ゆきひらの話 (安房直子名作絵童話)

著者 : 安房直子

• 偕成社 (2012年1月18日発売)

感想・レビュー・書評

[Yukaさんの感想 · 2022年6月21日]

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#安房直子
#偕成社
#児童書
#読了

一人読みにちょうどよい長さ！一人暮らしのおばあさんが風邪で寝込んでいると戸棚にしまいこまれた可愛いゆきひら鍋がしゃべり始めます。孤独、思い出、美味しいもの。絵も優しくて大好きな本になりました。

[たまごやきさんの感想 · 2015年2月5日]

風邪で寝込んでいるおばあさんに、台所のゆきひらが話しかけてくる・・・。

体調の悪いときは心細いですものね。ゆきひらの作ってくれたりんごの甘煮のおいしそうなこと。雪で冷やすというところが素敵ですね。

[藤さんの感想 · 2012年3月3日]

タイトルのゆきひらという茶色のお鍋、昔どこかで見たなーなんて思いながら手にとってみた。
病気のおばあさんを励まそうとりんごの甘煮を作るゆきひらくんの優しさに和む。
多分、このおばあさんのお母さんに丁寧に扱われてきたからこんなに尽くしてくれるんだろうし、りんごの花びらが舞い散る中での再会という夢も見せてくれるんだろうなあと予想するとぐっと深みがます話になる気がしてくる。
安房さんのりんごの甘い匂いがただよってきそうな珠玉の文章と、田中清代さんの柔らかい挿絵がとってもお似合いの童話絵本。

[nijntje1192さんの感想 · 2023年1月25日]

目が覚めて良かった…。りんごの甘煮、なんて美味しそうなこと。

[しゅうこさんの感想 · 2015年5月24日]

優しいはなしだなあ。
最後のレシピだけで星プラスする価値があるよ。

[ヒギリさんの感想 · 2013年6月16日]

安房直子のお話に絵をつけた絵本。
風邪をひいて寝込んだひとりぐらしのおばあさんと、しまいっぱなしだった古い雪平鍋のおはなし。
おばあさんのさみしさが、「独居老人だから」ではなく「病気で弱ってるから」なのが良い。

私は展示品以外のかまどをみたことがないし、ゆきひらだって蓋なしのアルミ製しか使ったことがない。
りんごの煮たのは好きじゃないし、草履の感触も知らない。
おばあさんの経験と重なる部分なんてほとんど持っていない。
なのに、懐かしいような気持ちになる。

きざんんだりんご（病人にきざませるのはどうかと思うがなべだから自分じゃ切れないってのが変にリアルで面白い）を、とろ火でじっくり煮て、雪の中でゆっくり冷ます。
発熱した体温に冷たくて甘いりんごを、ひとくちずつ味わって食べる。
すべてが丁寧に、ゆったりと流れていく。


巻末に、りんごの甘煮の簡単なレシピつき。
『風のローラースケート』では風呂吹き大根を煮たくなったけど、これもまた土製ふたつきの雪平でゆっくり作りたくなっちゃう。

[no-chindayoさんの感想 · 2012年12月2日]

我が家ではりんご煮と言っているりんごのあま煮。
やさしいゆきひら鍋のあったかいお話。
冬のよみによさそう^ ^

[miyu918さんの感想 · 2012年9月23日]

　おばあさんが病気でねていると、台所のゆきひらが…。リンゴの甘煮がとってもおいしそう。冬のお話。

[unknownさんの感想 · 2012年3月18日]

ゆきひらというのは土鍋の一つらしい。
長い間病気で寝ているおばあさんの家の戸棚の中にしまわれていたゆきひらが動きだし、おばあさんにりんごを砂糖で煮たおやつを振る舞う。
それを食べたおばあさんは元気になり、またゆきひらを大事にしまうのだった。

ゆきひらが最後壊れてしまったり、おばあさんが夢でお母さんを見てそのまま死んでしまうのではないかと思ったけれど、そんなことはなくてよかった。
悲しい展開はないのに泣けてしまう、心暖まる話。

文字が大きくてひらがなだらけだけれど、間隔がいいのかとても読みやすかった。

[sunnyblueさんの感想 · 2012年2月19日]

ほっとするおはなし。温度が伝わってくるんだ～～～～～。つめたさ、あったかさ。最後にりんごの甘煮のつくり方も載っている。

著者プロフィール

安房直子（あわ・なおこ）
１９４３年、東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。在学中より山室静氏に師事、「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。『さんしょっ子』第３回日本児童文学者協会新人賞、『北風のわすれたハンカチ』第１９回サンケイ児童出版文化賞推薦、『風と木の歌』第２２回小学館文学賞、『遠い野ばらの村』第２０回野間児童文芸賞、『山の童話　風のローラースケート』第３回新見南吉児童文学賞、『花豆の煮えるまで―小夜の物語』赤い鳥文学賞特別賞、受賞作多数。１９９３年永眠。

「2022年 『春の窓　安房直子ファンタジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」