臨機巧緻のディープ・ブルー (朝日ノベルズ)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 152
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022760074

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】宇宙艦隊が地球外の生物について探索・調査している時代。宇宙調査艦隊に参加した新米カメラマンのタビトが、人類未踏の惑星で人魚のような少女と出会った! 小川一水が贈る、新感覚ファースト・コンタクト物語。書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 「砂星からの訪問者」から遡って読了。
    ソノラマ文庫なジュブナイルって感じが心地良いオバサンであった。w

  • 階段を一段飛ばして駆け上がるように終わる。
    あれ、なんか抜けてない?忘れてない??
    結末はこれでいいけどね。

  • 図書館で。この本知らないなあと思って借りてみました。それにしても一昔前のSFだったら火星人とか金星人辺りで宇宙冒険ものが書けたんでしょうが今は太陽系内での異種生命体とのロマンスは無理そうだからなあ。作家さんも大変だろうな、なんて思いながら読みました。

    という訳で何で他の星の知的生命体が鳥や人魚なんだ?とか言いたくもなるけれども細かいことは良いんです。とりあえず出会うなら可愛いはかなげな美少女が良いし、わかりやすい悪役とバトルをする方が盛り上がるし。そんなわけで細かいことは置いておいてテンプレートなでもそれだけじゃない流石作りこんでるなあと思わせる作品でした。最後も良いですね。

    とは言え同じ職場だったらタビト君みたいな人は断固、お断りしたいタイプですね。スタンドプレーが多いし、個人の勝手な判断で全体を危険に巻き込むような行動はどう考えても良いとは言えない。ま、でも細かいことは良いんです。冒険ロマンスものなんだろうから。という訳で大分自分も甘くなったのはラノベ系に慣れてきたせいだろうか…。

  • 地球人類と2他星人とのファーストコンタクト。
    行った先が、他星人が占拠中の惑星だったという、ちょっと複雑な設定。こんなんで1冊に完結しているところがすごいなと。
    解決のキーとなるのが非戦闘員のカメラマン。いわば映像技術と人柄で洗脳(?)してゆく。
    展開早っと思ったけれど、面白かった。

  • 予想の数段上を行く展開だった。後から考えれば、伏線はあったわけだが…
    ひとまず落ち着いた訳だけど、このままで終わるわけもないから、この先どうなるか気になるけど、それはまた別の話なんだろうなぁ。
    それにしても、人類以外の生態や社会などの描写はピカイチだ。

  • 自分達が把握していた世界を知り尽くして(そういう気になって)、新たな世界に進出した時。
    そこで出会った意思疎通の出来る存在に対して、上から目線で接してしまうのは何故でしょうね。
    大航海時代がそうですよね。

    全て自分達の価値観に当てはめて、それ以外は劣性であると決め付けてしまう。中学生の万能感ですか。

    そんなおばかっちょがかかる悪い病気に、痛烈にしっぺ返しかけてくれます。

    未知との遭遇の怖さを教えてくれますね。
    なんでもかんでも自分の価値観で、判断してはいけないということです。

    知り合うことと、分かり合うことは、大きな違いがある。単純なことです。
    個と個なら当たり前のことが、どうして構成数が増えるだけでわからなくなるんですかね。

    ま、個と個でもわかっていないようですが、最近は。

  • ヒト型地球人と鳥型異星人が、人魚型異星人の星でファーストコンタクトの物語。

    いろいろ設定がある割に、あっさり進行していくので行間に物語が埋もれてしまっている印象。

  • ストーリーがとんとん拍子で進み、主人公の人たらし的なキャラ一本で地球人のみならず、異星人をも魅了し、全ての危地を乗り切るという話であるため、軽い印象があり、ひたすら重い大作の天冥の標と比較すると、そのライト感が際立つ。ただし、実際は結構、重い話であり、その結末はまさしくタイトル通りである。人類が知りたいという単純な欲求のみで、いかなる事態においても武よりも知を力とする理性的な対応を行うことができる程、成熟する未来があるとは思えないし、人類側が優位に立つファーストコンタクトというものもないだろうと思うが、本作の設定は新鮮であり、別の星での次回作があっても良いので期待したい。ただし、そうそういつも、人たらし一辺倒で話が進むというのはないだろう。

  • 地球とは全く異なる進化を遂げた異星体の描写がなかなか凝ってて、この厚さにまとめるのはちょっともったいない気がした。結局のところ、タビトの天然頼りだったわけだし。タビトとポーシャの掛け合いは面白かった。

  • そういう風に落とすの、アリなんだ!!!!!!
    やってくれました。いや、むしろ、やられました。
    種族は見かけによらない。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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