銀杏堂

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 283
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784035309307

感想・レビュー・書評

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  • 素敵な創造力の物語。物にはそれにまつわる物語と人の思いがある。物を大切にする事は巡り巡って人を大切にするということ。物にまつわるその人の思い出を大切にすること。相手の気持ちになって、大切な物にまつわる話を聞いてみたい

  • 78-4-03-530930-7
    8093¥1600E

    銀杏堂
    2016年12月 初版第1刷
    作者:橘春香(たちばな はるか)
    発行所:偕成社

    装幀:原条玲子

    私はこの本の次の本(銀杏堂・スフィンクスの爪)を先に読んだ。
    その本との出会いはAIチャット。
    そちらの本も充分に楽しんで、高田さんとレンちゃんとの出会いが知りたくて、高田さんの旦那さんとの話もこの本にある様だったので読んでみました。

    絵も、お話も充分楽しんだ。品物ごとにまとまっているので、小学生でも楽しめる。
    (人のことを思うという機微まで含んでなら充分に大人向けだ)もちろん絵も素敵。
    この本の高田さんは冒険家でおてんばで勇気があり、聡明だ。
    (スフィンクスの爪)のほうはもう少し柔らかい。チャーミングな女性の印象がある。そちらを先に読んだので、冒頭、レンちゃんとの出会いは、高田さんらしくないなぁと感じた。乱暴すぎる。
    多分、一気にレンちゃんと友だちにする術だったのかもしれないけど。

    こちらの本も絵も素晴らしい。作品にピッタリだ。絵本のように見開きに絵がありそれに文字が乗っているのも新鮮。発想やデザインはもちろん、モノとして成り立つところが凄い。日本の印刷や製本の技術は大したものだ。

    この本の終わりは、次の本につながっている。
    どちらの本も、高田さんが旅に出る処で終わる。
    見開きの絵に、どこへ行ったか示唆しつつ、余韻を楽しめる。

    最後に、次のお話に転がりつくヒントとフックがちゃんとある。
    存分に作品の世界を楽しめる仕掛けがなされている。


    ニシキゴイの錦の鱗 デビルマンのカメを思い出してしまったw
    まいまいつぶろ のってみたい~♪

  • 高田さんのお店にある骨董品はどれも不思議なものばかり。小学1年生のレンちゃんにお話するていで、骨董品にまつわる冒険譚が語られます。どの逸話もあり得ないお話ばかりで、息子は「ほら吹きばあさんだなぁ」と言って楽しんでました。挿絵が美しいのも魅力です。

  • 外国を感じた!!楽しかった

  •  骨董屋・銀杏堂の女主人である高田さんが、小学校に上がったばかりのレンちゃんに話す冒険のお話。
     売られている品の1つ1つに、高田さんの冒険のお話が詰まってます。
     高田さんの作り話なのかとも思ったけれど、そうとも言えない品もあるから、やっぱり本当にそういう冒険をしたっていうことなのかしら。
     レンちゃんが賢くてかわいい。

     イラスト、めっちゃ雰囲気に合ってると思う。
     若いころの高田さんもカッコいいけど、今の着物姿の高田さんもいい。
     そんで、レンちゃんもかわいい。

  • 私にとっては久しぶりの、数年ぶりに新しく見つけてすごく惹かれた児童書。
    手に取って、ページをめくってみてふわりと香った真新しい本の、インクの、紙の匂いに、心が躍りました。

    掌編がぎっしりとつまっていて、(児童書だと思ってよんでいるから、というのも勿論あるとは思いますが)さらさらとなんのひっかかりもなく自分の中に流れ落ちてきて、満たしてくれる感じ。不思議な世界とお話がすとんと落ちてきて、純粋に素敵だなぁと、何度も思いました。

    「朝つゆのクモの巣ネックレス」「親指のんだくれ猿」「サバンナの逃げ水」「文字虫」「ぼたもちお手玉」そして「エピローグ」が私はお気に入りです。

    読了直後の気分が盛り上がった状態で今これを書いていますので、自分にしかわからないレビューになっていること間違いなしですが、
    作者様自身が描かれたイラストのその色合いや筆遣いが、この世界観をより豊かにしてくれているような気がします。

  • 冒険する骨董屋さん!
    12篇の物語があっという間でした。
    最後のラクダに乗る高田さんの絵が本当に素敵。終わりなのにいちばんワクワクした瞬間!

    装丁はもちろん、全ページの紙質が触り心地良かった。
    ほとんどカラーの挿絵もとても綺麗。
    作者の方が挿絵も描かれているので、まさにこれがこの本の世界なんだなぁと感じられました。

  • <Ginnando>
      
    裝幀/原条令子

  • 若いころも今も高田さん勇ましい。れんちゃんのおもうことがかわいい。そしてすてきだ。
    小さなお話がたくさんあって宝箱みたい。「朝つゆのクモの巣ネックレス」なんて、口にしただけでうっとりしてしまう。
    絵がたくさん散りばめられていて素敵な装丁。

  • 骨董品の収集にまつわる思い出を語るファンタジー世界。銀杏堂の店主は各世界を巡って集めた骨董品に価値がないと悩んでいたが小学生のれんちゃんの人形を持って避難するという言葉に生活必需品は大切だけど精神的に必要なものもある事を教えてもらい自信を持つ。
    孫ほどに離れていても教えられる事、友だちになれる事ができると教えてもらえた。

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著者プロフィール

1972年生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科卒業後、フリーのイラストレーターとして、雑誌や書籍、広告のイラストを手がけるほか、雑貨デザインや店舗装飾など多分野で活躍。自作の絵本に『こどももちゃん』『おしゃれなサリちゃん』、自作の童話に『銀杏堂』『ポンぼうや はじめて見る世界』がある。

「2021年 『銀杏堂 スフィンクスのつめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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