霧の密約 (朝日文芸文庫 と 8-1)

著者 : 伴野朗

• 朝日新聞出版 (1998年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[zimazimaさんの感想 · 2010年6月15日]

冒頭では歴史エンタテイメントの小説かと思い、少し残念に思ったが、読み進める上で日英同盟までを巡る歴史小説だということがわかり、引き込まれながらに読むことができた。
日英同盟締結までのイギリスと清によるアヘン戦争の描写、イギリスが深入りすることとなったアフリカ利権の背景、フランスと奪い争った描写やボーア戦争に関する描写など正に見事。
久しぶりに読みごたえのある歴史小説を読むことができた

著者プロフィール

1936年生。小説家。『五十万年の死角』で江戸川乱歩賞。『傷ついた野獣』など。2004年没。

「2021年 『カチカチ山殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」