希望の資本論 ― 私たちは資本主義の限界にどう向き合うか

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著者 : 池上彰 佐藤優
  • 朝日新聞出版 (2015年3月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023313941

希望の資本論 ― 私たちは資本主義の限界にどう向き合うかの感想・レビュー・書評

  • 高校の政治経済の授業で経済の仕組みは面白いと思ったのが資本論に興味を持つようになった原点。同時に経済学は金儲けのためのものではなくて、なんでこんなに貧富の差があるのだろう、なぜ世の中にこんな問題があるんだろうというのを解明する学問なんだというのがわかった。数学が苦手だったので、数式が出てくる近代経済学よりも、マルクス経済学がいいと思った。でもソ連が崩壊していたので、マルクス経済やってもしょうがない、やるところもないので、経済学部への進学は諦めた。

  • 池上彰と佐藤優がカール・マルクスの『資本論』をめぐる対談

    相変わらず2人の対談は頭にガンガン響く難しさですが、『資本論』を読んでみたいなという気になりました。
    ただ『資本論』をいきなり読むのは無理なので、池上さんの『高校生からわかる「資本論」』から始めました(笑)

    社会主義がいいわけではないが、社会主義に勝ったと思っている資本主義も違うと思う。
    この資本主義の世界は限界にきていると思う。
    どう考えていけばいいのか…。

    この本で一番安心したのは、池上さんが自分も高校時代難しい本を読んで挫折したことがある。でもわけのわからない難しい本を必死になって、脳みそが汗をかくとはこういうことかと思いながら読んだ。結局何にもわからなかった。でもそういう訓練は必要だったかなと思う。
    と言っていたこと。
    難しい本を読んで、分からなくてもいいんだと思えた。(笑)
    必死になって読むことが大事なのかなって。
    そうやっていればほんの一握りでも大事なことが分かるようになるかもしれないと勇気をもらった。

  • カールマルクスが書いた「資本論」の理論を佐藤優、池上彰両氏が経済や資本論について語った一冊。

    本書を読んで、おふたりの教養の深さに感嘆するとともに「資本論」が社会主義の考え方のもとになっているという考えを大きく改められるとともに「資本論」にあるマルクス経済学の賃金の三要素などの
    考えや社会主義と資本主義についても深く知ることができ、大変勉強になりました。
    日本の共産主義が二分化していることなどは本書で知ることができ、また昨今行動経済学ができましたが、まだまだ経済学にはモノとして捉える考えが強くあり、ヒューマニズムの回復というところは「資本論」のイメージと離れたところもあり、凄く印象に残りました。

    「資本論」を 視座を変えることによって、その物事の本質がわかるという生きていくうえで非常に重要となる知識が身につくとともにこれから生きて行くうえにおいても一段上の考えができるものであるとも考えさせられた一冊でした。

  • 対談だが、資本論の読み方、意識すべき資本論の背骨の部分は 理解できた


    資本論は 資本主義経済により 資本家と労働者の格差が広がり、労働者が革命を起こすことを見越して、資本主義経済を分析したものらしい


    資本論を読むことで、資本主義経済の限界を知ることができるとのこと。宇野弘蔵さんの本、資本論を読んでみる

  • 資本の論理に絡めとらないために、資本論を学ぶべき、というとこが結構響いた。

  • 何言ってるかほとんど理解できませんでした。
    まずは入門書でも読まないとです。

  • 資本論とはなんぞや?から始まりました。
    解説のわかりやすさだったら、池上彰だろうな。

  • いやー難しい。もう少し資本論のイロハのイから勉強しなければ。

  • 世界の本質をより深く考えたいと思ったのと、池上彰氏共著の本なのでわかりやすいであろうと考え、手に取った。途中難解すぎて頭に入ってこなかったが、日本でギリギリの生活をする人が増えたり、働き過ぎる人がいたり、今後日本はどうなるのだろうと考えた時に、資本論が本質を提示しているのだろうと思った。資本論を読んで脳味噌に汗をかくことで、現在世界で起きていること、例えばISの思想を読み解くことができるのはすごいなと思った。

