ひとりメシの極意 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
3.49
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本棚登録 : 174
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022737892

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】食事は「ひとり」が一番! 街にあふれるフツーの食い物を味わうシアワセ……笑えて泣ける超一級のエッセイ! 孤独の時代に、思わずひざを打つ極意とは? 「週刊朝日」1500回超連載の「丸かじり」ベスト・オブ・ベスト。「居酒屋の名人」太田和彦との軽妙対談も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 丸かじりシリーズの選抜エピソードと、酒呑み界のレジェンド太田和彦さんとの対談が収められています。はっきり言っていつも通りです。当然読んだことが有るものも入っていますが、東海林さだお節はいつも変わらない味なので、同じのを何度読んでも構わないのです。どうせ大して覚えていないし。夜読んでいると登場する食べ物への渇望が湧いてくるのが困ります。天丼とのり弁が無性に食べたい!そばやのなんて事ない天丼いいですよね。蓋をぱかって取った時のワクワクはまさにどんぶり界の王者の名にふさわしいです。
    のり弁を思い返すと、青春と共に今でも食欲が湧きあがって来ます。なんで海苔と醤油とご飯だけなのにあんなに美味しいんでしょう。
    そんな郷愁と共にリアルな食欲を湧きあがらせる本です。
    ちなみに太田和彦さんの本はあまり好きではないので殆ど読まないのですが、東海林さんとの対談だと「なんだか偉そうオーラ」が和らいでなかなか楽しめました。

  • 安定の東海林さだお節。
    おじさんを自負しながらも感性は常に若く、観察とイジケ、そして小市民の達人。

  • 東海林さだお先生の初の新書版。大きさが新書なので、買ってしまったというのが真相です。丸かじりシリーズ、実は全部文庫で持っています。なので新書版を買う必要がないのですが…、買って良かったのは、対談が収録されていること。読み応えがあり面白かったです。
    食べ物と向き合うことの共感が全てのエッセイですが、やはり誰にでも書け流物ではないといつも感じます。唯一無二のグルメエッセイストです。

  • 居酒屋探訪の番組の中で一番好きな太田さんとの対談、面白かった

  • 著者初の食事エッセイ新書版。食事は「ひとり」が一番!「居酒屋の達人」太田和彦氏との特別対談も収録。

  • 東海林さだおの食べ物エッセイ。週刊誌に連載されているエッセイを纏めたもので、大変面白く読めた。食べ物に対する著者の流儀、習慣や拘り、エピソードなどを素朴な語り口で紹介し、ユーモア溢れる文章がとても良い感じだ。読んでいて、ひとつ気になったのは「食」に対する著者の細かさだ。一挙手一投足、実に細かく料理や食べ方についてコメントしている。食べ物へのこの拘りは、東京出身者ではないかと思ってプロフィールを見たら、案の定東京の人だった。料理店が多い東京では、作る人も食べる人も拘りが強い印象がある。当然、料理の好き嫌いが激しいのも東京人だ。(これは個人的な感想です)食べ物にはあまり興味は無いけれど、料理の蘊蓄のは大好きだ。料理の好みや拘りで、その人の性格が良く判る。

  • ハズレなし、の東海林さだお。

    あれこれ味を思い出しながら読むもよし、テーブルにビールを置いて読み進むもよし。

    東海林さだおが文中に挟むイラストのうち人物を描いているものを見ていてロバート秋山の架空の人物を演じる、ってやつを思い出す。その場面にぴったりな人を登場させているし、何より「いかにもいそう。こんな人」と思わせる。

  • 596.04

  • 2018年12月読了。

    「いじけ酒」
    本来酒を飲むのは何時だっていいはずなのに、そこが悲しい産業社会の性というもので、昼=真面目に働くという刷り込みのために昼間酒はどうも気兼ねしてしまう。
    そこを我が東海林御大は、「いじけ」と称して楽しみ、剰え文章という作品に昇華させている…、と言ったら大袈裟かもしれないが、こういう(些細ではあるかもしれないが)換骨奪胎を大切にしたい。

    「ラーメンスープ水炊き」
    いい地鶏や軍鶏で水炊きを作れば美味い。
    ということは市販のラーメンスープだって鶏ガラで作っているのだから美味いのでは…。
    果たして美味いということになるらしい。

  • コラムとでも言うのかな。6ページにまとめられた、著者の「飯」に対する想いが面白い。そんなテーマなのに、こんな話題なの!?って感動しますwまさに、これがプロの文章なのでしょう。

     もちろん、「飯」についても多面的多角的に考察している。どれも美味しそうで、読んでいてお腹が空いた。

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著者プロフィール

東海林さだお=1937年東京生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学文学部露文科中退。早大漫画研究会草創期のメンバー。文藝春秋漫画賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞。漫画に『新漫画文学全集』『ショージ君』など、長期連載のエッセイに「男の分別学」「あれも食いたいこれも食いたい」など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

東海林さだおの作品

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