続・一日一生 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 290
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022735515

作品紹介・あらすじ

【宗教/仏教】「誰にとっても、生きていることが修行なんだな」。比叡山・千日回峰行を2度満行、2013年9月に87歳で逝去した酒井雄哉・大阿闍梨。亡くなる3日前の「最期の言葉」を含む珠玉のメッセージ集。累計16万部を突破したベストセラー『一日一生』第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • R4.11.9 読了

     前作同様に、まるで大阿闍梨様が傍に居て優しい穏やかな口調で語りかけて下さっているようなお言葉に癒しと勇気をもらいました。ありがとうございました。また、『祈り』『人』『堂』『摑(かく)』『流』『道』などの短い文で書かれた教えは、時々読み返して自分の身体に浸み込ませたいです。
     また大阿闍梨が厳しい荒行「千日回峰行」を54歳、60歳で満行されたと知り、自分もまだまだ頑張らねばと思わされております。

    ・「つまらない仕事も、つまらない人生もないんだよ」
    ・「何でも真正面から一気にやろうとせず、少しずつ、少しずつやっていけば、大きなことでも必ず成し遂げることがことができるんだよ。」
    ・「年齢とかそんなものは関係ない。これから、いまから、明日から、何をすべきか、どうしていくか、じゃないの。『一日一生』、いつも新しいものが始まる。目の前のことを一生懸命やるのがええんとちがうかな。」
    ・「生と死はいつも隣り合わせなんだな。一寸先は、何が起こるかわからないのが人生で、命の時間は自分で決められるものではない。もし命拾いしたのなら、人生のおまけをもらったようなものかもしれない。そのもらった命は、本当に大事にしないといけないんだよ。仏さまに感謝して。」

  • いま死ぬかもしれない、過去は変えられないし、先はわからない、なるようにしかならない、死ぬ瞬間まで「いま」「ここ」を大切にして、いよいよ死ぬとなったら、取り乱さないで、ああ来たんだなぁと思う。
    生きている限り、自分の勝負に終わりはない、つらいからと言って、引き返すわけにもいかな、でも、もし自分が負けたとしても、そこでおしまいじゃない、また立ち上がればいい、また新しい自分いなって。
    生きていると三つの要素がある。呼吸すること、体を動かすこと、心に思うこと
    今日は今日の自分、明日は明日の自分、今日は今日の相手、明日は明日の相手、今日のいざこざは今日でおしまいにして、明日はまた新しく、「おはよう」と元気よく始めればいい
    「いま」自分は何をしてるのか、「これから」何をするのかが大切、誰にとっても人生は一度、一瞬、ほんのわずかの時間なんだから、いただいたこの大切な命に感謝して、一生懸命頑張る。
    生と死はいつも隣合わせ、一瞬先は何が起こるかわからない、人生で命の時間は自分で決めあられない。

  • 第1回読書会 テーマ「紹介」③

  • 今回も大変励まされた。
    内容的には「一日一生」と重なることも多いが、大阿闍梨の言葉は変わることなく温かく、心に染み入ります。
    これからも繰り返し読んでいきます。

  • やっぱりこれやね。死ぬときはまた夕方来るような感じでちょっと行ってきます、と言うような死に方をしたい。

  • 『続・一日一生』(酒井雄哉)

    「続」ということですが、これの初回の「一日一生」を読んでの今作です。
    そもそも、そのタイトルに惹かれ、気づいたら購入にまで至っていました。前作の経緯はまた別の機会に譲るとして。。

    著者は、比叡山飯室谷不動堂長寿院住職です。太平洋戦争を経験し、戦後は職を転々とし、結婚もしますが、奥さんとは死別。40歳を過ぎてから比叡山に入ります。
    約7年をかけて約4万キロ(地球1周分)を歩く荒行「千日回峰行」を1980年、87年の2度満行したそうです。
    ちなみに、この千日回峰行を二度成し遂げたのは、記録がある比叡山の文献でも著書を含めて3人しかいないそうです。
    2013年9月23日、87歳で亡くなりました。

    私自身、無宗教なので、仏教の何がとかは全く分かりません。ただ、生き方という点で、ものすごく当たり前でありふれたことがシンプルかつ暖かい言葉でまとめられています。

    p17
    山を歩くというのは「動」=「生」の世界で、帰ってきてから明日の準備をするのは「静」=「死」んぼ世界なんだな。

    静の時間は、明日生まれ変わるための準備の時間。今日失敗したら今日中に整理して次の日にちゃんとできるように今日一日を大切にする。それが明日に通じることになる。今日一日を一生懸命やらなければ明日もないということ。だから、「一日一生」ということなんだな。

    どんどん、どんどん、便利になる世の中。変わる時代。その一方では気づかないくらいに根本的な大事なことを忘れ去っているような気がする中で、妙な焦燥感だったり、虚無感を感じることもあります。
    だからこそ、著者の「一日一日、新しい人生を生きていけばいい。無理せず、ひがまず、穏やかな気持ちで」という言葉に共感できました。

  • 一日一生の続編。著者の若いころのエピソードなど、重複する部分も少しある。この本が出版されたのは、著者が亡くなってからだそう。亡くなる数日前のインタビューも載っているが、とても穏やかに死を受け入れ、亡くなっていったようだ。
    著者は、比叡山のお寺で千日回峰行を2回やり遂げたお坊さん。本編でも書いたが、修行は、九日間飲まず食わず寝ず、毎日何十キロも歩いて、7年で地球一周分の距離を歩くなど、過酷なもの。途中でやめることは許されないので、やめたくなったらいつでも死ねるよう、首をくくる縄と刀を持って歩くという。
    特攻隊として訓練を受け、戦後いろいろな職を転々とし、お嫁さんが自殺するという経験を経て、山に入って修行することにしたそう。誰でも人生山あり谷あり、いろいろ経験して生きていく。何があっても、一日一日を感謝しつつ真剣に生きていこう、という趣旨。
    同じような内容であるが、2冊読んでコンセプトがつかめた気がする。この考え方をマスターできれば、確かに心の平穏は手に入るだろう。著者はとても謙虚で、自分なんかまったくすごくないんだよ、と繰り返し言っている。読んでいるだけで心が落ち着いてくる本である。

  • 大阿闍梨となった人だから、もっと含蓄のあることを書いているかと期待したが、意外に普通の人。努力の人だったと言うことは分かる。

  • 借り物本。一日一生。生かされてる。感謝。経験した人の言葉は重い。

  • いやー、ここに書かれている修行の内容って、もはや「体力と精神力を試す」もので、信仰なんか関係なさそうなんだけど、どれくらいの歴史があるもんなんだろう。むちゃくちゃ過酷だが、逆に言えばこれくらいやっても(丈夫な)人間は死なないってことか。

    その他の啓発的なところはえらいお坊さんの言葉だと思うとちょっとありがたみが増す。

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著者プロフィール

■酒井 雄哉(サカイ ユウサイ)
天台宗の僧侶。1926年、大阪府生まれ。
太平洋戦争時、予科練へ志願し特攻隊基地・鹿屋で終戦。
戦後、職を転々とするがうまくいかず、比叡山へ上がり、39歳で得度。
7年かけて約4万キロを歩く荒行「千日回峰行」を1980年、87年の2度満行した。
天台宗北嶺大行満大々先達大阿闍梨、大僧正、比叡山飯室谷不動堂長寿院住職を務めた。
2013年9月23日、87歳で入滅。

「2019年 『人生を楽しく過ごしなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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