地政学の逆襲

  • 朝日新聞出版
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023313514

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会科学総記】国際情勢を読み解くカギは"地理"にある! 米情報機関「ストラトフォー」の主席アナリストによる、地政学分析の決定版。欧州、ロシア、中国、インド、イラン、トルコなどの地理的条件や歴史から、今後の世界動向を予測する。ニューヨークタイムズベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • 国際情勢を、地理と歴史から読み解く。
    地理と歴史という、永続的なものを基にした議論であるから、ウクライナ戦争やイスラエル・ハマス戦争などで時代が大きく動いた後の今も、通用する内容となっている。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/673207

  • ふむ

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    この本を読むと過去の学問であると考えていた地政学が今でも重要であることが分かる。
    確かに世界は様々な方法で繋がり、地域差は縮んでいるように思えるが一方で地理による絶対的な差があることが解説されているように思う。
    また、過去の地政学について、当時の世界状況を交えて解説しているので地政学がどのように生まれ、世界にどのような影響を与え、利用されてきたのかがよく分かる。
    不満点はもっと地図が欲しかったな。

  • 茂木誠氏の推薦コメント。
    「著者は米国人の国際ジャーナリストで民間情報機関の分析官。古典地政学をベースに、21世紀初頭の国際情勢を概観する名著」

  • ・「たとえ世界が滅びようとも正義は行われるべきだと、個人はいうかもしれない。しかし国家は、指導者の名でそう宣言することを許されない」国家は個人よりもずっと狡猾でなくてはならない
    ・ヒズボラはベイルート政府をいつでも望むときに転覆させることができるが、あえてそうしない。国家は特定の原則にしたがわねばならず、そのため狙われやすくなる。「国家は重荷である」そのため準国家集団は、「統治する責任を負わずに、権力だけを求めるのだ」
    ・オスマン帝国のただ一人無敗の将軍ムスタファ・ケマル・アタテュルクは、帝国がバルカン半島と中東を失ったあと、アナトリアに近代国家を樹立した

  • 【由来】


    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】
    ・何とか読了したけど、要再読

    【目次】

  • 国際ジャーナリストから、米政権ブレーンを歴任した著者による、地政学を主軸に置いた国際関係論。多くの文献により、世界の地域の地理と歴史を紐解き、それぞれの文明がいかに地政学に基づき反映してきたかを説明し、現在もその影響が大きいことを論じている。米政権の中枢にいただけあって、論理展開は理解しやすい。面白く読めた。
    「どんな独裁政権も本質的に不安定だということ、また今の状態は、永遠に続くように思われてもつかの間でしかないということ。唯一永続的なのは、地図上に占める位置だけだ」p18
    「ドイツ再統一が実現したことを考えれば、統一朝鮮の誕生に備えるか、少なくとも想定しておいたほうがいい」p19
    「単なる経済的・文化的な発達段階でしかないグローバリゼーションが、歴史と国際安全保障体制の道徳方向性になるという思い込みを、われわれは突如として持つようになった」p26
    「ジェノサイドを止めるという目的において、軍事力の行使は最後の手段ではない。それは最初の手段なのだ」p39
    「出口戦略の原則は、戦争の本質を根本的に誤解しており、より一般的には歴史作用の本質を誤解している。この原則は、用心という御旗を掲げて、人間社会の偶然性を否定するものだ。ものごとがどのような終わりを迎えるかは、あらかじめ知りようがないのだ」p39
    「ルワンダでは、1994年の大虐殺で100万人のツチ族が命を落とした。もし西側諸国が殺戮を止めるために介入していたなら、たとえ軍事的泥沼に陥ったとしても、あの惨事よりましな結果に終わっていたはずだ」p39
    「(モーゲンソー)民主主義国家は大衆感情に配慮する必要があり、そのせいで外交政策それ自体の合理性が損なわれる」p49
    「(ランドルフ)力には力をもって対抗しなければならない。したがって現実主義者は、国際機関だけによって平和を達成できるとは考えない」p50
    「現実主義者は自由より秩序を重んじる。彼らが自由を重視するのは、秩序が確立されたあとだ」p51
    「中国は、世界の自由を脅かす黄禍(イエローペリル)になるかもしれない。なぜなら中国は巨大な大陸の資源に加えて、海にアクセスできる出入り口をもっているからだ。これは、ユーラシアの中核地帯を占めるロシアには得られない強みである」p218
    「中国は現状維持勢力ではない。なぜなら中国は、世界人口の約1/5を占める国民の生活水準向上を図るために、エネルギー、金属、戦略的鉱物を確保する必要があり、そのために海外進出せざるを得ないからだ」p229
    「(中国に対し)ロシアが懸念するのは、モンゴルの場合と同様、軍隊による侵略や正式な併合ではなく、中国の移住者と企業によってなし崩し的に地域を乗っ取られることなのだ」p233
    「1億5400万人のイスラム教徒人口を抱えるインドは、インドネシアとパキスタンに次ぐ、世界第三位のイスラム人口国である」p277
    「アフガニスタンが安定し、適度に穏健化すれば、中央アジア南部だけでなく、ユーラシア全体の真の中心地となるだろう」p285
    「オスマン帝国が1918年に西側連合国に敗れるまでの約850年間、トルコ人はイスラム地域を主導していた。アラブ人がイスラム文明を主導するようになったのは、ここ一世紀のことでしかない」p338

  • この本も、タイトルで損をしている。中身はまっとうなことを言ってるのに、影のCIAというような煽動的なタイトルを付けているせいで、謀略本の一種と敬遠されるのではないか?

  •  積読書、挫折本にならないように、最後まで一応、ざっと目を通した。なかなかの力作であった。
     アメリカが地政学的(地理的?)にも恵まれた上で、現在の地位を築いていること、これと対照的に、地政学的に条件の悪い地域は、それなりの発展しかできていないことは、なんとなく理解できた気がする。世界史においては、地政学的要因も少なからず影響するようだ。

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