八番筋カウンシル (朝日文庫)

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著者 : 津村記久子
  • 朝日新聞出版 (2014年4月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022647399

八番筋カウンシル (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 衰退しつつある商店街の中にある店の家で育った同級生たちを今と過去で織り成す物語。
    事件や揉め事をベースにした人間模様は面白いです。主な登場人物がそれぞれ家庭に問題を抱えているという設定もしっくりきますね。
    解説が小籔さんが書かれていて、それも面白いですよ。私が思っていることを文章にしてくれてる感じがします。

  • まあまあよかった。もう一回くらい読むかもしれない。

  • 先輩にごちそうになった本。面白かったです。先輩、ありがとうございます。
    田舎の商店街に実家がある男女数人のそれぞれの生活が描かれる。読みながら何度も思考が脱線して、そういや中学の時こんなことあったなあとか、初恋かーー、とかそういうのを思い出させられた。いい気持ちに脱線。ほんとにありそうな、生きてそうな人たちの物語で、肉感と臭いがあった。よかった。

  • カウンシルのメンバーの面々に最初の一言からうんざりさせられたのでなかなか読むのが辛かった。でもいつもの津村記久子の小説だったので主人公と一緒になんかダラダラしながら読んだ。ダラダラ感が好きだ。あと、カヤナの商店街が存続してほしいか聞かれたときの回答が、女だからわからないみたいな答えで、心底ぞっとした。

  • 津村さんの作品は、どこが面白いのかと訊かれても、はっきり答えにくい。でも、はっきり言えるのは、面白いということだ。会社員や働く人を描くことが多い伊井直行さんの作品もそうだが、気付くと読み耽っている。

    3人の元同級生たちが自宅兼店舗がある商店街で日々暮らしている。30歳に近づきつつある3人の生き方は3者3様で、それなりに考え方はよじれている。そのよじれ方をどう思うかで、本作に対する感想は異なるだろう。自分はばっちりだった。でも、どうしてなのか分からないから★★★★。

  • かなり具体的な描写があって
    起こる出来事や状況は普遍的なものではないのに、
    「あー、この感じ知ってるな」
    って思わせるのがうまい。
    田舎/郊外特有の閉鎖的空気であるとか
    年寄りの醸すしがらみとか家族の縛りとか、
    集団における居場所の無さとか、
    子どものころの出来事が自分の中でいつまでも重くのしかかることとか、
    何をとっても
    「あー、この感じ知ってるな」だった。

  •  12冊目。小説で賞を取り、その後体調を崩して仕事を辞めた三十路の男が主人公。久々に帰った地元では大型ショッピングモールの建設話が持ち上がり、商店街が巣を突かれたハチの巣のように慌てふためいている。
     田舎の閉鎖性の犠牲になったカジオ、友人ホカリを中心として、現在と過去(高校時代)を行き来しながら物語が進んでゆく。田舎独特の噎せ返るような濃度と臭いの人間関係と、そこそこに爽やかな読後感の共存は、津村記久子っぽいなぁという感じ。

     他の小説でも感じたことだが、子供であることの無力感を悔やむ心境と、その成長が知らず知らずのうちに物語として描かれている感じが素晴らしい。
     やはりというか、やたらと毒づいた会話やト書きの部分も多いので、嫌な人には嫌な小説ではあるが、それでいて誠実な感じのする主人公は嫌いではない。

     しいていえば、過去と現在に行ったりきたりで、作者の表現せんとしていることにうまく付いていけないような感じがした。その意味で、他の小説のほうが自分は好きかも。

  • どげんかせんといかん商店街は多いんです。

  • <内容>
    30歳を目前に会社を辞めたタケヤス。実家に戻り友人と再会するも、地元の八番筋商店街は近郊に巨大モール建設のためカウンシル(青年団)の面々が騒がしい。そんな中、ある噂をきっかけに転向したカジオと再会し・・・・・・。人生の岐路を迎えた男女を描く物語。≪解説・小藪千豊≫(カバーあらすじより)

    <感想>
    どんな集団にも、外から見た違和感みたいなものはあるのだろうと思う。かつては村の掟みたいなものだっただろうし、現在では職場の集団だったり、サークル活動だったり、ママ友グループみたいなものだったりにその違和感は見出される気がする。物語の舞台である八番街カウンシルにも、闇とまではいかないまでも、入ってみないとわからない歪な論理や、中の人間たちの駆け引き、共同幻想などが渦巻いている。
    作者の津村さんは個人的・社会的な閉塞感を描くのがうまいと思っていたが、今作では地方集団や家庭に潜む閉塞感みたいなものまでがテーマとしてあるように思えた。カウンシルとの距離、父親との距離、従姉妹(友人)との距離、そういったものと不器用に向き合い、葛藤するという重苦しくなりがちなテーマでさえ、ややライトに、サラッと書いてしまうのは、やはりさすがだと思う。
    外に出ないと気づかない世界の狭さがあり、中にいないと気づかない世界の広がりもある。少年期をその狭くて広い世界で過ごし、一度抜け出した主人公たちが、そういう場面に対峙したときに何を思い、何を選び取るのか。「自分だったらどう思っただろう」「この感覚なんか覚えてる」、作者の淡々とした語り口のなかでそういう思いが何度も喚起された。

  •  仕事に疲れ地元商店街に戻ると,どことなく似た同世代がそれぞれの生活をしていた。古くから商店街に棲む商売人達は「ただの大人」から「自身の生活と思惑を抱える,面倒でもつき合わねばならぬ壮年期の人および高齢者」に変わっていた。閉塞的な地域コミュニティに関わる新参の若手世代を主軸に描いた群像劇。
     イラッとすることや理不尽なことを描かせると秀逸だなーといつも思います(同世代だからだろうか)。作中のカヤナは日常でもたまに見かけるタイプ,“外見の高評価を知ってそれを活用すること以外の努力を一切しない女性”を象徴的に表現してて。作者はカヤナの対局にいるような人なんだろうなーと想いを馳せるばかりなのでした(※ちょう失礼)。

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八番筋カウンシル (朝日文庫)の作品紹介

【文学/日本文学小説】30歳を目前にして体調を崩し、会社を辞めたタケヤス。地元の八番筋商店街では近くに巨大モールができることで青年団(カウンシル)の会合が騒がしくなっていく。地元を出た者と残った者、それぞれの姿を通して人生の岐路を見つめ直す成長小説。

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