- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784035071709
感想・レビュー・書評
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獣医師の著者の元に、保護された小さな子ギツネがやってくる。徐々に、目が見えず、鼻も効かず、味も分からず、耳も聞こえないことが判明していく。ただ体の感触だけの、暗闇の世界に取り残された子ギツネのヘレン。
恐らく交通事故で母とはぐれたか死に別れたかして脳に損傷を負ったのではないか。こんなに重度の患者ははじめてだと、安楽死という最悪の事態を恐れながらも、妻と共に小さなキツネを懸命に看護し続ける著者。ヘレンの身になり、ヘレンの気持ちを探り、どうすれば少しでも安心して過ごせるかを試行錯誤し続ける。
さらに、心を病んだキツネのメンコが母親代わりになろうとし、圧倒的な闇と孤独に取り残されたヘレンの世界に光が灯り始める。
短い1ヶ月間の命の輝きが、愛くるしい写真と共に綴られていく。素朴な文章の節々からは、溢れんばかりの愛情と優しさが伝わってきて、読みながら涙が止まらなかった。
短い命ではあっても、これほど愛されてヘレンは幸せだったのではないか。無私に懸命に動物たちを助け続ける獣医師ご夫婦には、心から尊敬の念を覚える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目も鼻も使えない奇形キツネのヘレン。ヘレンは、こんなに頑張って生きているのに、人間は自殺をしたり人を傷つけたりしています。この本はそんなヘレンの一生が描かれています。懸命に生きるヘレンの姿に命の大切さを学ぶことができます。
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[Z会3年推薦]
キツネのヘレンケラー版。どうなるのかな? -
マチエールについての論述でちょっと引用。懐かしいなあ。
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小学生の頃に買ってから1年に1回は読み直す
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最初はなにをのこすか考えたけど、最後は何も残さなかったので残念でした。
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小さい頃に読んだ中で一番泣ける作品でした。
これを読んだらとても優しい気持ちになれると思います。 -
20120913
学校図書館 -
安楽死をまぬがれたトビから学んだこと。人間のエゴ。小学生が楽しく献身的に面倒をみたところ。
よかった。
振動を使って会話できることに気付いたところは、サリバン先生が水道でWaterを教えているところを思い起こされた。
そして死。竹田津先生夫妻の生き物への深い愛が感じられた。