街道をゆく 24 近江散歩、奈良散歩 (朝日文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 朝日新聞出版 (2009年1月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644770

街道をゆく 24 近江散歩、奈良散歩 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 近江はこれから行くのですが‥‥戦国時代にどうしても興味がもてないので流し読み。きっと風景の綺麗なところのようですが。
    近江人のたおやかな連帯感にも触れてみたい。

    奈良は~~~もう~~~最高でした。うん、好きな時代なんです。
    読んでいてはっとしたり、笑わせられたり。
    興福寺の五重塔が25圓で売られていたなんて驚き。私でも買うwでも、「末期の僧たちを侮辱しているのではない。私ども日本人には、大なり小なり、旧興福寺の僧たちの気質がある。」そうだよなあ‥‥と、本当に、廃仏毀釈で行われたことに関しては、いつも考えさせられます。
    奈良仏教について、叡山の諸道でもその違いを書かれていたが、続けて読むことで二つの違いや特徴についてよく理解できたと思う。シバサンですら「仏教徒とは、なにか。 と、ひとことで言えといわれれば、どういう 仏教学の碩学にとっても不可能である」と言っているくらいなので私なんかにはとってもわかり得るものではないけれど、大好きな奈良や叡山のお寺さんの成り立ちや教義を少しでも理解できるのはとても嬉しいことです
    インド出身の遷那をセンナとカタカナ表記にしたと思ったら、林邑出身の仏哲については「漢字では気分が出ないから、ここでは仮りにフッティと呼んでおく」とあからさまに書いててお茶目で笑いました。
    行基が人道的な社会事業家に描かれて、梅原武が書いてたのとは全然違う印象で、面白かった。
    華厳とは、雑貨の飾り。綺麗なような、むなしいような。

  • 「中高生から大人まで」と銘打つ、ワイドカラー版。紀行文に写真は付き物なので、その点読みやすかったが、常識レベルの用語(例えば家康など)にまで解説を付けるのはどうだろうか。

    特に琵琶湖に対する環境破壊への著者の憂慮は、自分の故郷の話だけに実感があり、その共感と、故郷のことを色々教えてくれる挿話などは、ローカルを見つめる本シリーズならではの醍醐味だとも感じた。

  • 奈良はナラ、ナラは国

  • 近江散歩;日本の国土は、じっくり腰を据えてみれば、すごく情緒にとんだ、美しい土地柄なのだと感じ入ります。ぜいたくな望みかもしれませんが、そういう情景に出会いたいですね。

    司馬作品では珍しく(と自分には映る)、現代政治にけっこう紙面を割いています。

    奈良散歩;
    兜率天=保守?
    天平時代から変わらないのは、保守だろうし、そういう土地柄なのかな。

  • 437

  • 2011年8月28日読み始め 2011年8月29日読了
    奈良に旅行に行くので読んでみました。
    近江の方は、今年の大河でも取り上げられた浅井家についてのエピソードや、戦国時代の話が多いです。姉川の戦いの姉川がどこにあるのか、自分はあまり考えたことがなかったです…。
    奈良の旅は、主に興福寺と東大寺について。興福寺は明治に入ってからの廃仏毀釈運動で、かなりダメージがあったんですね。仏像が持ち去られたり建物が壊されたりしたとか。今は阿修羅像で人気のあるお寺ですが、近代化に翻弄されたようです。

  • 東京上野の博物館で開催されていた『興福寺・阿修羅像展』
    期間中は94万人強の方がつめ掛けたそうです。
    んで阿修羅の萌えた女性たちは「アシュラー」と呼ばれるそうな。

    テレビのニュース見て出掛ける気を失ったので司馬遼太郎の
    『街道をゆく 近江・奈良散歩』を読んで代わりにすることにしました。
    本物にはかつて校外学習でお会いしたこともありますしね。

    さて、この『奈良散歩』。
    「街道をゆく」シリーズの中では今のところいちばんのヒットです。
    奈良を代表する二大名刹・興福寺と東大寺周辺を歩き回りながら
    毎度と同じように司馬さんが色んな思索に耽るんですが、

    興福寺にたどり着くと阿修羅像にまつわる文章が在ります。
    これがねぇ、いいんですよ。
    もしかして今回の阿修羅像展の解説でも引用されているかもしれないけれど
    (いやむしろ是非引用していただきたい)
    司馬さんの阿修羅像に対する憧憬が見事に表現されていて、そうそう!と膝を打つ思いです。

    この文章を読んで阿修羅像に会いに行っても絶対後悔しない筈。
    むしろ対面した時の気持ちをココまで言い当てられてしまったことに戸惑いってしまって、
    阿修羅像と同じような憂いがあなたの顔にも浮かぶかも。
    それくらい人々の思いを掬い取っている文章だと思います

    エッセイはその後「お水取り」に触れるのですがその文章がまた素晴らしい。
    天平の昔から連綿と続く「お水取り」は殆ど開始当時と変わらないスタイルを貫かれているそうなんです。
    一千年以上も近く変わらずにいるという意思の強さにの中に文化の重みを感じ入ります。
    その成り立ちから行事中のあれやこれやを読んでいるうちにいつの間にか空間がふわりと浮遊して

    「永遠」は一瞬にしか宿らない。
    けれどその一瞬を求めて連綿と続けることで行為は純化され、精錬され、永遠への足がかりを手に入れるのかもしれない。
    エッセイの最後を締めくくる一文に「希望」という言葉はこういうことかもしれないと納得しました。

    この流れが残ってくれていたこと。
    そしてこれからも続いてくれることが、希望という言葉を信じてみようと思わせてくれるのです。



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