下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

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著者 : 藤田孝典
  • 朝日新聞出版 (2015年6月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736208

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)の感想・レビュー・書評

  • 本書でいう「下流老人」とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」です。
    筆者は、「下流化」は「これから誰にでも起こり得る身近な出来事」であり、「現役時の平均年収が400万円前後」だといいます。
    そのような状態に陥る原因として、(1)当事者側の理由として、高額な医療費、介護施設費用などを挙げます。下流老人に陥らないための自己防衛策として、生活保護制度を知るとともに、「関係性の貧困」を克服することが重要だといいます。
    また、(2)現在の日本が「「甘え」を許さない」社会であることや、社会保障制度(年金、医療、生活保護)や住宅施策、就労支援の不備を指摘し、これらも原因だとしています。下流老人の問題は、当事者やその家族だけの問題ではなく、下流老人を生み出すのは国であり、社会システムだと主張します。
    本書の後半では、社会福祉や社会保障を組み立て直すことが必要だとして、所得再分配機能の強化、生活保護制度の活用、民間賃貸住宅の家賃補助制度の導入などを提案しています。
    興味深く読了しましたが、主張の根拠となるデータが少ないと感じました。そのため、「誰にでも起こり得る身近な出来事」だという主張には、十分説得されませんでした。
    問題提起を行った功績は大きいと思います。この問題は、さらに具体的に議論される必要があると思います。

  • 生活困窮者支援NPO代表。現役時400万円の平均年収でも下流老人のリスク。生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者。1日に1度しか食事が取れない、医療費が支払えず痛みに苦しむなど。相対的貧困とほぼ同じ水準。中央値の半分の所得。1人世帯で122万、2人世帯で170万円の年収水準。65才以上22%、高齢男性のみ38%、高齢女性のみ52%が該当。具体的な指標、収入少ない、貯蓄少ない、頼れる人間がいない。悪影響は、親子世代の共倒れ、高齢者やマイノリティを尊重する価値観の崩壊、若者の消費控え、少子化。普通から下流へ陥るパターンは、病気や事故による高額な医療費、高齢者介護施設の数が少なく入居できない、子どもがワーキングプアか引きこもり、熟年離婚。危険な努力論、自己責任論。制度不備は、家族扶助を前提とした年金制度、下がる給与と上がる物価、医療難民、生活保護の知識不足な介護保険ケアマネージャー、社会住宅や公営住宅の不足、孤立防止無し、申請主義、生活保護基準引き下げ、働かないと暮らせない。貧困ビジネス。自己防衛策は、生活保護を知る、社会保障は恩義でなく権利、無料低額診療所の利用、任意後見人制度の利用、プライドを捨てる、人付き合いの充実、地域のNPO への参加、受援力を身に付ける。書評ニュース。図書館2017.4。

  • 知らないってことは、恐ろしいことです。
    40代後半の私にとって、色々と考えを改めなければなりません。
    今現在、何とか普通に生活出来ていても、将来下流化する可能性は大きいんですね・・・
    自分の事も心配だけれど、それ以上に子供の世代がどうなるのか?
    そっちの方が、もっと心配です・・・

  • 下流老人と称する最低限の生活も出来ない老人や若年化している貧困の実態を紹介しつつ
    そうなった時代背景や社会保障や政策の遅れなどをわかり易く知れた1冊

    若年の貧困に関しては、貧困世代で詳しく読んだ後ということもあって自らの人生設計も考えさせられた

    困っている人は全て救うべきだ、と言う著者の考えは著者自身も財源に限りがあるのにこれは理想論だと書かれていて読んだ時は確かにそれは理想論でしかないと思ったが

    最後の章の著者が考える様々な行政改革案を読んだ後には、可能のような気持ちになった

    今、読んでいる本も同じような内容のものだが
    こちらは2010年刊行
    すでに7年過ぎているのに非正規雇用やブラック企業は改善されているようには見えていない事に
    いつになったら日本は安心して暮らせる国になるのか……

    まずは老後の幸福度のために
    人間関係をもっと大切にしようと思います

  • 豊かになったはずだったのになぜ?

  •  
    ── 藤田 孝典《下流老人 ~ 一億総老後崩壊の衝撃 20150612 朝日新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4022736208
     
    ── 藤田 孝典《続・下流老人 ~ 一億総疲弊社会の到来 20161213 朝日新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4022736976
     
     藤田 孝典 社会福祉士 1982‥‥ 茨城 /NPO法人ほっとプラス代表理事
    /反貧困ネットワーク埼玉代表、ブラック企業対策プロジェクト共同代表
    /聖学院大学客員准教授
     
    【グッド!モーニング 20161207 07:30 テレビ朝日】
    <明快!まとめるパネル>過労老人の過酷な現状とは…
     65歳以上の働く高齢者は2015年で730万人(総務省HP)。
     医療費の自己負担は1割から2割へ、年金受給年齢の引き上げ、高額
    医療の自己負担金増、物価高などから生活が苦しく働かざるを得ない。
     普通に暮らすためには月額27万円必要。しかし年金平均支給額は
    夫婦共働きで約27万円。不測の事態で即過労老人になってしまう可能
    性がある。宮家 邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)の
    スタジオコメント。
     NPO法人ほっとプラス代表が過労老人の実態を解説。NPOに相談
    するようアドバイス。
    http://jcc.jp/news/11666989/
     
