の講演会が元になっているらしく,いろいろな角度から小林,益川両氏のプロフィールをうかがえる構成になっている.簡単な自叙伝の第一部から、両氏の講演の記録(小林氏の講演はなかなか難しい),そしてパネルディスカッション(これはそれほど内容がない)の記録で終わっている.間に挟まれた高エネルギー加速器研究機構の高崎史彦さんの小林•益川理論の実証にとりくんだ実験物理の話が他の本にはなくて面白かった.

  • 三葛館一般 429.6||KO

    ノーベル物理学賞受賞の小林・益川両氏の生い立ちから大学生活・受賞までの過程と受賞後の講演集、そして「宇宙と人間」と題されたパネルディスカッションが掲載されています。
    また、最終章のノーベル賞授賞式同行記者の見た裏話も大変興味をひかれます。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=58328

  • 小林誠、益川敏英両氏の講演会や自叙伝。
    CP対称性の破れの話やそれに繋がる研究者や理論、
    そして反物質など、分り易く解説。

    二人の人となりもよくわかる、
    すごく読みやすくていい本。
    買うかも。

  • 「小林・益川理論」により「CP対称性の破れ」という現象が説明された. そしてその理論は,2001年 高エネルギー研究所のBファクトリーという加速器で電子と陽電子を高速度で衝突させ,発生するB中間子と反B中間子の崩壊の速度を比較し,差があることを示したことで 証明された.
    宇宙がなぜ粒子dominantとなったか,この対称性の破れによって説明可能(=そんな単純なもんじゃないか?)

    こういう最先端科学は日本の命綱だと実感した.→ それこそすぐに,髪の毛の幅程度の飛距離で崩壊する今の政権の,質量ゼロの国会議員めらが 仕分けだなんだと土足で口を開けたまま 上がりこんではいけない領域なのである.

  • 反物質というものを知ったのは30年ぐらい前だったが、「宇宙のはじまりに物質と同時に発生して対消滅して、マイナスの電荷の電子で構成する物質がほんの少し残った」という話だったので、「もしも現実に反物質が存在したら爆発して宇宙が消える」と恐れていたものだった。
    しかし、既に反物質(反粒子)は人工的に作られ利用されるほどの、ポピュラーなものになっていたとは。
    そのおかげで、なぜ対消滅でこの宇宙が残ったのかという長年の疑問が氷解したのは嬉しい。
    宇宙は完全でありながら、その中に「崩れ」を持っているというのが、どこか日本の「わび・さび」を感じさせるのも面白い。
    極小の世界は、私たちに馴染み深い物理とは違うルールに支配されているらしいが、それでも自然は「そういうふうにできている」のだろう。
    人間に何かを感じさせるように。考えさせるように。

  • (2009.08.31読了)
    ノーベル物理学賞を受賞した小林誠さんと益川敏英さんの受賞後の講演が収められています。「考える過程がおもしろい」(小林誠)と「関心があることだけをやってきた」(益川敏英)は、自分の生い立ちを語っています。小さいころから授賞式までの写真も収められています。
    残りは、朝日新聞社主催「ノーベル物理学賞受賞記念小林誠・益川敏英講演会」の二人の講演「6元クォーク模型誕生のころ」(小林誠)「科学とロマン」(益川敏英)とふたりの理論を証明する実験を行った高エネルギー加速器研究機構の高?史彦さんの「実験への情熱が実を結んだ」、最後に小林誠・益川敏英・高?史彦・清水義範の4氏によるパネルディスカッション「宇宙と人間」で構成されています。
    2008年のノーベル物理学賞受賞者たちの本をあれこれ読んだのですが、
    「素粒子の宴 新装版」南部陽一郎、H・D・ポリツァー著、工作舎、1979.07.25
    「クォーク 第2版」南部陽一郎著、ブルーバックス、1998.02.20
    「消えた反物質」小林誠著、ブルーバックス、1997.06.20
    「現代の物質観とアインシュタインの夢」益川敏英著、岩波書店、1995.10.23
    「いま、もう一つの素粒子論入門」益川敏英著、丸善、1998.08.30
    「立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力」立花隆著、朝日新聞出版、2009.01.30
    難しくてよくわかりませんでした。
    それに比べこの本は、一冊で受賞者たちの素顔もわかるし、受賞内容のエッセンスも盛り込まれているので、お手頃かなと思います。
    お二人とも名古屋大学卒業ということで、東大、京大卒業の受賞者に比べものすごい秀才という印象はありません。そういう意味で親しみやすいかもしれません。

    受賞対象になった「CP対称性の破れ」について
    物質の構成単位は、原子です。原子は、原子核と電子より構成されます。原子核は、陽子と中性子で構成されます。電子、陽子、中性子は、クォークで構成されています?
    電子、陽子、中性子に対して、陽電子、反陽子、反中性子と呼ばれるものが存在することが分かっています。電子と陽電子は質量が等しく電荷が反対になっているので出会うと無になってしまいます。陽子と反陽子、中性子と反中性子に関しても同様です。
    電子、陽子、中性子を粒子、陽電子、反陽子、反中性子を反粒子といいます。粒子と反粒子が同等であれば、この世は、無のはずなのですが、この世は、物質(粒子)で満たされています。粒子と反粒子が同等であることを「CP対称性」と言います。物質で満たされているのは、「CP対称性が破れている」からということになります。
    1964年にクローニン、フィッチの二人が「CP対称性の破れ」を実験的に発見します。
    「CP対称性の破れ」が起こるためには、クォークが4つでは、不可能で、6つなら可能ということを示したのが小林・益川理論です。
    クォークが4つでは、実数の世界に収まり、6つにすると虚数(自乗するとマイナスになる)が現れるというところがポイントなのだそうです。i²=-1というのは、虚しい数などではなく実に重要な数ということです。

    ●南部先生はすごい(46頁)
    南部洋一郎先生は本当にすごい人です。研究者にとっては非常に都合のいい先生なんです。新しいアイデアを撒き散らしてくれる。先生はご自身が取り組んでいたものの最後の最後まで詰め切って成果を刈り取ってしまわれない。アイデア豊富で、すごい考え方を随所に残しておられる。
    (2009年9月2日・記)

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著者プロフィール

小林 誠:環境省自然環境局自然環境計画課課長補佐。2019年環境省入省。国立公園の新規指定、大山隠岐、足摺宇和海国立公園の現場管理、内閣官房、観光庁、ANAへの出向などを経て、2021年度から現職。

「2022年 『ビオシティ BIOCITY 92号 人と自然の共生地域「OECM」入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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