数学的決断の技術 やさしい確率で「たった一つ」の正解を導く方法 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022735423

作品紹介・あらすじ

【社会科学/経済】人生は決断の連続だ。ギャンブルからはじまって自らの進路を決めるとき、重要なプロジェクトを進めるとき、投資の意思決定……。本書はこうした数々の決断を数学的手法をもとに合理的に判断していこうという試みである。数式が苦手な文系でも大丈夫!

感想・レビュー・書評

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  • [第1刷]2013年12月30日

  • ●自宅で営業しているから家賃がゼロで得していると語る人。人に貸すと月200,000円の家賃が見込めるなら、その200,000円が営業のためのコストに計上されると言う考え方をすべき。
    ●経済を動かすのは、損得勘定よりも「人間臭さ」2013年ノーベル経済学賞受賞した1人シラー。利潤収入費用より安心公平腐敗錯覚物語など。
    ●お金を持っていると言う事は利息と言う機会を損失している、しかし「流動性」を手に入れることができる。
    ●ギャンブルは「無から有を生み出す」錬金術。儲けで人々からお金を吸い上げ、それによって人々に喜びを与え、かつ、主催者得にはプラスの収益を得ている。
    ●恥ずかしさが伴うアクセスを遂行するのにうまい手がある。それは「時節の挨拶」を利用することである。例えばクリスマスならお祝いの言葉をメールしても誰も嫌がらないので。

  • 2019年2月9日 14冊目(2-6)
    「最大機会損失・最小化基準」
    機会損失とは、「他のことをしていたら得られていたであろう利益」

    悩んだときは可能性を数値化して考えよう

  • 【内容】
    ・選択を迫られた際にどのように人は考えるか
    ・またどのように考えれば、最も正解に近い選択を選べるか

    【面白かった点】
    ・以下4種を基準に人が選択を行う考え方
     ① 負けを最小に抑えられるもの
     ② 勝ちが最大化されるもの
     ③ 期待値が最も高いもの
     ④ 最も後悔が少ないもの

    【使ってみたい点】
    ・面白かった点4種それぞれの嗜好にささる販売物の作成

  • 確率っていいけど、考慮する数字や関数?が少ないと思う。逆にほんとに全てを数値化して、それを元に出せば完璧になるのか?意思決定をする時、とくになれてるとき、かんじゃなくて数的に考えるのは大事だと思う。まだそんな経験ないけど。結局ある程度の選択は、自分が納得すればよかったりするからなー

  • 統計ゲーム理論の入門講座

  • ファンドレイザーという、寄付者の意思決定を支援する仕事をしている者として、意思決定理論については知っておくべきだと実感。

  • 経済学をライトに書いてあって読みやすい。
    これから経済学を学ぶにはとっつきやすい一冊。

  • ========================================
    ★重要だと感じたこと★
    ========================================

    ◯自分の思考の癖を知り失敗の原因を自覚
    ◯様々な思考の癖を知り適切な決断方法を場面によって使い分けられるようにする。
    ◯意思決定には4つのタイプがある
    1、マックスミン基準
    →最低の利益を最大化する
    2、期待値期待
    →平均値を最大化する
    3、サベージ基準(最大機会損失・最小化基準)
    →他との比較で最も後悔を少なくできる
    4、マックスマック基準
    →可能な中で最大の利益に注目する

    ★期待値基準
    ◯意思決定に確率を使う場合、第一ステップは可能性の列挙
    →思い込みから逃れ、冷静にステイトを出す
    ◯主観確率の振り方はその人の選択行動を観察すればわかる
    ◯無差別の原理
    →全てのステイトに同じ確率を割り振る
    どれが起きやすいかの判断材料がない時

    ★マックスミン基準
    ◯メリットは他に余計なことを考えず(ステイトや確率の割り振り不要)最低利益にフォーカスを当てればいい
    ◯デメリットはあまりに臆病な基準、最悪な状況のみにフォーカス
    例)Bを選ぶ
    A、100のうち99は10万、1は1万
    B、100のうち99は3万、1は2万
    ◯確率を主観的に割り振ることが難しい状況を、ナイトの不確実性
    ◯リスク=確率を割り振れる
    ◯不確実性=確率さえわからない

    ★サベージ基準
    ◯過去の後悔を想像し未来に生かす

    ★マックスマックス基準
    ◯射幸心
    ◯人は期待値基準に背く
    →利益だけじゃなく、それがもたらす嬉しさを基準に判断する
    ◯期待値効用
    →利益が倍になっても倍ほどには嬉しくない
    感覚の歪みや鈍さがある。
    利益だけを期待値の基準とせず
    歪みを加味する必要がある

    ◯人生において、決断が可能性を生み出し、行動が行く先の道を枝分かれさせる

    ◯間違った選択などありえない。なぜなら選択が正しいかどうか決めるのも、その人の行動しだい

    =====================================

  • ゲーム理論や行動経済学まで網羅していて、わかりやすい。ただし、冒頭による意思決定傾向判断のところは設定が粗すぎて、私には当てはまらなかった。

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著者プロフィール

小島 寛之(こじま ひろゆき)
1958年東京都生まれ。東京大学理学部数学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。経済学博士。
現在、帝京大学経済学部経済学科教授。専攻は数理経済学、意志決定理論。
数学エッセイストとしても多方面で活躍しており、そのわかりやすい語り口には文系・理系の読者を問わず定評がある。
主な著書に『使える!経済学の考え方』『数学入門』(以上、ちくま新書)、『天才ガロアの発想力』『ナゾ解き算数事件ノート』『21世紀の新しい数学』『証明と論理に強くなる』『【完全版】天才ガロアの発想力』(以上、技術評論社 )、『無限を読みとく数学入門』(角川ソフィア文庫)、『数学的推論が世界を変える』(NHK出版新書)など多数。

「2021年 『素数ほどステキな数はない  ~素数定理のからくりからゼータ関数まで~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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