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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022630421
作品紹介・あらすじ
【歴史地理/歴史総記】20世紀初頭のカリフォルニア州を舞台に始まった日本人移民の排斥は、長らく2国間関係の懸案事項だった。その歴史を膨大な資料をもとに丹念にたどり、移民問題が日米関係に与えた影響、また日米関係が移民問題に与えた影響を読み解く。
感想・レビュー・書評
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歴史
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1920年代にアメリカで成立した差別的な「排日移民法」がどのような過程で成立したか、その背景には何があったのかを丁寧に追った名著である。事実を積み重ね、時には慎重な推論を織り交ぜた論旨は、説得力がある。何よりも、それによって日米関係がどのように傷を負い、そして戦争へとつながったのかを思うとき、外交の怖さに慄然とするものがある。
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明治維新以降、不平等条約を改正し、日清日露と“一等国“を目指してきた日本にとって、“排日移民法”の成立は劣等民族との宣告でした。欧米の仲間入りはできないと知らされた日本はアジアの盟主へと目標を変えることになりますが... 白人社会にある人種差別観は意識の基底にあり、見えない時は潜んでいます。対米衝突の起源となった同法を排日運動から丹念にたどっています。人ベースの角逐を追うあまり基礎知識を持たないと分かりづらい。国別移民数や経済への影響など、数値データも絡めて欲しいところです。ただ、他に良書がなく必読の労作です。
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