- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784035214106
作品紹介・あらすじ
フランスでもっとも有名な小学生、プチ・ニコラがかえってきた!単行本未収録だったニコラの魅力あふれるストーリーを16話収録。どこから読んでもおとなでも子どもでも楽しめます。
感想・レビュー・書評
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短い話がたくさん入っていてとても読みやすく、楽しめました。
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ニコラ(10歳くらい?)の日常あれこれ短編集。1話10分もかからず読める短いエピソードがたくさん入っていて、主に学校や家庭での出来事の話なんですが、「わんぱく少年たちの微笑ましいお話」と見せかけて、実際のところは「少年の目を通して語られる醜い大人たちのお話」でした…。
といっても何かドラマチックな悪事が暴かれるわけではなく、「疲れていてイライラするママ」と、「できた人間であるかのような口を聞きながら実は何もわかっちゃいないパパ」が、ヒステリックに口論するさまが、(それを見てあーいやだなと思っている)息子視点で描かれたりします。そのような、オチも含めて一切麗しくないなかなかブラックなお話と、絵本らしくちゃんと麗しいお話とが、体感的には半々ずつくらい…?
麗しくない方の話も、ジャン=ジャック・サンペのゆるイラストと、「~だったよ」というニコラのあっけらかんとした話し言葉風の文体のおかげで、ぜんぜん深刻じゃなくむしろクスッと笑える話か?と錯覚しながら読めるのですが、もしこのあとニコラが転落人生を歩み気持ち的にもグレてネガティブ思考な青年になったら、演出を変えて同じ内容を「俺がなぜ今こんなに不幸なのかそれは俺の不幸な生い立ちのせいなのださあ俺の不幸な子ども時代の話を聞け」みたいにも、できると思う。
しかしこれがあまりにありふれた光景なもんだから、「大人だから分別があるなんてことはなくて、いっぱい間違えてるんだな」ということを、よくよくわからせてくれる良い本でした。
あ、でも意外と、学校の先生については好意的に描かれている。先生はプロだが親はプロじゃないということか。
ちなみにこの「かえってきたプチ・ニコラ」シリーズは、作者存命中には発表されなかった原稿を集めたものらしいので、もしかしたら無印「プチ・ニコラ」シリーズはちょっと毛色が違ったりするのかもしれない。しないのかもしれない。 -
挿絵がかわいらしくスラスラ読める。
主人公ニコラと両親の掛け合いがほのぼのする。
個人的には「かわいいウサギ」のラストが一番好き。
パパの、悪気はないんだろうけど素直すぎるセリフにじわじわきた。 -
たのしい。
とても風刺のきいたというか、微妙な言い回しがいい。 -
いたずら好きな素直なニコラには、ほのぼのした可愛さがあるわ~
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ゴシニの遺稿より、単行本未収録の16話。大人の都合に合わせないニコラたちが何とも痛快。佐藤さんのお勧めだった。サザエさん的なパターンのおもしろさがたまらない。
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面白い~。大好きなプチ・ニコラ、発行が嬉しくて仕方なかったです。今頃読んでいるのだけれど、なんと生き生きとしていることか。
似たオチとか雰囲気なんだけど、良いのです。すごく可愛い。