ムンジャクンジュは毛虫じゃない (子どもの文学 31)

著者 :
  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036263103

感想・レビュー・書評

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  • 子ども向けだからこそ、子どもを大切に、ごまかさない作品が残っていくのだと思う。

    同じアパート(昔は中学校の校舎だった)に住む5年生の克彦と稔。引っ越してきた良枝。
    登ると祟りがあると言われ、近所の人は近付かないクロヤマで良枝が見つけてきたクロヤマソウから物語が始まる。
    クロヤマソウだけを食べ、どんどん大きくなる、毛むくじゃらの謎の生き物ムンジャクンジュ。
    その食べる時間が25時間ごとであり、量は毎日2倍になっていくことに気づく克彦。
    最初は3人の秘密だったムンジャクンジュは、だんだん3人だけでは育てられなくなる。
    クラスのみんな。担任の川村先生。それぞれの協力と、気づくこと。
    爽快なラスト。

    ”ま、なんや知らんけど、しっかりやれと、むすこのかたをたたいた。”
    子どもを信用する大人の姿に、考えさせられた。

著者プロフィール

1947年兵庫県生まれ。神戸大学教育学部美術科在学中の1966年に「星泥棒」を自費出版。西宮市内で小学校教師をつとめながら1979年に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』(偕成社)を発表。1981年『放課後の時間割』で「日本児童文学者協会新人賞」を受賞。教壇に立ちながら1年に約1タイトルのペースで作品を発表。数々の賞を受賞する。「こそあどの森」シリーズ(理論社)は国際アンデルセン賞オナーリストとなる。アジア各国では翻訳本も出版されている。岡田淳作品で読書嫌いが治った、本好きになったという人は多い。

「2008年 『人類やりなおし装置』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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