  • 資本論に対する二人の対話形式の一冊


    内容が骨太で難読
    自分にはまだ到底理解しきれない

    再読により思考を高めるべし

  • 結論はシンプル。マルクスの「資本論」を読みなさい。ただ、この対談・著書のすごいところは、「なぜ資本論を読むべきか」を、これまでにない分かりやすさで説いているところ。それともう一つ。ピケティ陶酔者への警鐘。ピケティはデータをもって所得格差の実態を暴いた。しかしそれ以上でもそれ以下でもない。それを論理的に説明できないため、単なるヒューマニストで終わっている。だからピケティは日本で一瞬だけのブームで終わってしまった。その理由は明確。ピケティは生産論と分配論の違いを理解していなかったから。だからといってピケティを否定するわけではない。不易流行。温故知新。ピケティのような新風に耳を傾けつつも決して浮かれず、マルクスのような古来からの論理を大事にしていく。そんな視点で経済を見ていきたい。

  • 「資本主義はガン細胞。気をつけてうまく付き合うしかない。」の例えが秀逸。が、基本的には佐藤氏が一方的に知識を展開するのみで、池上氏は相槌のみ。2人のレベルが違いすぎた。流行のテーマを著名人対談本で出せば売れるという出版社の思惑なんだろうが、デキはあまりよくない。たぶん死ぬまで資本論の原本を読む事はないだろうが、生きていく上で概要程度は抑えておく必要はあるのだろう。ガンとの付き合い方みたいなモノだから。

  • 面白い!
    けど佐藤優さんの資本論だと「いま生きる資本論」を先に読んでいたので、内容がかなり被るなーというのが初読後の感想。

    「いま生きる〰」に比べ、
    池上彰さんの合いの手が入ってるので表現は柔らかに、毒も少し効かせました
    みたいな印象です。

  • 話の切り口はトマ・ピケティによる21世紀の資本論なのだが、そこからマルクスの資本論まで掘り下げ、労農派、講座派の説明に移り、資本論の切り口で、格差問題に議論を転ずる。

    読めば読むほど、資本論に対する期待が高まり、修得したいという欲求が擽られる。本著は池田信夫同様、格差形態の異質性からピケティの理論は日本社会には当てはまらないとの立場だ。加えて、21世紀の資本論が、植民地に起因する問題、女性劣位に対する考察の不足についても佐藤優が指摘している。

    格差を論じるには、労働力の商品化と再生産、余剰利益の分配について理解しなければならず、そこから、再生産に必要な次世代を生み出す女性の役割(しかし、再生産には相当の時間を投じなければならない)、帝国主義の遺産である植民地搾取という、偏りの前提条件を揃える必要があると考えたのだろう。これらを民主主義的な解決策に委ねたとしても、教育格差を孕む民主主義の現形態で、それが達成できるか?

    資本主義の限界については、様々な書物で論じられる。商品化された労働力の売り先がなくなれば、対価が支払われない。生産性があがれば、資源と運営システムが労働力の代替機能となり、その再生産によりカロリーは賄われるが、交換媒体は一部の特殊技能に偏在する。従い、カロリーの得られぬ階層が生まれる。その階層が多数派になれば発言権を持ち、そうならぬように、セーフティネットが敷かれるが、そもそも、発言権を持つような次世代の再生産が叶わず、淘汰され、人口減少に繋がる。商品化された労働力は、代替機能とのコスト比較により採択され、超安価な単純労働作業者として残る。帝国主義が国単位の収奪主義ならば、資本主義とは家族単位の収奪主義に他ならない。そして資本主義の勝者は、この筋書きを念頭に、民主主義とセットで勝者階級の創出を目論む。つまりは、正当化した手続きに則り弱者を騙し討ちするような思想なのだ。共産主義とは、この資本主義の終わりに生まれる暴力による階級闘争を先取りした思想に過ぎない。しかし、不要とされた労働力は、機械や軍事に最早勝てない。近代では、革命は有り得ず、ただテロあるのみである。然るに、資本主義の勝者争いとは、出世競争の事だが、佐藤優は、これに警鐘を鳴らすのだ。

    善意に任せた再分配などは有り得ず、競争による淘汰が貧民階級を絶滅させ、ブルジョアジーの中で更に貧民階級を生み、これが繰り返す事により、人類の進化が進む。我々は、この大局の中で諦め、あるいは勝ち続け、進化する側にならなければならないのだ。佐藤優の言う、出世競争から発想を転じよというアドバイスは、慰め程度に過ぎないのではないか。

