- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022646378
作品紹介・あらすじ
2009年5月26日、栗本薫=中島梓が56歳の生涯を閉じた。08年、すい臓ガンが肝臓に転移し、抗ガン治療を続けて以来、意識を失う直前まで精力的に執筆をした。作家であり、主婦であり、母であったひとりの女性のかつてないガン闘病記にして命の証し。
感想・レビュー・書評
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心の赴くままに、本当に取りとめもなく書き綴ったのでしょう。プロとは思えぬ冗長な文章。だけど、食餌がままならなかったり、体力が衰えてきたりと、思うに任せなくなる様子はよくわかる。そしてどれほど「書く」ことに執着していたのかと言うことも。
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ノンフィクション
病気 -
日記形式で、読みづらい!
人の日記は、興味がないし、あまり面白くない。 -
死へ向かっていく本。
この人は書くために生まれたのだと思う。もっと書いてほしかった。
そして死を間際にして、母への思いに泣き、夫への思いに泣かされる。いい夫婦だったんだな。
意外と息子へはない。
希望はないが絶望もしていない。死へ向かう自分を観察しているかのような。
そして病床でグインサーガを書き、伊集院大介を書き、ホモ小説の俊一サーガを書く。
最後の一文字は、「ま」。ここで力尽きて昏睡状態になる。
これ、「まだ生きる」「まだ書ける」の「ま」であったと思えてならない。
「もうダメだ」とは最後まで言わず、「これからこそ書かねばならない」と、余命数日と言われてから述べる執念。体調はともかく、頭脳は最後までクリアであったことにも驚く。
編集者、最後まで校正なしで載せてくれてありがとう。
いろいろ考えさせられる本でした。 -
916
がんが転移し、56歳で亡くなるまでの最後の手記。拒食症に悩んだ著者の食生活が細やかに書かれている -
最後まで文章を書き続ける中島先生。ファンとしては見たくなかったような一面もさらけだしている。小説に、文章に選ばれた人だった。