ビジネスモデル・イノベーション ブレークスルーを起こすフレームワーク10
- 朝日新聞出版 (2014年2月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784023312692
作品紹介・あらすじ
【社会科学/経営】イノベーションはチームスポーツであり、天才だけが行うものではない。学習し実践することによって起こせる。IBM、シルク・ド・ソレイユなど2千に及ぶイノベーションの成功事例を分析し10タイプに分類。誰もがイノベーションを起こせるノウハウを図解する。
感想・レビュー・書評
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体系的ではあるがあたらしい気づきはなし。
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イノベーションを10のタイプの組み合わせで考えようという本。
図解も多くわかりやすい。イノベーションの教科書によく書いてある内容ではあるが、系統立ててわかりやすく書かれているのでオススメ。
メモとしていくつか項目を書き出し
10のモデル
利益モデル、ネットワーク、組織構造プロセス、製品性能、製品システム、サービス、チャネル、ブランド、顧客エンゲージメント
産業イノベーション分析
分析の範囲を明確にする、イノベーションという言葉で意味することを明確にする、多様な資料を調べる、結果を視覚化し評価する、変化の主な推進要因を見極める、未来に向かう
自分の産業をとらえ直す
何が変化しているか、どこに空白があるか、どうすれば現状を変えられるか、どのようにして他社や他産業から学ぶか、自社の空白部分はどこにあるか
ようは、他社と違う企業になり業界を一変させられるか
3つのイノベーションシフト
ビジネスモデルシフト(利益モデル、ネットワーク、組織構造、プロセスから取り組む)
プラットフォームシフト(プロセス、製品性能、製品システム、サービスから取り組む)
顧客経験シフト(チャンネル、サービス、ブランド、顧客経験から取り組む)
イノベーションの野心の3レベル
中核的イノベーション 現状のものを変える
隣接的イノベーション 境界を変える
転換的イノベーション ゲームを変える -
イノベーションを効果的に行うために、発見した10タイプを紹介する本書がグループの課題作品となった。
10タイプは、利益モデル、ネットワーク、組織構造、プロセス、製品性能、製品システム、サービス、チャネル、ブランド、顧客エンゲージメント。
イノベーションは、持続可能な新しいオファリングを生み出すこと定義した上で、前半4つの基本的な構造と、製品性能、製品システムというオファリング、後半4つは経験に基づくものに分解できる。発明だけがイノベーションではない。
10タイプで整理すれば、イノベーションが説明できるという。フォードしかり、アップルしかりと。この中から、マエストロのように戦術を組み合わせて、新しいまとまりのある全体を作ることでイノベーションが成り立つ。具体的には、アンカーをえらび拡張する、追加し入れ替える、ランダムに選ぶなどの方法がある。そうだなと事例を見たら思うのだけど、自社の状況からイノベーションを起こせるか。想像するだけで難しい。まずはマインドをシフトしなければ。。。 -
イノベーションを持続的に起こすための参考書?!
イノベーションとは
発明ではない
財務的に持続可能でなければならない
本当に新しい要素はほとんどない
製品に限定されるものではない
として、それを引き起こすための方法が記載されています。
まず、本書では、イノベーションを10のタイプに分類しています
(1)利益モデル
(2)ネットワーク
(3)組織構造
(4)プロセス
(5)製品性能
(6)製品システム
(7)サービス
(8)チャネル
(9)ブランド
(10)顧客エンゲージメント
そしてそれぞれのタイプでのイノベーションを見つけるための質問とともに、企業のビジネスモデルを解説しています。
たとえばトヨタのリーン生産方式やイケアはプロセスのイノベーションです。
また、製品性能イノベーションだけでは不十分として、これに加えてほかのイノベーションも組み込む必要があり、結果、真似されにくく、持続可能な競争優位を築くことが可能となります。
つまり、ひとつだけのイノベーションではなく、10のタイプのイノベーションを複数個組み合わせることによって持続的な競争優位を築くことができるとしています。
具体的には、フォードやグーグル、マイクロソフトが上記10のタイプから、どれとどれを組み入れてイノベーションを起こしているかを解説しています。
まぁ、そりゃそうだよなって納得がいく説明です。
さらに、今度は逆に優良企業のビジネスの中からどのタイプのイノベーションが含まれているかを見つけ出す練習もあります。
これは、練習せずに読み進めてしまいました(笑)
そして後半ではイノベーションを引き起こすための方法について記載されています
・目的を明確にして
・コースを考える
自分たちのビジネス分野の市場の重心を分析し、そこの活動を重点的にやって競合に打ち勝つのか、重心をほかにシフトするのかを考えるとのこと
さらに、重心をほかにシフトするのはどんな状況になったときなのかも解説してくれています。
シフトにおいては、3つのシフトということで、
ビジネスモデル
プラットフォーム
顧客経験
をシフトするとのこと
また、イノベーションの野心レベル(へんな日本語)ということで
現状のものを変える
境界を変える
ゲームを変える
として、やはり、どれを選ぶかを考える必要があります。
これらをどう組み合わせるかによって、イノベーションを生み出し、強固にし、その作戦を考えていくというストーリのようです。
最後には、イノベーションを組織に組み込むためには、どうすればよいのかについて記載されています。
そのための4つの構成要素として
・取り組み方針
・組織
・資源とコンピテンシー
・評価基準とインセンティブ
として、それぞれに手を打つ必要があるとしています。
やっぱり、イノベーションを考える組織だけを作るのではうまくいかないのですね。
そして、それを実行していくにあたって、イノベーションのプロジェクトをどうマネージしていけばよいかが記載されています。
本書をよむことで、イノベーションはシステマティックに誰でもが起こせそうな気がします。
しかし、残念ながらその実現に向けては、読むだけではさっぱりわかりません。
だれか、この本をベースにわが社で分析、そして、イノベーションを引き起こしてほしいと思います。(他力本願!)
そのときに、初めて本書が理解できるのでは?と思います。(笑)
本書はビジネスモデルジェネレーションのパクリかと思えるような構成(大型の横開き本)となっていて、通勤電車の中で読むことができません。やっぱり、教科書、参考書のようにして使うしかないのでしょう。 -
やっぱり行き詰ったら、ビジネスモデルがどうなのか?まで逆のぼって考えた方がいいのだろうか。
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どのように物事を考えていけばいいか、わかる。
実際の企業例もある。
簡潔にまとまっており、10個のイノベーションの内容を把握し、組み合わせることで新しいものが出来上がる可能性がある。でも、すぐには出来ない。