    様々な著作で、佐藤優はこの勝ち方を教えてくれている。まさに、彼の言う、教養本ではなく、修養本なのだ。彼の発言に脱線が多いという意見もあるかもしれない。私の解釈も乱暴だろう。しかし、佐藤優は、一つの基軸に沿った連関により論を展開しており、少しも脱線していないと思うのである。

  • 面白かった! マルクスの「資本論」も,ピケティの「21世紀の資本論」も全然理解できていない私ですが,すごい議論が繰り広げられていることだけはわかったような気がします。

    普段,我々の前でやさしい言葉で語りかけてくれる池上さんが,知の巨人・佐藤優氏とハイレベルの議論を展開しています。敬愛する池上さんの教養の深さを改めて感じました。

    しかし,「私達は資本主義の限界にどう向き合うか」というサブタイトルの問いに対する答えを,残念ながら私は読み取ることができませんでした。
    この両名の対談の内容を理解するには,やはり「資本論」を読まねばならないという結論に至りました。

    またいつか読み返したい(読み返さなければならない)一冊です。

  • マルクス経済学の賃金論の三つの要素の要約が印象に残りました。1、次の1ヶ月働けるエネルギーを蓄える(衣食住とレジャーの費用)2、次世代の労働者階級の再生産(子どもに労働者となれる教育を受けさせて社会に出す、その間の費用)3、技術革新が起きるので、それに合わせて本人が自己学習する費用とのこと。資本主義が回っているときはこの3要素が満たされる。古い概念だとも思わないし、これを維持するよう努力することが社会のシステムとしてあるべき姿であると思えました。

  • 難しそうだが資本論を読んでみようという気になった。

    所々で毒舌が入っているのが面白い。

  • 資本論の概要くらいは頭に入ってないと、楽しめないな。
    あとで読み直そう。

  • 基本を知っていてから議論するのと否では全然違うことが分かる。

  • 講座派、労農派

    1円をトイチで借りると、10年で1000兆円を超える

    創価学会と平和主義

  • 資本論を知の巨人2人が語る。永年にわたり取組まれてきた資本論関連の著書があるお二人だけに、その対談は躍動的で面白い。

  • 150530/
    日本の歴史を振り返ると、1920年代には「段階的に日本社会を変えていこう」という力が強かった。民主的な選挙制度も導入されました。しかし、国際的な経済情勢の悪化に伴って、「段階的」な考え方は後退し、「一挙に物事を解決すべきだ」という人たちが出てきました。
    当時、日本でいちばん優秀な官僚集団は陸軍でしたが、近代的な戦争をしたのは1904〜05年の日露戦争が最後でした。25年も戦争をしていない軍隊は完全に官僚化し、戦争の本当の怖さが分かりませんでした。そして2回ほど、大きなクーデターの試みがありました。クーデター自体は失敗しましたが、政治家も民衆もその再発をあまりにも恐れ、全体主義的なシステムになってしまいました。残念ながら、21世紀の今、そういう時代に郷愁を感じている人が出てきています。「日本人は非常に優秀な民族であるから、問題は一挙に解決できる」と信じているのです。
    近い将来、日本にもナショナル・フロント(国民戦線)ができると思います。それと同時に、いわゆる「イスラム国」(IS)のように、革命のような形で「宗教によって一挙に平等を実現したい」と考える人も出てきます。「ドラスチックに物事を変えてしまおう」というこのような考え方に対して、どうやって対応していけばいいと面合わせか?

  • 我々が暮らす社会は資本主義に基づいて動いているのだから、資本主義というものを一度見つめ直す作業には価値があり、それにはまず資本論から始めなければならない、というテーマ。様々な読み方が出来る影響力絶大な古典という点、資本論は人類が持つバイブルの1つと言えるかもしれない。
    話題はあちこちに飛び、資本論に結びつけるのはやや無理がある箇所もあるものの、資本論を読む事によって論理的思考が鍛えられるから、現代を理解するには、結局資本論を読むに如かず、というのは本書の主旨上、ご愛嬌といったところ。知力を高めなさい、というメッセージの本。

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