アイデアの接着剤

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.54
  • (27)
  • (51)
  • (54)
  • (14)
  • (5)
本棚登録 : 553
感想 : 62
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023308565

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 自分の考えは51%しか当たっていないということを常に意識する。
    成功に見えることを一方向ではなく、多方向から見る。
    関係のないように思うものでもできるだけテーマを広げ、より多くのアイデアのかけらを集める。
    いかに感度高く、日常を広く見て生活するかということが大切。
    目的の上に大義がある。

  • デザインを学ぶ美大生ですが、これはどちらかというと社会人向けの本かなと感じました。社会に出た上での人との関わり方とかの成分が強め。
    タイトルの通り日常の中の細かい要素をメモっておく、ネタを貯金するということの重要さを知りました。
    個人的にはプロジェクトや製品を擬人化して考えるという話がとても使えそうで勉強になりました。
    社会人になって仕事をする前にもう一度読みたいと思う本でした。
    メモ込みで1時間10分くらいで読めました。

  •  コミュニケーション
     客観性と主観性  左脳と右脳 理論と感覚
     大義 
     知識+知識
     「洞察力」を研けば「切り口」が変わる
     インプットの質を高める
     時代の「シズル」を嗅ぎわける
     
     

     ピシーッとくっつく接着剤になるか、カチカチに固まった使いようもない接着剤になるかやっぱりその境目は才能にあるような気がする。
     
     遊びを仕事に仕事を遊びにうまく利用している人がすべてがすべてアイデア持ちとは限らず、またその逆も然り、うまく仕事をこなせてこそ、この人の様に人に発表できる。結果がすべての世の中だから恐ろしい。そして周辺の人に愛されることも大切だ。

     天才の領域、人は自らの幼児期の記憶。絵に描けるだろうか。おそらくおおかたの人間は無理だろう。その力がいかに大切かというのも理解した。

     そして、真の成功者は己におごらず人を称え人を育てる人間だと思う。その中で人は才能を生み出していくのだろう。それがアイデアと変わるとき、先行きの光が見えてくることだろう。

     知識はセンスを生まない。無論知識は絶対条件必要だが知識でセンスは生まれないだろう。この違いが何か、このちょっとした違いがアイデアを生み出すヒントになる。

     世界を広げない三大要因の毒 30秒キャンペーンCM
     YouTubeにあるの、なければ作ってください。
     大塚製薬 ポカリスエット 発売五年まで何もしてこなかったのか?
     
     マスに訴える方法
      パワーゲーム
      スーパーポップ
      スタンダード×時代性 信頼

     どんなに人気が出ても、爆発的に売れても、結果として人類のためにいい影響をおよぼさないものは、失敗だと感じています。  78

     デザインの目的は、その商品を「よく見せること」ではないという点です。  85

     僕はプレゼンをする場合、なぜ、そのデザインがいいのかを、必ず言葉で説明できるように用意しています  101

     
     

  • アイデアとは既存にあるものの組合せ。
    良質なアイデアを生み出すためには、情報の質より量が左右する。
    日常にあること、社会で起こっていることに対して、いかにアンテナを張り巡らせて
    情報を受け止められるかが第一歩。そしてまずはそれをメモし、自分の中に蓄えること。感受性が高いと言われている人はこれができているのかな?
    ただこの新結合させるための必須のプロセスは訓練して培っていけるもの。

  • デザインとは
    よく見せることではなく、
    よくすること。

  • グッドデザインカンパニー水野さんのアイデア本。
    水野さんってこんな人なんだなあ。
    って、リアルな彼の人となりを知りたい、という人にはいいかも。
    こんな風に考えて仕事してるんだ〜とか、
    こんな人と仲良いんだ〜とか、昔こんなことやってたんだ〜とか。
    ただ、アイデアの生み出し方については、
    フムフムと納得して読めるものばかりだけど、
    それほどハッとさせられることもなかったかなあという感じ。
    アイデアを育てるときは、イメージを固定させないように
    ヴィジュアルではなく言葉で考えるという話や、
    大義をもって仕事をするという話、
    パソコンに向かうのは一日三時間という話(有名だけど)
    あたりが面白かったです。

  • グッドデザインカンパニー代表の水野学さんの本。社会人2年目の頃、東京のフリーで活躍されている方から、「このデザイナーは優秀だ」と紹介してくださった方のお名前。アイデアがどうというよりもこの人の考え方に触れてみたかった。

    仕事の仕方とか心得とか、アイデアの話だけでなくとも
    広告代理店として参考になるお話ばかり。

    自分の仕事の大儀だとかそういったものをしっかりと見据えているデザイナーさんなんだなと思う。

    是非、一度仕事でご一緒してみたい方なので、
    未熟者の私は必死でがんばります!

