旅立ち 遠い崖1 アーネスト・サトウ日記抄 (朝日文庫 (は29-1)) (朝日文庫 は 29-1)
- 朝日新聞社 (2007年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022615435
作品紹介・あらすじ
1862年、イギリス公使館の通訳生として、攘夷の風が吹き荒れる日本へ一歩をしるしたアーネスト・サトウ。第1巻は生麦事件をへて、イギリス艦隊7隻とともに薩摩にむけて横浜を出港するまでを描く。19歳の青年が見つめた、幕末の日本の姿が鮮やかによみがえる。大佛次郎賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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2014.09―読了
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アーネスト・サトウから見た明治維新を知りたくて読み始めました。14巻までたどり着くでしょうか^^;
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NH1a
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アーネスト・サトウ。幕末維新の日本語通訳としても活躍した英外交官。長らくサトウの名を佐藤と勘違いしていたが、Satowというアイルランド出身のイギリス人と知った時は驚いたものだ。そんなサトウの『一外交官の見た明治維新』は読みたいものだと思っていたが、それをも上回る日記抄があるという。それが本書『遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄』である。全15巻の初巻はサトウ家の生い立ちを探る作者のロンドンでの調査紀行から始まるり、日本側や書簡の相手側など関連資料にまで言及するなど丁寧な展開。サトウの在日2年間の出来事、生麦事件、薩英戦争が語られる。
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全14冊 揃
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イギリスの外交官、アーネスト・サトウの日本での滞在日記。「ゼロ年代の50冊」で選ばれていたもので興味をそそられる。
1巻は生麦事件から薩英戦争の前哨ぐらいまで。それにしてもサトウの言語吸収力に関する記述を読むたびに興奮する。言語運用能力の高い人の話を読むのってなぜか楽しい。
最近、歴史的な一つ一つの事象には、それなりに人と人の力関係が作用しているところがあって、ある一人のスーパーマンによって歴史が回されるわけではない、という感じの感覚を持っているのだが、これもそんな視点で一人一人の力関係を見ながら読んでいる。二ール、ウイリス、オールコックなど、それから日本の藩士たち。じっくり読んでいこう。 -
極東の小さな島になぜ行くことを決心したのか、動機がいまいちよくわからない。でも、すごいと思う。当時の最先進国であるイギリス人が、すべてが未開といってもいい日本で、その国や人や文化を馬鹿にしたり蔑んだりすることなく、日本の生活に興味を持ち、その国に適応しようとする姿勢は半端なく感動的だ。心が柔軟なんだ。あまり宗教に囚われず自由な感性をもった人なのかと思う。