    @nextpost
     27万円で暮す老夫婦と、8万円の年金で4万円の家賃を払う老人を
    スタジオに呼ぶべきだ(息子や孫たちと同居してこそ安心できるのだ)。
     ディレクターは現実を直視せず、冷ややかに突きはなしている。
     アナウンサーは未熟すぎて、コメンテーターは老いすぎている。
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/806274572546809856
     
    (20161207)
     

  • 現役時代に年収400万円以下だと下流化する!?、3千万円貯金が老後の大病でいっきに尽きる・・・一億総老後崩壊を予見する一冊。自分だけは大丈夫だ!と根拠のない安心感で思考停止をしている自分に喝を入れる一冊でした。

  • わかりやすかった!

  • 老後に必要なのは、お金と人間関係。

  •  大多数が貧困層であってもごく一握りの富裕層が押し上げる平均値をみていまなお中流と思いたい。生活困窮に至った理由は本人の責任か。頑張って働いた安い給料から収めた税金で働いていない人を養う理由はなにか。社会保障はほどこしではなく権利だけど貧困状態にある自分を責めれば静かになる。誰かを生かすために別の誰かは死ぬべきだなどもはやおしまいだ。

    『わたしたちは、必ず年老いていく。そのときに年老いた人々を社会がどのような眼差しで見ていくのか、これからも問われていくだろう。また、年老いた人々がどのような考えや意識で余生を過ごしていくのかは、若い世代にとっても将来の人生のモデルとして、検証されていくことになる。
    』220頁

  • 読みやすかったです。
    心配しすぎもあれですが、今の時代何があるか分からないので、将来に困らないようにこういうこともあるんだ、と知識として頭に入れておくのに良い本だと思いました。

  • 話題性があり関連書が多い
    前半
    社会福祉の現状の説明と 下流(と言われるもの) になる 可能性の人たちの紹介
    子供はコスパが悪い
    健康であることは重大
    が記憶に残った
    後半
    生活保護とは?
    受給のためのマニュアルとして使えそうだ

    不安を煽るような 内容の書が多い
    データの取り方が 巧妙で騙される

  • 私の周りの高齢者は割合裕福な人が多い。でも、実感として働けない高齢者に暮らしのしんどい人がいるのは感じる。
    社会の仕組みのしんどさがよりきちきちと生きる方向になっているという指摘は自分でも感じる。

  • 下流老人・・・う~ん、私もヤバいかも?w
    ・・・って、笑ってる場合じゃないって!?

    でもなぁ~、将来どうなるかなんてわからないしねぇ。
    心配しすぎても、早死にしちゃうかもだしww

    無駄遣いはしないようにするにしても、やっぱり今を楽しむことは大事だしねぇ。

    あと、やっぱ孤立しちゃうのがダメみたいだね。
    情報をくれる誰かとか、ちょっとでも助けてくれる誰かとかと繋がってれば、お金はなくても、そこそこ幸せだったり。

    それから、一人で生きるより、ふたりで生きた方がコスパがよさそうだねやっぱり。

    子供に頼るのも難しそうだし、そんなことしたくはないし、太く短く生きるのがいいかなぁ~~w

    それにしても、著者の藤田さんは若いのにいろいろ活動してて偉いなぁ・・・こういう人の頭の中を覗いてみたいんだよな。

    いまや、若者も貧困だしな・・・ホント他人事じゃないんだけど。

    それに相続税で貧困に陥るってのもあるしな。

    親戚もいざとなったらあてになるかわからんしな。

    もっと勉強だけでもしとかなあかんなぁ。。。

  • まさしく下流老人の分析。
    ただ、論理性に欠けるところが気になった。

    下流老人は何故なってしまうのか?
    本人が無知であること、予期しないアクシデントに対応できない、準備できたないことが原因と理解

  • 08.08.2016 読了
    ざっくりと、下流老人とは何か→実際の事例紹介→陥るパターン→制度面の現状→個人で行う対策という構成。

    明日は我が身。

    現在の若者のワープワをほっておくと、1億総下流社会になるんじゃないの?まぁ、富んでる人は富続けるのだろうけど。って感じ。

  • 2016年、37冊目です。

    現役時代にある程度の収入があり、老後は何とかなるだろうと思っている人が多い。
    しかし、現実はそうは安穏としていられないと警鐘を鳴らしている内容です。
    マスコミでもしばしば取り上げられ、NHKテレビなどでも特集され、話題になりました。
    老後に予期しない(自分には起こって欲しくない)重荷を背負うことになると、
    到底今現在保証されている社会保障のレベルでは、対応できないということです。
    病気や障害、介護や教育費の支援などのために、安穏な生活は保障されず、
    現実に、厳しい生活を強いられている人が増えているとのことです。
    そのため、下流老人問題は、個人の不運や準備怠慢だけで論ずるのではなく、
    社会問題としてとらえるべきとの趣旨です。

