ぎふちょう

著者 :
  • 偕成社
4.26
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本棚登録 : 81
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784034370605

作品紹介・あらすじ

1年の寿命のうち約10ヶ月をさなぎとして過ごすギフチョウ。まわりの林で起こる生きものの営みを美しく緻密な絵で描く。『しでむし』作者の新作。

感想・レビュー・書評

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  • 緻密な絵が美しい。
    蝶の一生なので、じっと動かない蛹の時間が長い。
    蛹は動かないけど、周りの季節も他の生き物も動いていく。鮮やかな四季と生命の巡りが、ただただそこにある。

    姪の5歳になる誕生日にプレゼントしました。

    絵を描くことや工作や、砂場遊びや虫捕りが好きな子だと感じるので、自然や世界をじっくり観察して考えるきっかけになればよいかなと思います。

    姪の妹(2歳)にも好評なようで、読み聞かせをせがまれていました。

  • 再読。

    幼虫の状態で2か月活動した後、蛹の状態で10か月もの期間を過ごし、わずか10日だけ蝶として飛び回り卵を残す、という不思議な生態を持つ蝶の絵本。
    蝶としての姿は美しく、葉上ではなく地上で過ごす幼虫の生活も面白いけれど、本作で印象深く、また紙幅も割かれているのはのはむしろ、地味なはずの蛹の時期だ。夏が秋になり、冬が来て、春が訪れるまで、蛹はただじっとそこにあり続ける。蛹を前景に、背景に、周りの生き物たちは生活し、生き物を食い、食われていく。あくまでギフチョウの生態を追う本であるからか、周りの生き物たちの生死は言葉でもっては語られない。しかし、カタツムリやマイマイカブリやヒキガエルが命を巡らせる様子は、鮮やかに彩色されて描かれている。
    前作『しでむし』は背景の多くを敢えてモノクロにすることで、主役となるシデムシやアカネズミを際立たせていたけれど、今作は、背景や、ギフチョウ以外の様々な生き物たちも、鮮やかに彩色されている。ひとつには、蛹が季節の移り変わりの中で、それでもそこに変わらずあることを効果的に示すため、背景の色を強調しているのだろう。そして、主役となる生き物が彩色されていると考えるなら、今作での主役は単にギフチョウに留まらず、それを取り巻いて命を巡らせる生き物たち全体に広がっているといえるのかもしれない。

  • 「1年の寿命のうち約10ヶ月をさなぎとして過ごすギフチョウ。まわりの林で起こる生きものの営みを美しく緻密な絵で描く。『しでむし』作者の新作。」

  • つちはんみょうの方がよかった
    ぎふちょうは動きが少ない

  • ★★★★★
    ギフチョウを取り巻く生態系もふくめての卵からの成長を描く。
    (まっきー)

  • 読み聞かせ 5分
    遠目がきかないページがある。
    どこにぎふちょうのサナギがいるのか指差しながら読んで、5分くらいです。読み聞かせするなら、少人数がよいと思います。

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著者プロフィール

舘野 鴻(タテノ ヒロシ):1968年、神奈川県生まれ。札幌学院大学中退。幼少より熊田千佳慕に師事。学生時代は北海道で、昆虫を中心に生物の観察を続ける。1996年、神奈川県にて生物調査とともに生物画の仕事を本格的に始める。絵本など著書多数。

「2023年 『世界の美しき鳥の羽根 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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