ベストセラ-小説の書き方 (朝日文庫 て 4-1)

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022611567

感想・レビュー・書評

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  • 著者について知らなかったので、検索してみたところ
    ”アメリカ・ペンシルベニア州出身の作家。SF小説からホラー、ミステリー、サスペンスなどジャンルミックスした手法で80年代から現在に至るまでベストセラー作家であり続けている。”
    ということでした。残念ながら、日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは「ベストセラー作家であり続けている」人物が、本のタイトルの通り、ベストセラー小説の書き方を教えてくれる本です。
    「本はもう売れない」などというのは誤解であること、ではどんな内容にするべきかということなど、まだ見ない作家を実例を交えて励ましてくれます。
    作家の実態や、出版業界のからくりを知りたい方にはとても参考になる本だと思います。
    ただ、書かれたのは35年ほど前であること、そしてアメリカの事情であることも承知して読む必要はあると思います。

  • より具体的にリアリティを持つ小説の書き方を詳しく書いた本。

  • 量産作家、ペーパーバック・ライターのクーンツが著した小説作法指南書。
    常にその作品に接しているクーンツ読者としては書かれている内容はベストセラー小説の書き方というより、クーンツ小説の書き方といった方がかなり近い。クーンツの小説に見られる癖、プロットの作り方、小説パターンが余す所無く書かれている。つまりこれは題名を翻訳すれば「ベストセラー作家クーンツが教えるクーンツ小説の書き方」なのだ。云うなれば「クーンツ小説」=「ベストセラー小説」という訳。
    内容的には一理あるのは認めるが、21世紀に突入した現在、物事の価値観はあまりに多様化し過ぎ、何が受けるかわからないものとなっている。
    本国アメリカではクーンツはまだベストセラー作家ではあるかもしれないが、現代の日本では既にクーンツの作品はベストセラー作品ではない。出せばそこそこ売れる小説である。パターンは常に一定で、公式に代入する数字がそれぞれ違うだけである。そこそこ売れるのは一時の楽しみを常に約束されているので購入する読者と根っからのクーンツ好きのどちらかであろう。だから現在に即して読むとかなりの齟齬が見られるのだ。
    また、クーンツが不得手な分野―本格ミステリ―に関する小説作法についてはほとんど参考にならない。いつの頃の本格ミステリの構造を語っているのか、目を疑う。こういう事を臆面も無く、本にして語るのがクーンツらしいと云えばクーンツらしい。

    しかし、最後に掲げた必読本リストはなかなかの物。チャンドラー、ハメット、ケイン、ロスマクなどをちゃんと押さえてある辺りはかなり好感が持てたが、さらにセイヤーズまで読んでいたのには驚いた。
    やはりクーンツ、侮れない。

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