街道をゆく 33 白河・会津のみち、赤坂散歩 (朝日文庫 し 1-89)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644879

作品紹介・あらすじ

「奥州こがれ」を持ち続けた著者は、高名な白河の関から旅を始める。戊辰戦争の舞台となった白河を歩き、会津若松に向かう。会津藩への思いは深く、「私には、強い同情がある」と、あらためて念を押す。舞台が変わって「赤坂散歩」は以後につづく東京編の第一作。勝海舟、乃木希典といった人物のほか、大岡越前守、浅野内匠頭の妻、瑤泉院も登場し、江戸時代に引き込まれる。

感想・レビュー・書評

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  • 白河会津の部分だけ読了。奈良時代の徳一の話は全然知らなかったので勉強になりました。読んだからには寺社も回った方がよかったのかと思いますが、やっぱり鶴ヶ城を見にいきたくて。
    維新後に斗南藩に転封されるくだりはうっすら知ってはいましたが、凄まじい有様。驚きました。
    松平容保が肌身離さず持っていた筒、布製でしたが本丸の中で展示されてました。実は昨日から容保の京都守護職拝命150年記念で特別展をやっています。
    天地明察に出てきた保科正之の「家訓(かきん)」も展示されてました。それでも城下ではやっぱり会津若松は蒲生氏郷のイメージなんですね。ふむふむ。
    井上ひさし氏が「会津は東北ではない」と言ったのが印象的で、仙台とはまた違う、大商業都市としての城下町という独特な感じが会津を形成しているのかなぁと思いました。
    大内宿と白河も行きたいので行く時にまた読みます。

  • 関西・奈良に住む私からは東北地方は遠く、白河の関を越えるのは、かなり覚悟のいることです。
    飛行機に乗ると、東北地方を飛び越えて北海道まで行ってしまうのです。
    この本を読んだことで、東北・会津への旅を実現することが出来ました。

  • 先日大内宿、会津若松と旅行に行ったので読んでみることに。昔から司馬遼太郎の作品が大好きでよく読んでいたのですが、街道をゆくのシリーズは初めて読みました。結論とても面白かったです。司馬遼太郎さんの造詣の深さを改めて感じました。和歌、仏教、イコン画、江戸の上水道など話が多岐に渡り勉強になりました。赤坂もたまたま最近散歩してたので、本に出てくる所全てイメージが湧いたせいか、楽しさ倍増でした。

  • 「赤坂散歩」は、赤坂氷川神社、清水谷、豊川稲荷、高橋是清記念公園、乃木坂、山王権現(日枝神社)について語っている。
    高級街のイメージが強い赤坂だが、江戸時代は水道の整備が遅いために開発が遅れた地域で、昭和30年代くらいまでは「山ノ手と下町が入りまじった感じ」だったらしい。

  • ちょっと反則気味に後半「赤坂散歩」しか読んでないのにレビューを書いてみる。

    その理由は年末年始の一時帰国に向けていよいよ時間切れになってきた感が色濃くなってきたため。残り10冊以下まできたとはいえそれまでの全巻踏破はほぼ不可能、ということで歩きそうな候補地をまず優先ということで赤坂編に手を出した次第。

    読み始めてみると実際に自分が歩いた道が含まれていてプチ興奮。大久保侯遭難の碑を眺めに紀尾井坂のあたりを、まだ「翔ぶが如く」の影響冷めやらない昨年9月頃にふらふらと歩いたことがあり、その近郊に他にもたくさん「司馬スポット」があったことを本編を通して改めて知るともう一度ゆっくり練り歩きたくなってきたりした。やるか?前回のような秋晴れの気温は期待できないだけにハードルは高いが、考慮してみる価値あり。

    白河・会津はまたのちほど…


    そして読了して復帰。

    西軍側の土地の出身でもないし、戊辰のことを含めなくても自分の中には会津との共通点はないと思っていた。そんな中「会津若松」という土地の名自体が近江出身者によって名付けられ、街の形成もその者を起源としたことを明かされると俄然状況が変わってくる。蒲生氏郷のことを言っている。シバさんが「彼の後世への功績は松坂と会津若松だ。」と教えてくれなければきっとこの先も何十年とそうしたとらえ方は出来なかったことだろう。

    また彼の数々の小説を通して何度も見かけた名前である松平容保についても、意図的にそうしているのだろうか、本巻における彼の竹筒のくだりで震撼させられた。容保について語る「王城の護衛者」、この感情が新鮮なうちに是非賞味したい。

    今回は立ち寄らないと思って飛ばしてたのに…ん~、困った(苦笑)

  • 赤坂散歩面白い。

  •  戦国大名のちょっとしたエピソードが面白い。この本で、宮本常一という民族学者を知りました。

  • 久しぶりに「街道がゆく」読むといいね。
    一日で読んだので内容があまりのこっていないのだが。
    (それは自分のせいか。。)

    赤坂付近勤務だったのでつい購入。

  • 司馬さんの本を読むのはこれが初めて。短文で魅せる文章はわかりやすく切れがよい。本当に文章が上手い人だったのだと感じる。
    研修でせっかく福島にいるのだからということで、福島にまつわるエッセイを選んでみた。日本史にまったく疎い私にとって分かりやすい日本史入門書という役割も思わず兼ねることになった。赤坂散歩も興味深かった。東京に帰ったら坂を意識して一度歩きに行きたい。
    旅をする度に、その地にまつわる司馬さんのエッセイを読むというのもなかなか良い案な気がする。

  • 赤坂近辺を歩いてみよっかな。
    白河も行ってみたいなー。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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