- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022731012
作品紹介・あらすじ
ほんとうに国を愛するとはどういうことか。その先にあるのは希望か絶望か。「改革」で政府によって打ち捨てられた「負け組」の人々ほど、「愛国」に癒やしを求めるのはなぜか。日本と韓国、ふたつの「祖国」のはざまから鋭い問題提起を続けている注目の政治学者が、「愛国心」という怪物と真正面から格闘する。
感想・レビュー・書評
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いちいち、安倍現総理のことを「美しい国へ、の著者は…」と書くあたり憎悪がさらけ出されているが、それを裏書きするように今風の愛国心を表す論評としてそのほかに「国家の品格」などの質が粗雑なベストセラー本のみを抽出し、反論として大物の名文句を引っ張り出すのはちょっとずるいんじゃないかと(笑)右翼は感情的であり左翼は論理的だという言説をたまに見るが、それに基づいたようなところがあるね。若者の愛国については、萱野稔人が労働力のパイを切り口に語ったものがとても分かりやすく、それに比べると本書の方が遥かに情緒に訴えている。
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ふむ
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著者:姜尚中(Kang Sang-jung, 1950-、熊本市、政治学)
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この本が発行されたのは、足かけ5年にわたった小泉政権が退陣し安倍内閣(第一次)が発足した時代である。小泉元首相は2005年の終戦記念日に靖国神社に公式参拝し、安倍総理が「美
しき国へ」という著書を発行するなど、世間は右傾化の雰囲気が漂っていた。本書はその雰囲気に抗うかのごとく出版されたものである。この本の一番の難点は、その難解な文章にある。
問題点を指摘しようという意欲は買うが、表現がわかりにくくて何が言いたいのかわからないところがある。読みこなすには、政治思想史や哲学、日本近代史・現代史の知識がないと、理
解するのは難しいだろう。 -
平成24年8月23日読了。
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『大学新入生に薦める101冊の本 新版』の100番目の本。
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姜尚中さんの切れ味を見た。分かりやすく、かつ、論理的。
誰もが感情として持つ愛郷と、人工的に作られる愛国は異なる。これを一緒くたにしてる今の論調は、危険な歴史の繰り返し。理想の姿をイメージし、そこに進む国家を愛する。これが愛国。 -
(「BOOK」データベースより)
ほんとうに国を愛するとはどういうことか。その先にあるのは希望か絶望か。「改革」で政府によって打ち捨てられた「負け組」の人々ほど、「愛国」に癒やしを求めるのはなぜか。日本と韓国、ふたつの「祖国」のはざまから鋭い問題提起を続けている注目の政治学者が、「愛国心」という怪物と真正面から格闘する。