1945年のクリスマス 日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版 (2016年6月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618573

1945年のクリスマス 日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 日本国憲法草案作成の9日間の記載は、さすがに当事者だけあって迫力があり興味深かった。民生局のホイットニー准将やケーディス大佐といった歴史上著名な人物の人となりがよくわかるところも面白かった。また戦後の棟方志功との交流等は全く知らなかったのでこれも興味深かった。

  • 私は日本で生まれました。
    国籍も日本国民になっています。
    現在の日本国憲法が国民に知らされたのは、
    終戦の年(昭和20年)では無く、
    それよりも後になってからで、
    それまでの間の日本は、闇市や物々交換、
    お金の価値も定まらない、そんな混乱の中を揺らいでいる船のようだった事は確か学校で習いました。
    丁度、母が昭和20年生まれで戦後の苦難や経済渦中の時代に生まれ、
    其の事も子供時代に聞かされた覚えもあります。

    ただ、私は日本に生まれ落ちたのに、
    日本国憲法が出来上がるまでの事実を、
    この年になるまで知る由もありませんでした。
    或る人に教えて頂くまで、現在の日本国憲法も誰が何の目的で作成し、そして現実に実行されているのかも。

    私は、婚姻し仕事を持ち、
    そして、子をも持つ母親ですが、
    著者ベアテ・シロタ・ゴードンが憲法草案を作り出す密室の9日間のメンバーの一人に加わらなければ、
    今、こんな幸せな生活を送っていなかった事実を今回知りました。
    数年前【戦争はなぜおこるのか(ドン・スレイター著 山本直英訳)】という子供向けの戦争に関する本を読み、
    『悲惨だった第二次世界大戦は、
    日本にとって良い摩擦だったのかもしれないと思っている。でなければ、アメリカとはこんなにも友好な関係を保てなかっただろう。』
    という個人的感想を書いた覚えがありますが、
    この本を読んで其れは強ち間違いでは無かった事も解りました。

    この本はベアテの自伝的エッセイですが、
    彼女が子供時代10年以上も住んでいた日本への愛国心のようなモノが溢れているのと同時に、
    戦前の女性が何の権利も無い只の奴隷のような存在だった事を、何とか救いあげる方法は無いのかと必死になって考えあぐねた憲法草案が沢山出て来ます。

    ■日本国憲法 第三章 国民の権利及び義務■
    第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

    憲法の三章に戦後70年も経ったベアテの功績によって、
    女性である私にも自由に生き、婚姻しても職を持ち、
    子供を預ける施設があり、芸術も宗教も自由に選択肢を齎せて頂いている事を知る事が出来た。

    ただ、国民の生活を脅かす「集団的自衛権の行使容認」が施行されそうになっている昨今。
    第九条の奥底までは、この本からは詠めませんでした。
    だから、他のベアテの本も目を通して行きたいと思っています。

    ベアテの人生の後半はジャパン・ソサエティ、アジア・ソサエティという団体に所属し各国の芸術をアメリカに伝える役目をする事になります。
    私は、この本を読みながら、
    「戦争は、やっぱり嫌だ、好きな本も絵画も音楽も、
    何もかも自分から遠く離れた所に行ってしまうのが戦争だから、、」と思いました。
    それから、この時代にベアテが居てくれて大変助かった、と確信出来る説もありました。
    芸術的部分では、

    『古い芸術と新しい芸術を何の法則も持たないで混ぜてはいけない、其れをするとドチラの長所も失くす事になるから』

    という所、6ヶ国語を巧みに使い、沢山の国を歩いて来たベアテの言う事は本当の確信的な所が沢山ありました。

    そんなベアテ自身が「これは確信」と言い切る部分もあった、私もこの意見に大いに共感します。

    『戦争の原因は宗教・領土・政治・経済。
    でも、何処の国でも皆同じ事を考えている。
    なのに皆何故「違い」を強調するんだろう?
    その事を一番理解しているのは女の人だと思う。
    夫や子供と安全に暮らしたい、お腹いっぱい食べモノがあって皆と笑顔で過ごしていたい。
    私は世界中の女性が手を繋げば平和な世の中に出来る筈だと思っている。
    地球上の半分は女性なのだから、
    世界平和は女性のパワーに掛かっていると思っている』

    世界の半分は女で出来ていて、
    子供を産み育て、仕事も出来るし、
    勿論、意見もあるのだ。
    そんな女性が世界を率先して行く時代。
    それが平和に繋がる時が、
    これから遣って来るのかもしれない。

    この本を購読している最中に、
    或る女性政治家に会う事が出来ました。
    短い時間だったけれど、政治に関する意見も聞けたのですが、その人の瞳はキラキラしていたし、
    今より、もっともっと良い日本にして行こうとしている姿勢が良かった。
    ベアテや其の女性政治家のように、
    自国の平和、各国の平和、戦争が無い世界を!!
    と本気で願い行動する女性をこれからも応援して行きたいと強く思った一冊でした。

  • 読み物として面白いということ。
    崇高な理想の元、四歩五歩先の未来を予想して、書かれた憲法。理想的過ぎるくらい。

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