- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022648020
作品紹介・あらすじ
【文学/日本文学小説】朝井リョウ、阿部和重、伊坂幸太郎、井上荒野、江國香織、円城塔、恩田陸、木皿泉、川上弘美、桐野夏生、白石一文、津村記久子、羽田圭介、原田マハ、樋口毅宏、藤井太洋、宮内悠介、森見登美彦、山内マリコ、山本文緒。人気作家20人が「20」をテーマに短篇を競作!
感想・レビュー・書評
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アンソロジーは好きです。読んだことのない作家さんの話を試し読み(失礼な言い方かもしれませんがすみません)ができるからです。この本は20人の作家さんの短編集なんですが、10人は読んだことがなかったです。これを機会に他の作品も読んでみようと思います。
私は恩田陸さんの「悪い春」が一番印象に残りました。将来、日本がこういう風になってしまうんではないかと怖くなりゾクッとしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文芸雑誌の『小説トリッパー』の創刊20周年の企画である『Twenty Short Stories 20をめぐる20の小説家たち』が書籍化されたモノ。
一冊で20人もの作家さんの作品に出会えるお得感。しかも内容は恋愛小説、大衆小説、ミステリ、SF等などジャンルも盛り沢山。作品は何かしらの『20 』に纏わるというショートストーリーのコンセプト。こういうの好きです。
ただ当方の読解力のなさから、何故20に絡むのか分からない作品もチラホラ。個人的には原田マハ、朝井リョウ、樋口毅宏等、ハートフルなお話がお気に入り。
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伊坂幸太郎さんは今までにチルドレンとグラスホッパーを途中で挫折し、苦手だと感じていたが、今回の短編はとても好きだった。
原田マハさんは「ブリオッシュのある静物」が初読となった。主人公ののんびりと、自分の人生を生きている感じが好き。内容も良かった。他の作品も読んでいこうと思った。
羽田圭介さんは「ワタクシハ」以来。心がザワザワする小説。尊敬する朝井リョウさんと系統が似ているように感じる。引越しのときは隣の部屋の人に必ず挨拶しに行くことを決めた。
木皿泉さんも初読だったが、とても好きだった。その人の人生を味わうような、小説の醍醐味が詰まっていた。 -
小説トリッパー20周年ということで、20人の作家が「20」をテーマに原稿用紙20枚で描いたアンソロジー。この20づくしが面白い。好きな作家が多かったので、「20」という数字をそれぞれがどう膨らませてくれるか、楽しみに読んでみた。
作家のアイウエオ順の収録だから、たまたまだろうが前半は不条理&シュールな作品が多くて、ざらっとした感触が若干不気味だった。「20」という数字のイメージがこんな感じなのか?といってもテーマの料理法は人それぞれで、ほんの一瞬「ここだけ?」というのもあれば、全体的に20をちりばめてきたり。何かを意味する数、年齢、年月、etc…個性が出ていて面白かった。
背筋が凍る思いをしながらもさすがだなと思ったのは伊坂幸太郎、恩田陸、津村記久子。特に津村さん、いつもの作風と違って、こういう形で海外を描くこともあるのかと新鮮でした。でも怖かったな~、驚いて何度も読み返した。お初の作家さんで印象に残ったのは樋口毅宏。安定の面白さで、心が温まったのは原田マハ、山内マリコ。そして、本作のトリにふさわしいクオリティだった山本文緒。「20」の活かし方も巧く、何とも言えないほろ苦さも彼女ならでは。
初出の「小説トリッパー」、創刊時はよく購入していたなと懐かしくなった。出版不況の折、20年続くとは素晴らしい!これからもまた面白い企画で唸らせてほしい。久々に本誌も手に取ってみようと思いました。 -
とても豪華なアンソロジー。作家さんもだけどそのジャンルも恋愛、SF、ミステリー、エンタメと多彩。好きな作家さんだらけ。読んだことない作家さんの話も楽しかったのでじっくり読みました。
伊坂幸太郎さん以外は初見でした。(ジャイロスコープに収録されてますね)
どれも面白かったんですが個人的には、朝井リョウさん、井上荒野さん、江國香織さん、円城塔さん、川上弘美さん、津村記久子さんが中でも好きでした。
20人の作家の20にまつわるアンソロジー、本当に最強でした。 -
20人の作家さんによる"20"をテーマにした短編集
「20の短編小説」
今まで読んだことのない作家さんを読んでみたいと購入したのだけど、やっぱり江國香織さんや川上弘美さんの物語が一番記憶に。 -
手元に本が無く駅の書店で購入。これまで短編はなんとなく好みじゃ無いので読んで来なかったが、数ページで収まる起承転結、もしくは結が無かったりこの短さで余韻を残す短編すごいなと思えた。
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久しぶりに短編集を読んだ。
短編集はヨーロッパツアーみたいなところがあって
いろんな文化を少しずつ掻い摘んで見てるような気分になる。
それぞれを持ち味、内容の癖。
様々な捉え方になった「20」という数字。
二重線、20×20、20のルール……
どの「20」も大きな捉え方からその作家なりの解釈がつけられて様々なジャンルに昇華されていく。
うん、やっぱり短編集は定期的に読まないとな。 -
するする読めた
最初確認不足で20というテーマ決めてるの知らなかった
みんなそれぞれ個性的
特に印象的だった
伊坂幸太郎 if
井上荒野 二十人目ルール
恩田陸 悪い春
羽田圭介 ウエノモノ
山内マリコ もう二十代ではないことについて
山本文緒 20×20 -
ファースト・円城塔・コンタクト。鮮烈。
森見登美彦の「20」の捉え方・遊び方はさすがである。