アルフレートの時計台

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 182
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036430802

作品紹介・あらすじ

その時計台にはいくつものうわさがあった。入リ口の扉から入る人はいても、そこから出る人を見ることはない。深夜三時にひとりでくると、池のペガサス像が翼をはばたかせる。時計台の先端に白フクロウがとまっているのを見た者は…時をこえた少年の日の友情を描いた幻想譚。小学校高学年から。

感想・レビュー・書評

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  • 静かな優しい描写。
    舞台となる町の様子が目に浮かぶようだった。
    不思議な時計台の中で、時空を超え二人が出会う。
    この二人とは……(内緒)
    何が起こったんだろう?待てよ待てよ…と頭を整理する必要があった。

    二人は賢い。
    お互い相手が誰か気づいても口にしない。
    いざ時計台を出る時の覚悟はどうだったのだろうか。
    きっと本当の永遠の別れで、もう二度と会えないと分かっているのだから。それとも後で気づくのか。

    別れという運命は決まったものであり、それに向かって突き進むしかないのか。
    時計台の中でのように時を止めることってできないものなのだろうか…。
    後から切なさや悲しみがじわじわと来た。

    ー4/25再読にて追記ー
    時空を超えた、変わらない永遠の友情も確認できた。なんて優しく切ないのだろう。
    本当は、もっともっと深いところまで気持ちを揺さぶられたかった。こう思ってしまったのは、本書が児童文学だからだろうか。
    子ども時代に読んでいたら、私はどう感じただろう。その頃に出会いたかった本。

    その他
    表紙、目次のデザイン、挿絵も物語の雰囲気が出ていて、しかもオシャレでとても良い☆
    児童書が楽しいのは、挿絵もあるからかなと思っている。

  • 子どもの時の忘れられない思い出。
    親友、それ以後それほど親しい友達はいないというのも…
    なんだか、とてもあったかい。

  • 原点なので。
    これを読んでから読書も面白いなと感じた。
    思い出補正もあるかもだけど

  • 故郷に帰ってきた小児科医のクラウスは、時計台がある広場で不思議な体験をする。時を超えて再び出会えた友だちとの交流は少し切なく、それでいて心が温まる感じもあって、最後にはちょびっと驚きも。
    ドイツの架空の町イェーデシュタットを舞台にした作品の2作目で、1作目『ドローセルマイアーの人形劇』のエルンストが出てくるのも良かったです!

  • うわ。なんかジンワリ来るわ~。


  • 児童書だけれど大人も楽しめるし、読んだあとほっこりする本。

    児童書ってけっこう面白い。
    自分が小学生くらいのときにこの本を読んでたらどんなことを感じたのかな。

    どうやらシリーズらしくて、この本の前に『ドローセルマイアーの人形劇場』という本があるらしい。
    でも、この前作を知らずにこの本を読んだが十分に楽しめる内容だった。

  • アルフレートそんな法則までちゃんと見抜いて聡いなぁ。
    しかしクラウス切ないやん。

  • 少年時代を過ごした町に戻ってきたクラウス。親友との思い出の時計台。そこで起こった不思議な出来事。
    静かな語り口で紡がれるため、不思議な出来事が自然と心に沁み込む。感情を高めずに感情豊かに書かれる親友への想い。
    美しい物語に出逢いました。

  • その時計台にはいくつものうわさがあった。入リ口の扉から入る人はいても、そこから出る人を見ることはない。深夜三時にひとりでくると、池のペガサス像が翼をはばたかせる。時計台の先端に白フクロウがとまっているのを見た者は…時をこえた少年の日の友情を描いた幻想譚。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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