決定版 部下を育てるコーチング (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022616814

作品紹介・あらすじ

「人を育てること」ほど、奥深い仕事はない。自発的に仕事に取り組む部下は、どうすれば育成できるのか。部下の「やる気」が生まれるために必要なこととは?「場づくり」をキーワードに人材開発コンサルタントとして30年以上のキャリアを誇る著者がその具体的スキルを開陳する。

感想・レビュー・書評

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  • 後半はあまりコーチングよりも、思考力があれば対応できそうな内容だったが、前半のコーチング内容は具体的で参考になる。

    ・同じことでも人から言われてやるのはいや。
    ・承認欲求(女性は共感欲求?)
    ・ハーズバーグの「衛生要因」と「動機付け要因」
    満足につながるのは動機付け要因→やる気につながる
    達成、承認、仕事内容、責任、昇進、尊敬される、自己実現

    不満足ではないにつながるのは衛生要因→満たされてもやる気はおきない
    会社の方針、給与、対人関係、作業条件

    →お金で不幸を追っ払うことはできるが、幸せを買うことはできない

    ・批判ばかり、自らは行動しない、部下への積極的な行動をおさえるのはやる気が起きなくさせる原因。
    部下に追い抜かれるのが怖いの?仕事を抱え込んで聖域化したいの?自分以外の人間ができることを証明されたくないの?
    居場所がなくなると感じているの?

    ・自己実現に目を向けると「自分は成長している?」「本当にやりたいことできている?」「市場価値が上がっている?」という答えが
    イエスでないとやる気は消えていく。

    ・部下より先に話さない
    意見をつぶさないことが、部下に場を与えてあげる1手段。
    他にも、「一人一人のやるべきことを明確にしてあげる」「情報をなるべく伝えてあげる」「期限や成果を区切って信頼して任せてみる」
    「現在地を知らせてあげる」「行動で示してあげる(自分はやらないのに部下にやらせるのはナンセンス)」「大切なことは繰り返し言う」
    自分はどんなときに、この場所を安心できるのだろうか?

    ・具体的なビジョンを描いているか?
    その人の成長ストーリーが見えているか?松本さんは?北野さんは?

  • コーチングのことも書かれていますが、部下との接し方であったり、部下と接する時の考え方などがまとめられた一冊です。
    いわゆる新書判なので、手軽に読むことができます。

    なお、部下がいる人は読んでも損はないと思います。
    会議における「ファシリテーター」の役割について記載されていますが、この考え方は初めて触れる考え方で新鮮でした。

  • 人は成長しているという実感がどれだけあるかで
    充実感や幸福感が違ってきます。

    会社では、上司も部下も
    お互いに成長し合うことが重要です。


    本日ご紹介する本は、

    「やる気」が生まれるために必要なことを
    コーチングやファシリテーションを含めて
    書かれた1冊です。

    ポイントは
    「場」

    どこの会社でも、
    プロジェクトや業務チームなどの
    ”場”というものがあります。

    明確な「場」があると、
    人はそこに参加するようになり
    参加することでやる気が生まれてきます。


    「うまくいったことを考える」

    望ましい結果が出ない時だけ
    文句を言うのではなく、
    何がうまくいったか、
    どうしたら望ましい結果が生まれるのか
    も同時に考えましょう。

    人間は認められることで、次に進めます。


    「反省する」

    チームで、ある失敗が起こったとき、
    自分はそのことに関係なく、他のメンバーの責任
    だったとしても、
    同じチームで自分は全く関係ない
    ということはあり得ません。

    ひょっとしたら、たまたま自分が失敗しなかっただけで
    自分が同じ立場だったら同じように失敗していたかもしれません。

    一見自分に関係なさそうなことでも
    常に、自分だっらと反省してみましょう。


    「完了する」

    あるプロジェクトを開始してみたものの、
    終わったのか、まだ終わってないのか
    よくわからない状態でフェードアウトすることは
    良くあります。

    出来たとしても出来なかったとしても
    プロジェクトの結果を明確にして
    「完了」しましょう。

    そして、どんなに小さな問題解決や達成であっても
    お祝いして、自分を承認することが大切です。

    ぜひ、読んでみてください。



    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    私たちの多くは、「所属・愛の欲求」「承認の欲求」「自己実現欲求」に動機づけられて働いている
    やる気を高める要因=「達成」「承認」「面白い」「責任」「昇進」「尊敬される」「自己実現」
    「場」があるとき、人は参加する。参加があるところに、人の情熱は生まれる
    「目標達成」という抽象的な概念を細分化して、そのひとつひとつを具体的な行動に翻訳していく
    常に「私」「と「チーム」の2つを関係つけることのできる機能が有効(コーチング、ファシリテーション)
    人が育ちやすいのは、相手をできる人と捉え、責任を与え、そのように扱うとき
    部下一人ひとりが正しい地図を見ながら仕事をしているかどうかを確認するのが上司の仕事
    四半期ごとに、必ず目標を完了させることが重要(目標の完了=達成を達成と認め、未達成を未達成と認める)
    問題を発見し、その問題を解決していくことが仕事であることを教える
    影響下で生きる人にはビジョンはない。ビジョンがないから向かう先が分からず、やってくる難題に振り回される
    どんなに小さな問題解決や達成であっても、自分を承認することは大切
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 部下の「やる気」について考える
    第2章 部下のやる気が芽生える「場づくり」
    第3章 日常で部下が育つコーチング・シナリオ
    第4章 「やる気」を高めるコーチング・スキルのポイント
    第5章 チームの士気を高めるファシリテーション・スキル
    第6章 自分を動機づけるセルフ・コーチング
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆マインドマップ◆
    http://image01.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/54e04a10589ade99.png
     

