シゲコ!—ヒロシマから海をわたって

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 51
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036450404

作品紹介・あらすじ

彼女-笹森恵子さん-に出会う前、わたしが知っていたのは、たったふたつのことでした。ひとつは、少女時代に広島で被ばくし、ひどいやけどを負ったこと。もうひとつは、その後アメリカにわたって、現在もロサンゼルスに住んでいること。広島で被ばくし、アメリカにわたったシゲコ。その半生をおいかけたノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 原爆乙女と言う呼ばれ方は、原爆犠牲者と言うことが一番に来てしまう…
    ヒロシマガールズと呼ばれた方が、柔らかい

    原爆で犠牲になり
    負傷し一人孤独に学校で寝かせれてたけど、家族が見つけてくれた
    髪の毛はチリチリだし、顔も腫れて誰だかわからない状態の中
    お母さんは、娘の着物を着た遺体を見つけてしまったが娘ではなかった
    すごく嬉しかったことだろう
    娘の顔が火傷で酷く、膿がたまっても何度も何度も献身的に看護してくれたおかげでよくなった
    どんなに変わってあげたいと思ったことだろうか?
    アメリカで手術を受けられることになった時、シゲコさんが
    このまま日本にいては、両親が自分のことの心配が尽きないだろう離れて遠くから幸せを願ってくれた方がいいと思いでアメリカに行く決心をしたのが印象的

    アメリカで平和活動をした時に
    原爆を落とした搭乗員とは、思いが相容れないことがつらかった
    原爆によって、戦争をはやく終わらせることができた、原爆投下は正義の行動で、今でも間違ってないと言う戦闘員
    シゲコさんは、ずっと罪悪感に苦しんでいたと思っていた
    私も戦闘員は罪悪感でいっぱいだと思ってた
    アメリカでは、正義の行動と思ってる人が多い
    平和がずっと続きますように

    勇気、行動、愛
    シゲコさんの素敵なスピーチを覚えておこう

  • 広島で被爆した少女シゲコが、あるアメリカ人の援助を受けて、
    アメリカでケロイドの治療をしてもらえる25人の女性の一人に
    選ばれました。

    シゲコは治療後もアメリカに残って、看護助手としての仕事を得て、
    子どもを産み、育て上げました。
    そして、自らの体験をアメリカの子供たちに語ることを始めました。

  • ★★★★★
    ヒロシマで被爆し、たくさんの人にささえられ、また自身もまわりを支えながら、生きてきたシゲコさんの人生。
    シゲコさんがカラリとひたすら前を向いて生きているので、ゲンバクを描いた作品ではありますが、沈み込むような悲壮感はありません。
    しかし、それはたくさんの葛藤や思いを飲み込んで生きてこられたシゲコさんが語るからなんだろうなあ。
    戦争は憎んでいるが人も国も憎まないというシゲコさんは、今アメリカで暮らしています。
    夏を前に読んでおきたい一冊。
    (まっきー)

  •  広島で被爆、治療のためにアメリカに渡った笹森恵子(シゲコ)さんの半生。シゲコさんは、アメリカの子どもたちに被爆体験を語り伝える活動もされている。

  • #シゲコ
    #菅聖子
    #偕成社
    #児童書
    #読了
    広島で被爆した笹森恵子(しげこ)さん。ひどい火傷を乗り越えた後、なんとアメリカで看護師になり、平和を訴える活動を続けている。ノーマンカズンズさんは米国で最も早く原爆投下の問題提起をした人で被爆した方の支援をし、恵子さんを養子として受け入れた。
    国と個人は違うなあと思った。アメリカでも民間レベルでは原爆により傷ついた方を救済しようとする活動が行われていたのだ。しかし原爆投下が正しかったという考えを持つ人がいるのも現実。文化や国がちがっても壁をつくらず、対話し、わかりあえずとも知り合おうとする努力が必要なのだなあ。

  • 広島の原爆で被災した少女シゲコさんのお話-と聞くだけで、悲しくて読むのがつらい・・・そんな風に感じた人にも、ぜひ手にとってほしい本です。シゲコさんの明るく優しい、人をひきつける魅力に触れてどんどん元気が湧いてきます。アメリカに渡りいろんな人たちと出会い、助け合って成長する姿が生き生きと伝わります。

  • 児童書です。

    子供が戦争や原子爆弾について勉強するには、
    良い一冊だと思います。

    子どもだったころ、学校でいきなり資料映像と写真から
    見せられて、そのあまりの悲惨さから、
    映像がフラッシュバックとして、脳裏にこびりつき
    不眠となり、心身症と病名をつけられた私です…。
    夏中、一歩も外に出られず震えていました。

    私が過敏すぎたのだとは思いますが、
    この本は、子供がひどいトラウマになるような
    写真などは、使われていません。

    色んな子がいるので、すこしづつ勉強してゆく過程で、
    年齢に応じて、知っていく方法もあるのかもしれません。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。『世界を救うパンの缶詰』(ほるぷ出版)で第65回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『山をつくる:東京チェンソーズの挑戦』(小峰書店)『山里にダムがくる』(山と渓谷社)他多数。

「2022年 『世田谷・大平農園 けやきが見守る四〇〇年の暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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