恋愛の国のアリス (朝日文庫 た47-1)

著者 :
  • 朝日新聞社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644060

作品紹介・あらすじ

浜崎あゆみやゆうこりん、キムタク主演の大ヒットドラマまで、恋をテーマに読み解けば、みえてくるのは乙女の恋愛道。トランプを模倣した53のエッセイと、タロットをモチーフにした22の短い物語に託して、乙女のカリスマが恋する貴方に贈る究極の恋愛哲学。野ばらオリジナルデザイン恋愛成就祈願シール付き。

感想・レビュー・書評

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  • トランプのエッセイは見開きで、タロットのエッセイは三ページずつで非常に読みやすい。出先や隙間時間での読書におすすめ。いつもよりはクセ弱めだがこの著者の作品を読み慣れてないと世界観についていけないかも(それはどの作品でもいえることだけど)。
    文庫版のあとがきが良かった。好きなことに出会えることが素晴らしいこと。我慢することは心が麻痺すること。好きなことと自分を貫き通す強さが欲しいと思った。

    トランプエッセイ。着眼点が独特で面白いが後半は言ってることがチグハグ。あとがきにも書いてあった。
    好きな章。
    オタク 友情 ピアス 想い 安珠 面倒 初恋 ラーメン

    タロットエッセイ。野ばらワールド全開。こんな話よく思いつくよなあと感心。面白いが読んでて恥ずかしい。これもあとがきに書いてあった。
    好きな章。
    女教皇 隠者 恋人 節制 吊るされた男 月 審判 世界

  • 購入

    単行本も持ってるけど文庫本も購入。
    恋に効く?かわいいステッカーが付いてた。

  • 共感することもあれば納得できないこともありましたが、すごいと思います。
    こんなに考えられることが。
    励まされた気がします。
    でも、野ばら先生少し怖いです笑

  • 【もはや、読破は苦行である】

    爆笑。嶽本野ばらに愛や恋を語る資格などあるのだろうか。自身でも後書きにて述べているが支離滅裂。右に左に大忙し。作者の上っ面だけの中身のなさが手に取るようにわかる。統一性のないでこぼこの文章に吐き気がした。

    今の彼こそ、恋愛の国のアリスがたどり着く場所、そのもの。

    是非、読了後今の嶽本野ばらを一見して頂きたい。

  • 野ばらちゃんの恋愛エッセイ。前半は大変読みやすい。後書きにも書いてある通り、矛盾したこともたくさん書いてあるけれど、その矛盾も納得できる感じ(そういう矛盾こそが恋なのだろうなぁ)
    後半は乙女感満載の、ポエミーな感じの文章。この「ねぇ、君」みたいな文体に、過剰に陶酔した時代、過剰に嫌悪した時代を経て、冷静に読めるようになったのは、いいことです。

  • 品と毒のある美しい言葉で愛や恋を説いている。
    今は何をしているのだろう?変わらずいるのだろうか?と思い著者ブログを見に行った。

    行くべきではなかった。

  • 1つのテーマについて見開き1Pで書かれていて、読みやすかった。

    野ばらさんの恋愛に対する考え方がすごく好き。自分の中に取り入れて行きたいと思った。エッセイの後に収録されているSSも、好き。

  • …ねっ。
    好きじゃないです。

  • 野ばらちゃんのエッセイすきー(*´∀`*)

    しかし、ハードカバー発売のときから知ってはいたものの、まず題名からして私にはハードルがあまりに高く、手に取ることが出来なかった。
    最近になって、恋愛要素のために名著を遠ざける癖がもったいなく感じたため、まぁつまり、要は、勉強のために読む気になったんだ。

    野ばらちゃんは恋愛ができる人だとは知っていたし、この本でもまさに恋愛や恋愛観がはっきりと書かれている。
    もちろん。恋愛の国のアリスだもの。
    でもこの中で野ばらちゃんが語る恋は、私を傷つけなかった。
    それどころか野ばらちゃんは恋愛を語りながら、恋愛至上主義と主張しながら、恋愛できない私を認めてくれた。

    基本的に、語る言葉というものは誰かに届かせようと思って発するものだと私は思う。
    悪く言えば、みんな少なからず意見を押し付けよう、相手を自分の考えの型にはめようとしている。と思っている大げさに言えば。

    でも野ばらちゃんは言葉はまるで説教するかのように酷く押しつけのようなものもあるけど、彼の言葉は彼の中で完結しているから、ちぃーっとも押しつけがましくなんかないのだ。
    届かない、ということではない。
    彼は酷く自分本位…というと少し違うかもしれないが、例えば恋をしても相手に夢中で相手しか見えない、というよりも相手に夢中な自分しか見えないというような印象を受ける。

    およそ世の恋愛において、私が一番うざったく思うのは当事者が自分の恋愛を周りの人間に影響させていることだ。つまりはのろけ。

    野ばらちゃんの恋愛は自分と相手で完結している。どころか自分の中だけで完結しているように感じる。

    私はそれが恋愛の、ひいては人が他人になにか思いを寄せるときの本質だと思う。
    所謂情けは人のためならずっていうやつだ。

    なんか携帯から書くとわけわかんなくなりますな。

  • いつでもどこでもだれでもが語るがゆえに陳腐になりがちな「恋愛」というテーマ。本書でも、切り口は、あゆやゆうこりんやキムタクドラマなど、ワイドショー的ネタ満載。普通なら、しまりにのない、世俗にまみれた、恋愛哲学に堕落しそうなものです。でも、見開き2ページという限られたスペースながら、あっというまに、野ばらワールドに引き込まれます。最初から最後の一行まで、構成、文脈、言葉の選び方、句読点の打ち方まで計算された美文だからこそなせる技。

    後半のタロットをモチーフにした短い物語は「乙女」魂全開。
    なんというか、「過剰」感がたまらなくいい。

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著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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