  • 部下を育てる、日々難しさを感じています。この本を読んで反省し、(自己嫌悪に近い)反省、そして、また読み・・・と。
    とても、読みやすい本で、さらっと読めるので、日常の自分の言動の振り返りの教科書です。

  •  悪くはありませんが、『子どもの心のコーチング』の方がインパクトは強かった。

     この本は半分ビジネス書だから仕方ないのかもしれませんが、「心」に踏み込むことになる質問の仕方には深く触れていなかったような気がします。よく言えば、ビジネスライクに効果的な質問を投げかけることができますが、その反面、本質的な問いかけはできず、浅く終わる可能性もあります。

     ビギナー向けという言い方もできると思いますし、「心」でどう感じるかまでは問わず、頭でどう考えるかをまず整理整頓しています。

  • 上司の役割のひとつは「場づくり」。コーチングとファシリテーションのスキルを用いて部下が自発的に活動しやすい環境を作っていこうという提案。やはり、コミュニケーションは大切であると改めて感じた。

  • 子どもの心のコーチングの著者、菅原さんの本。
    前作2作ほど、うなる部分は少なかったけれど、上司として必要なことがきちんと整理されていた。(えらそうやな)
    会社に部門長教育の一貫として参考図書として薦めてみよう

  • コーチングに関する読みやすい本。

    基本的なことがわかりやすく書かれている。コーチング、ファシリテーション・セルフコーチング等、概要を捉えるには良いかも。

  • いやー、単純。

    こんな絵にかいたような単純な人間がいたのかと驚いた。
    作者自身がド単純で「良識ある人間」の代表であり
    人間の価値観は全部一緒だと思っている。
    だから指導方法も一本調子で基本的に「心」に訴えればなんでも
    うまくいくと思っている。
    指導者側の適性も相手の個体差もまるで考えていない。

    そしてとどのつまりは
    「金もポストも与えられないけどやる気をやるからなんとかしろ」
    である。

    不況だってのはわかるがあまりにも未来の無い話。
    そんなので騙されちゃう若者がいると思うと哀れである。

    まぁ、そもそも部下もいないしコーチングなんて必要の無い
    私が読んだのがそもそもの間違いだったのでしょう。
    切迫感が無いから冷静に読んでしまった。
    こういうのは読むほうも情熱が無いと受け取ることが出来ないものね。

  • 多くの方が感じているように、部下と上司はお互い理解し合うのが
    難しい存在。上司が「なんで理解できないんだ」といったところで、
    仕事には何のプラスももたらしません。

    上司にできるのは、部下をやる気にさせるプロセスを淡々と進める
    ことだけ。

    昔、メンターに言われたことと同じですが、要は「やる気をそがな
    い」ことが大切なのです。

    本書には、部下のやる気に関する正しい知識と、やる気が芽生える
    場づくり、部下を育てるコーチング・シナリオなど、さまざまなノ
    ウハウが載っています。

    上司がやってしまいがちなミスについてもコメントしているので、
    自分のマネジメントを顧みるためにも、有用な一冊だと思います。


    人は不思議なもので、同じことでも人に言われてやるのは嫌です。
    逆に言えば、自発的な思いで向かう仕事は楽しく、何とか成果を上
    げたいと思うものです

    やる気のない部下の数だけ損失が生まれる

    レジ店員のちょっとしたやる気が、クッキーとマフィンの売上につ
    ながった

    社会における人事情が変化し、働く動機も様々になってくると、か
    つてのような「頑張れば給料が上がる」とか「業績しだいで偉くも
    なれる」といった動機づけは、大して役に立たなくなってきています

    上司の仕事は挑戦できる環境づくり

    満足にかかわるのは、「達成すること」「承認されること」「仕事
    そのもの」「責任」「昇進」などです

    なぜ成果主義は上手くいかないのでしょうか。いくつもある理由の
    ひとつは、お金そのものは、直接私たちを動機づけないことにあり
    ます。給料は「衛生要因」だからです

    そのとき、表彰された別の人のことも覚えています。彼はその年、
    やったことのない難しい案件に果敢にチャレンジしました。そして、
    見事に失敗したのです。彼は傷つきました。そんな彼を、上司は人
    前で承認したのです

    管理するだけでは自立した人は育たない

    場に必要な第一要素は「安心できる環境」です

    安心を構築すれば、部下のやる気を高めるに充分かというと、そう
    ではありません。もうひとつ重要な要素があります。それは信頼し
    て多くを求めることです

    否定的なフィードバックも成長には欠かせない

    お祝いは、プラスのフィードバックのやり方のひとつです。ほんの
    五分間の行事です。公式にみんなの前で認めることで、やる気はぐ
    っと上がります

    「なぜ、うちの会社はやる気が高まらないのだろう?」少しでもそ
    う思うことがあるなら、会社にチームとして働く機能を導入するこ
    とを考えるべきです

    コーチングが機能するのは、そして人が育ちやすいのは、相手をで
    きる人と捉えて、責任を与え、そのように扱うときです

    ◆目次◆

    第1章 部下の「やる気」について考える
    第2章 部下のやる気が芽生える「場づくり」
    第3章 日常で部下が育つコーチング・シナリオ
    第4章 「やる気」を高めるコーチング・スキルのポイント
    第5章 チームの士気を高めるファシリテーション・スキル
    第6章 自分を動機づけるセルフ・コーチング

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著者プロフィール

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事

「2015年 『子どもの心のコーチング【しつけ編】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

菅原裕子の作品

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