天国までの百マイル (朝日文庫 あ 28-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022642486

感想・レビュー・書評

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  • 母のため、子のため、好きな人のため、友のため、患者のため、偶然居あわせた見ず知らずの人のため…
    損得勘定抜きで誰かのことを思って動ける人がこの本の中にはたくさんいて心が温かくなった。
    たしかに、お金で買える幸福はたくさんある。だけどお金で買えない幸せにしっかり気付ける人になりたいと思った。

  • 最近、損得しか考えてなかったな自分。

  • 男は大抵マザコンだからこういう話は弱い。
    生きていればよい目もひどい目も見る。良い目だけじゃなくてひどい目を見たものだからこそ感じるものが絶対ある。強がりを言うわけではないけれど、感じる心がある人生で俺よかったなぁと思うそんな小説。
    どん底でも「ひどい人生だけど悪い人生だとは思わない」くらい言えないとな。底を味わってはじめて人ややさしさがわかったもんな。
    最後のシーンはかなりモヤるけれど、生きてくのは綺麗ごとじゃないしな。そういうことは世の中にあるだろうしな。しょうがないか。

  • 心臓病の母を100マイル先の、心臓外科の名医のところまでライトバン兄弟中でいちばん出来損ないと思われている、
    失業中の三男の安男、離婚もしている。彼が懸命に母を運んでいく。
    主治医の誠意、野人のような天才担当医。
    別かれた妻の優しさ。身勝手な兄弟たち、が母の病気をどんな風に見守っていったか。 心温まる物語。

  • 似たりよったり

  • 2002.11.23 読みやすく見につまされる傑作

  • 中年と言われる年齢の人には響く内容。泣く。

  • 友達や家族との距離感が最近掴めなくなっていた自分がちょうど今読むべき本にあたった。解説にもあるよう内容はシンプルで「不況、倒産、自己破産、離婚、親の病気に介護といった現代社会の問題と家庭崩壊の病巣をじっと見つめる眼がある。そして底抜けの無償の愛情、友情、庶民たちの善意、医師の良心などに支えられながら、主人公は奇跡をみる」という話。浅田次郎の”泣かせよう”を自分は好まなかったのだけど、この作品は良かった。

  • 一世を風靡していた会社の社長が倒産し、人生のどん底にいる最中母親が入院。
    裕福な時には感じなかった親への愛情、裕福な生活をしている兄妹との対比が明確で、
    幸福はお金で買えるが、お金で買えない幸福があるといった言葉が印象的だった。
    安男の周りの人は薄情な人が多く、安男は自分だけで母を救おうと決心する。そんな中、マリや英子、病院の内科の藤本先生や、片山社長など安男に対して本気で向き合い助けてくれる人たちの暖かさに泣いてしまった。
    何をしてもダメで、親に迷惑をかけてしまう安男が自分とリンクして、余計に沁みた。
    そんな安男が母のためにオンボロのトラックで母を運ぶ姿にも涙をしてしまった。
    善人には近く聞こえる100マイル、悪人には遠く聞こえる100マイル。ここの表現が素晴らしい対比だった。
    曽我先生に会うシーンは1番の感動があった。
    目に見える神様にあったようで、本当にあんな先生がいたらいいなと思えるほどだった。
    1日で読んでしまえるほど引き込まれた。
    もっと早く読んでおけばよかった。。

  • 何度も涙ぐんで、口元を押さえた。
    藤本先生、曽我先生、英子さん、マリ・・・
    沢山の人に支えられて、お母さんを助けるんだけど、もうね、こんな涙腺弱かったかなと。
    特にマリの存在といったら、もう。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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