家族難民 中流と下流──二極化する日本人の老後 (朝日文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618474

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  • 家族制度の変貌とともに、独身、シングルによる格差が顕在化しつつあるという。バブル期のパラサイト・シングルが、バブル経済崩壊の後、いまや年金生活の親にパラサイトしないと生活が成り立たないという事態にも・・・。
    一方、離婚率が近年上昇するも、高収入カップルの離婚と低収入カップルに離婚とは、離婚の意味もその後の生活水準も雲泥の差があるとは・・・。低収入ゆえに離婚するというパターンも、これまた多い。他方、子どものいない夫婦・カップルの今後は・・・。在宅介護への国の方針、そして介護施設の状況とこれまた格差。

  • 自分を必要としてくれる存在がいない人たち(その多くはシングル)が増加してきている。社会保障モデルが家族を前提としているため、非婚化で、安心の網につつまれない人が増えてきた。

    親密も安心も子供も、対象は定型的な家族だけ。定型にしない/できないなら、様々なかたちを認めればいいのにそれもしないんだから。社会のつくりもそうだけど、普通の意識や考え方としても。

  • 周りでしんどくなる人のことを見てきたけれど、そうか、こういう視点もあるのだな。

  • 無縁死3万2千人が、2040年には300万人を超えてくる、との警鐘。シングルがもし嫌ならちゃんと考えねば、という。

  • 日本の制度は標準型家族モデルに基づいている。もっと多様な家族のあり方、住み方を認め、家族だけ、仕事だけのつながりだけでなく、中間的な支え合いが求められてる。そう考えるとシェアハウスは合理的な住まい方なのではないだろうか。

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著者プロフィール

大阪府出身。京都大学法学部卒。華々しい英雄伝が好きですが、裏話的なテーマも、人物の個性をあぶり出してくれるので、割と嗜みます。著書に『世界ナンバー2列伝』(社会評論社)など。

「2016年 『童貞の世界史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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