    国家財政の中で、確か社会保障費は30兆円を超えていたと思う。下流老人問題を社会保障の枠組みで考えていこうとすると、この予算の面からも厳しい状況のように思います。自己防衛をできることはしておかなくてはと思います。
    まずは病気をしないことですが、これは既に手遅れの感があります。

    本中にもありましたが、「早く死んだ方がいい」という気持ちにならないように、
    自分自身を”生かして”おけるかが根っこの部分で大切かなと感じました。

    おわり

  • 全体としてよく書かれていると思います、納得の一冊。
    個々の内容については、限られたスペースであり、やむを得ませんが、問題だらけです。まず用語の使用がかなりルーズで、データは頻繁に参照されますが、その都度、都合のいい数字を引っ張ってきている感が否めません。書き方も、後術と提言が多くて気になります。ボートの例えは何が言いたいの???認知症の傾向って何、発症してるのしてないの?特にひどいのは、ケアマネジャー(介護支援専門員)の職務に対する誤解、質云々の話ではなく、制度の問題であり、著者が言う職務を行うのは、特定施設であれば、別途、生活相談員が配置されています。また、なぜ「養護老人ホーム」なのか?ほとんど休眠状態ともいえる施設を取り上げるのも理解しかねます。有料老人ホームの経営母体も、介護付は民間が多いのは事実ですが、住宅型は社会福祉法人や医療法人、NPOも多いです。「特別養護老人ホームは大きな利益は見込めない」と書かれていますが、昨年介護報酬が改定(下げられた)された一因は、特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人の内部留保の多さではなかったですか?補足性の原理も、「家や土地を保有していると生活保護を受けづらくなる」としても、今年、大阪府H市からは、可能であると回答を得ています。身寄りがなかったり、認知症を患っていたりして、本人が売却処分などできない場合、保佐人や後見人を立てる等、時間がかかる場合もあるでしょうが、まずは相談してみることです。自己防衛策はお粗末、前の章とも整合性がありません。

  • 世間でやたら「下流老人」と言う言葉が取りざたされていたので読んでみた。

    現役の頃 「自分はそこそこ中流世帯」と思っていた一億総中流世代なのに・・・

    パラサイトシングルや就職氷河期の子供たちを支え、
    政治は「年寄りの貯蓄をもっと 使う子供世代へ」の号令のもと 孫への非課税を決め、
    親の援助は当たり前、でも 同居や介護は無理・・・
    そして 熟年離婚

    う~ん 日本はどこへ向かっているのか・・・

    貧困高齢者の現実は著書を読むと ひしひしと伝わってきたが、あまりにも大きな問題すぎて、解決策は見つかっていないのが現実。

    ただ お金はなくても親戚やご近所仲が良いと 生活自体は「寂しい老後」にはならないというのは、不変のもののようだ。
    そして 健康維持ですね。

    お金はコツコツためるとして、熟年離婚しないよう まずは夫婦仲良く、友人を大事にして、子供にはできるだけ頼らないで、健康で頑張ろうっと。

  • ぼちぼちと将来のことを考えなければいけないと思い、漠然とした不安があったなか、本書をみつけて購入。

    具体的な事例をもとに、下流老人となる過程についての記載があったことにより、現状をイメージすることはできた。

    第6章の自分でできる防衛策について、もう少し踏み込んだ記載があれば、自分にあてはめて考えられることができたとは思う。

    仕事以外の人間関係の構築、健康、本業を頑張ること、自分はこの3つを当面行うことにより、中流老人になれればいいなというのが感想。

  • かつて一億総中流と謳っていた日本も、今は格差社会が顕在化して持たざる者と持つ者の二極化社会です。その差はますます広がる社会の仕組みが問題となっています。
    この本では特に低所得層の高齢者の現実に焦点を当ててその実態と対策について述べています。
    実例では、様々な理由で人生の終わりの時期に厳しい現実を突きつけられた人たち。彼らは特に怠惰だったわけでもなく、中流意識でこれまで人生を過ごしてきたのですが、親の介護、成人の子どもの面倒、病気、離婚など、想定外の事態で経済的に行き詰まり、支援を受けることになった経緯を紹介しています。
    これを読むとこのような事態は決して他人事ではないことがよくわかります。ましてや、自己責任論で生活保護を受ける人をバッシングするなど、個人的な問題として済ませるのはもっての他ということです。
    人類の歴史史上経験のない超高齢社会と人口減少が重なったこの社会では、今までの制度にすがるのはもう限界があるのは自明です。公助も充実、共助、自助がバランス良く働けば住みよい社会になると思いますが‥云うは容易く行い難しです。
    余談ですが、仕事一筋できた男性は妻に逃げられてはいけない、とあるのを読んで不謹慎ですが笑えました。こうした男性は生活能力が低く、外食など無駄にお金を使いがちで節約しようとする意識も持てない、とあるのがミクロレベルの肝心な問題だと思いました。

  • 傍観者から当事者になるための本、社会を見るための入門書といった感じ。興味がない人にこそ読んでもらいたい一冊。生活保護の一部保険化など提言も興味深い。

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