  • メモ。

    ●古代から今この一瞬に至るまでの、あらゆる人の、あらゆる「アイデアのかけら」が混沌として存在しているこの世界のほうが、僕たちの頭の中より、はるかに広大である、僕はそう感じているのです。小さな思考の枠に閉じこもって一人でうなっているより、世界に出かけていったほうが、はるかに確実に、ゴールに近づくことができます。だからこそ、アイデアを生むより宝探しをしたほうが、よりすばらしいものが出来上がると、僕は信じています。
    ●すべての物事を絶対視せず、「51:49」という前提で考えて、判断していく。
    ●仕事をするときは、「クライアントから注文を受けたアートディレクター」という肩書きはさっさと取り払い、「その会社の経営者」になったつもりで、どのようなクリエイティブがよいかを考えていきます。
    ●疑うとは、言葉を変えると、あらゆることに興味をもつことです。
    ●「思う」「悩む」という、自分の中に課題を内包しているやり方では、広がりは生まれません。自分の疑問をその世界に出し、人に興味をもってぶつかっていくことが、柔軟に考える方法だと思います。
    ●「俺って、いい仕事をしているな」そう思ったとたん、その仕事は直せなくなってしまい、もっとよくすることはできない。この意識を保ち続けることが、客観性を鍛える訓練になるのではないでしょうか。
    ●パソコンを使って作業する仕事、たとえば、企画書を作成する、レポートを書く、資料をまとめる、といった業務は、三時間で終わらせてしまうこと。残る五時間は三つの作業を行います。一つは、パソコンでかたちにする前に、考える時間。パソコンに向かうときは、頭の中ですでにできていることを、かたちにするだけ。もう一つは、できたものを検証する時間。そして最後は、切り替える時間。
    ●コンセプトとは、迷わず目的地にたどり着くための地図です。単純でわかりやすい地図がベスト。
    ●デザインの目的は「よく見せること」でなく、「よくすること」
    ●ひらめくのではなく、見つけ出す。見つけ出したアイデアのかけらとかけらを、接着してイノベーションとする。
    ●ヴィジュアルについてはまったくテーマは設けず、「ハッとしたら、なんでもかんでも貯めておく」という方式をとっています。いわば「ひらめき貯金」です。「ひらめき貯金」とはすなわち、街で何かに興味を抱いたら、使い道など考えずに、記憶もしくは記録しておくということです。
    ●アイデアより、完成度を優先させる。
    ●マーケティングでいいものがつくれるなら、世の中はとっくに、いいものだらけになっています。マーケティングは自分の仮説の説得材料として使うものであり、自分がそれに説得されては意味がありません。
    ●人の話を、「そうかな?」と、ちょっぴり否定しながら聞くのではなく、「そうだよな」と共感しながら聞けば、何かしら得るものがあります。すぐに腑に落ちなくても、理解しようとすれば、相手もいろいろ話してくれるので、理解できる点が見えてきます。何に対してもどっぷり感情移入してみる、これは共感力をつけるよい方法です。
    ●センスがある人はいるが、センスがない人はいない。これは僕の持論です。もし「自分にはセンスがない」と思っている人がいたら、ないのは知識です。
    ●インプットの醍醐味は、「これまでの自分が壊れること」にあります。
    ●時代性というエッセンスを的確にとらえるために、心がけていることがあります。一つは、常に自分を更新し続けること。

  • エジソン曰く、発明とは、「複数のアイデアを組み合わせること」
    デザインディレクターの仕事を実施している水野さんのアイデアを生み出すための秘訣や考えをまとめた一冊。
    著者は、NTTドコモクレジットサービス「iD」「DCMX」のブランディング、農林水産省ロゴ、アディダスキャンペーンアートディレクション、ルミネECサイト「iLUMINE」広告・TVCMクリエイティブディレクションなどを手掛けてきた。
    平々凡々な自分にとっては、違う世界の人という感じがした。

  • アートディレクションとはアイデアのかけらとかけらをくっつける接着剤のようなものという面白い発想を軸に、グッドデザインカンパニーの水野学がどのような心構えで仕事に臨んでいるかをまとめた一冊。

    デザインに携わる人でなくとも、得られるものはある。

    主観と客観、信頼、役割、を大事にし、そもそもの目的とそれを目指す上での自分の役割を考える姿勢を見習いたい。

著者プロフィール

水野 学:クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント/good design company代表。1972年東京生まれ。1996年多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。パブロプロダクション、ドラフトを経て、1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な仕事に、NTTドコモ「i D」、相鉄グループ「ブランドアッププロジェクト」、熊本県キャラクター「くまモン」、「中川政七商店」ほか。自ら企画運営するブランド『THE』ではクリエイティブディレクションを担当。主な受賞に、London International Awards(Gold、Silver)、The One Show(Gold、Silver、Bronse)、D&AD賞(Silver、Bronze) CLIO Awards(Silver、Bronze)、朝日広告賞部門賞、毎日広告デザイン賞部門賞、日経広告部門賞、JAGDA新人賞など。

「2018年 『アイデア特別編集 good design company 1998-2018』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水野学の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
ジェームス W....
マルコム・グラッ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×