- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022643520
感想・レビュー・書評
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ラビ子姉さんから頂く。有名な本だったが、読んでなかったな。
浅田次郎氏の本は私にとって合う合わない激しいですが、これは楽しかったな。ノリ的には「プリズンホテル」を思い出す様なドタバタ感。生と死がテーマな分もあるがグッときました。死という悲しさもこの本を読むことで、明るく違う視点も取り入れられ前向きになれそうな一冊。
主人公は団塊の世代のサラリーマンお父さん、死後の世界を複数の人物の視線を切り替え表現する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
比類なき孤独と、そこから立ち上がろうとする人間の姿が核となっている作品。
死者蘇生をテーマにした作品は幾多あるけど、これは上述した背景から伝わってくるコアな部分が心に染みて良かった。
あと、途中に出てきた
「主張は権利だけど、表現は義務」
っていう言葉が刺さりました。 -
タイトルと解説でありがちな話なんだろうなって思い込んで読み始めたけど面白かった。椿山課長だけじゃなくて3人のエピソードが色々絡み合って、生まれてきた事の意味だとか生きていく事の辛さとか心構えとか色々考えさせられたしもっと人生を大切に生きなきゃいけないと思った。
ただ椿山課長のお父さんは大変立派でそんな風に生きていけるなんて素晴らしいとは思ったけど、赤の他人を幸せにする為に一番身近な家族は私人だから後回しってちょっと違うんじゃないかと思った。
確かに自分を犠牲にして他人を幸せにするのは大変立派な事で尊敬できると思うけどその為の犠牲なんかあっちゃいけないと思う。そうしなければ他人を幸せ出来ないのなら家族なんか持たないで天涯孤独で一人で生きるべきなんじゃないかな?
ちょっと意味は違うかもしれないけど自分の頭の上のハエも追い払えないのなら他人の面倒なんか見てる場合じゃないと思います。 -
涙がこぼれ過ぎて、通勤時の読書には向きません。とてもいい本でした。
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知らぬが仏。己の理解をはるか越えたところで沢山の恩恵を受けている。知らないところで日々それに包まれて生活を送っている。そんなことを思い知らされた。生い立ちを嘆いている暇はない。人生は人間が考えているほど長くはない。泣いたり悩んだり憎んだりするくらいなら、一歩でも自分を前に進めなければならない。立ち止まって振り返り逡巡すればするほど幸福は零れ落ちていくと覚悟した。生かされていることに感謝。合掌。
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[2013.02.04]
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男前の方々が沢山登場。男前の女性や男前の子どもも。かっこいいなあ。
ありがちかなと思いながらも、引き込まれていきました。
映画があることを、最近知ったので見たいです。怖いことになるのところ笑えるかな? -
この一つ前に読んだ「神はサイコロを振らない
(http://booklog.jp/item/1/4122046238)」も、
ある意味、黄泉がえりの話でしたが、
こちらは完全に黄泉がえりの話。
黄泉がえりの話というと、ホラーやファンタジー、
感動モノといろいろ考えられますが、
この作品は、コミカルな感動モノと言えば良いでしょうか?
浅田節満載です。
いやぁ、笑えて、感動しました。 -
風邪で早退したときに一気に再読。
前回読んだときも、朝5時まで読んでしまったことを思い出した・・・。
現世に戻った3人のキャラがとてもよく、全員が微妙にリンクする過程もおもしろかった。「親分!」には涙が。まったく違う姿の人間のなかに、その人の魂を感じることができるほど、相手を慕えるなんて、生まれ変わりをしんじてしまうじゃないか。
佐伯女史の深い深い愛にも胸を打たれました。 -
突然死によって残した悔いを解消するために、別人として"よみがえり"をする物語。
生きるって素敵なこと。死んで悲しまれるって素敵なこと。「死者の自分探し」という斬新な設定で、笑いあり、切なさありのハートフルなストーリーを描けるあたりは、さすが浅田次郎、といったところ。
死後の世界は健在の人間からすれば想像しがたい世界だが、よみがえりが決定するまでの手続きの過程も、銀行での順番待ちを思わせる雰囲気を醸し出していて、浮世離れしすぎていないファンタジーな世界が繰り広げられているのが面白い。
実は、現世によみがえりを果たした人々への供養として「初七日」があるのかもしれないなぁ。