偽恋愛小説家 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.84
  • (17)
  • (23)
  • (20)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 326
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022648204

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】編集者の月子が担当する新人恋愛小説家・夢宮宇多のもとに、ロマンチックな体験談を持つ女性を訪ねるという番組の司会役が舞い込む。夢宮はシンデレラのようなエピソードで結婚した女性を取材するが、彼女の話に隠された真実に気づき……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おとぎ話の新解釈、というのだろうか。
    面白い、私はこういうの好きだなぁと思いつつあっという間に読了。

    シンデレラについては大学の講義でも題材になったことがあり、色々読んだので尚更興味深かった。
    眠り姫、人魚姫、さらには美女と野獣…もっと知りたくなった。
    人は(自分含め)皆の都合の良いように解釈するのが得意だから、時には様々な視点から見直し、不都合な真実を目の当たりにすることも必要だなぁと真面目に考えたりした。

    続編も文庫化して欲しい…
    大きい本は重いので。

  • 黒猫シリーズが好きで、この本を知りました。読んでみてやっぱり読みやすく面白く嬉しくなりました。次作を読むのが楽しみ。

  • 童話の新たな解釈と、リンクした若き男性作家とその編集者、そしてその友人に起こる事件。
    連作短編集で、面白かった。

  • 大好きなグリム童話の話が絡めてあってすごく面白かったです✨
    そういう視点で見れるなんて!?と何回も驚きました。
    いろんな視点から見るグリム童話の話が好きなので面白かったです。

  • おとぎ話の解体と、それをモチーフにした事件。
    おとぎ話に隠された風刺?みたいなのは好き。「眠りの森の美女」のはなしがなかなかダークでおもしろかった。
    夢センセの書いた小説も作中作として織り込まれていて、最後はおおっと思ったけど、犯人の登場が唐突では?

  • 結構面白くて一気読み。
    ストーリーも楽しめたけど、それより童話の解釈が面白かった。
    続きも読む!

    2017.3.6

  • 連作ミステリ。
    シンデレラ、眠れる森の美女、人魚姫、美女と野獣、ロマンチックな話の別解釈と現実の世界でのミステリがリンクして面白く読むことが出来た。特にシンデレラはガラスの靴に主観を置くという考え方が面白かった。
    恋愛小説の部分はエッセンス程度でほぼ本格ミステリ。

  • 初読みの作家さん。連作短編集。一冊通して解決へと進む事件はミスリードされたなぁ。各話で童話の新解釈が現在の事件のカギとなる。新人恋愛小説家、夢先生に振り回される新米作家月子の会話が面白い。夢先生の本名は最後まで出てこなかった。続巻が出ているので、これは読まねば。他の作品も読んでみたいと思える作家さんに出会えてうれしい。

  • 黒猫シリーズと似たテイストの、文学うんちくミステリ。小説内小説が重要なキーになっていたり、ちょっと凝った作りではあるけど、ライトな読み口。続編あるのかな。

  • ■俺がニセモノだったら、どうする?

    「第一回晴雲ラブンガク大賞」を受賞して、華々しく文壇にデビューした恋愛小説家・夢宮宇多。その勢いを買われてか、恋愛小説のようにロマンティックな体験談を持つ女性を実際に訪ねて話を聞く、というネットテレビ番組のホスト役の仕事が入ってくる。担当編集・井上月子の説得で仕事を受けることとなったのだが、そこで出会った女性は、まさに現代のシンデレラのようなエピソードを持つ女性であった。しかし、夢宮宇多は話を聞くうちにエピソードの隠された真実に気づいていく…。その一方で、夢宮宇多の受賞作は亡くなった彼の幼馴染みが書いたのではないか、という疑惑が浮上し、物語は意外な展開を見せはじめるが―。アガサ・クリスティー賞受賞の鬼才が放つ、連作恋愛ミステリ!!

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森晶麿の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×