- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022643797
作品紹介・あらすじ
大型で強い台風8号が神町を直撃した。大雨、土砂崩れ、道路冠水、さらに床上浸水へと進み、町の商店街は水没する。未會有の洪水のさなかに発覚した忌まわしい事件の真相とは?そして荒廃する人の心はいったいどこに向かうのか?待望の文庫化第3弾!文庫オリジナルの人物相関図と年表と収録。
感想・レビュー・書評
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台風による水害という、自然災害まで絡んできた第3巻。それが上手い流れで殺人事件とも繋がってきて、街に流れる不穏な空気の真相が、少しずつ垣間見えてきた感じ。不倫やら売春やらのドロドロ人間関係も、幸せな結末はあまりないんだろうけど、行きつく先が定まってきているようでもあり、色んな流れがとりあえずの収束に向かってきた感はあり。次の最終巻、どんな大団円を迎えるんでしょうか。
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4へ
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尻上がりにオモシロくなるんですけどこれ。
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町を襲った洪水の後、ますます人間の悪意が浮きぼりに。怖い。希望はあるのか? いよいよ最終巻へ。
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阿部氏再読第7弾。
広げた風呂敷を畳みながらも、違うところに広げていくみたいな、不思議な展開。
ひたすら混迷するストーリーに、どうなっていくんだろうとハラハラ。
(再読なので、結末知っているんだけど・・・)
ただ、エピソードが多すぎるあまり、一つ一つが断片化してしまっているようで、なんというか、文中の展開と時間を共有したような気分になれない。
あらすじを追っているだけ、という気分になるというか・・・。
そういう寄せ付けない感じが、またいいのですが。 -
神町のむごい過去が語られる第3巻。
夢に出てくるのではないかと心配になる程の衝撃だった。
阿部さんの文章は脳内でかなり鮮明に映像化されるから、残酷な場面は読んでいて本当に辛い。
そもそもこの物語には思い浮かべたくない場面が多いから困る…。
困るのだけど、同時にそれが魅力でもあるから読み続けられるんだろうな。
箱が流れてくる場面はもうドキドキだったし‥。
山頂で博徳さんが和歌子さんに「夫婦を続けたい」と話す場面はとても良かった。
初めてこの物語の登場人物を応援した。
うまくいくといいなぁ。コカインなしで笑いあえる関係を作って欲しい。 -
全4巻の第3巻。
とうとう大洪水まで起きて、”神の町”は過去の忌まわしい記憶を徐々にさらけ出す。
地方の町に暮らす住民たちの閉塞感と、戦後から町を牛耳ってきた黒幕たちの暗躍がずっと暗い影を落としているが、いまだに話の全容がよくつかめない。
著者の故郷である山形県が舞台だが、災害後の町の描写が現実とダブって、ありありと脳裏に見えてしまった。 -
フィクションなんだけど、地元を知っていると何だか実際に起こっても不思議ではないと感じてしまう...。方言がわからない人たちは読みづらいのでは?