ジョージと秘密のメリッサ

  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037268800

感想・レビュー・書評

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  • 全世界の全年代の人が読まないといけない本。
    みんながケリーのような人ならほんっまに幸せなんやろなぁっと思った。
    ジョージにとってケリーがいたこと、実はしっかりしたお兄ちゃんがいたこと、寄り添ってくれるお母さんがいること、全て幸運。みんながこんなに受け止めてくれる人が周りにいるとは限らない。
    身近にジョージと同じ気持ちの人がまだ居た時に、ケリーのようでありたい。

  •  日本でも小学高学年がメインの読者として出された本だと思うが、トランスジェンダーの子どもがどんな苦しみを抱えているかがよくわかる。こういう本を頭の柔らかいうちに読めば、下らない偏見や蔑視の言葉を口にするような人間にはならないだろう。
    主人公の母ですら、女装のゲイとトランスジェンダーの違いがわからなかったのだから、頭の硬い大人も読んでみるべき。特に政治や教育に関わる大人は。
     この本がいいのは、本来の女の子の格好ができたジョージ(メリッサ)がトイレに行く場面があること。デリケートな問題だけど、これを書いたことが、メリッサの抱える深い悩みと喜びに真剣に向き合えた証だと思う。
     先日、『編集者ども集まれ!』を読んだので、余計に胸に迫った。

  • 自分は女の子だ、と思っている「男子小学生」ジョージの話。
    その思いを隠し続ける苦しさ。
    読んでいるこちらも胸が押し潰されそうになる。
    何歳だってこんな思いをして欲しくないけれど、特に全く逃げ場のない子供には、辛い思いをして欲しくない。
    それでもジョージには最高の友達と、最高になる家族がいた。
    甘い結末ではある。
    けれど、苦しんでいる子供逹に支えがあるように
    という筆者の願いをそこに感じた。
    LGBTQの人々がそのことで苦痛を与えられない世界になりますように。
    そう願う私の中にもきっと、無知や無意識で傷つけかねないものがあるから、意識していきたい。

  • 国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11371322

  • 自分が、自分の思っている自分でいられるってことを当たり前のように享受していると、そう出来ないツラさに気づけない。主人公の思いに触れて、切なかった。
    マッチョな感じの、ちょっとガサツなお兄ちゃんが、意外にもあっさり受け止めてくれたのは、ほっとした。やっぱりそばにいる人に、分かってもらいたいよね。
    児童文学でこそ、こういうテーマを身近なことにしていって欲しい。
    これも、love yourself,speak yourselfのひとつだな。

  • 自分は本当は女の子だと気がついたジョージ
    彼の葛藤
    気持ち
    親友のケリー

    兄のスコット
    校長先生
    ジョージのまわりにいる優しい人達
    側にはいないけど、ジョージのお父さん
    が丁寧に描かれていて、とてもよいお話でした

    もっと寛容な世界になればいい

  • ジョージは10歳のアメリカの男の子。
    心では女の子だと感じている。
    劇でという女の子の役のオーディションを受けるが
    、先生から冗談でしょうと取り合ってもらえない。
    ジョージの親友ケリーが、何かと気付いてくれて…

  • ジョージはアメリカに住む10歳の男の子。母親と兄と一緒に仲良く暮らしている。親友はケリー。
    タイトルの通り、ジョージには秘密がある。自分だけの秘密。それは、身体は男の子だけど、心は女の子のトランスジェンダーだということだ。
    学校で『シャーロットのおくりもの』の劇をすることになった。児童文学の古典的名作でもあるこの作品、ジョージはの主人公のシャーロット(クモ)をやりたいと思う。でも男の子である自分が、女の子の役をやりたいと言いいだす勇気がない。それでなくともクラスのジェフやリックには女の子っぽことをよくからかわれるのだ。
    親友のケリーは、ジョージの思いを知って、シャーロット役のオーディションを一緒に受ける事を応援してくれたけど、学校でも、先生は「シャーロットの役をやりたい女の子はたくさんいるから」と言う。

    自分の身体が男の子であること、これから大人の男っぽくなってしまうことへの恐怖や、女の子のようにしたい思いを隠して毎日をすごしていること、
    誰にも自分の気持ちを話すことができないでいて苦しむジョージ。
    はじめに親友ケリーにトランスジェンダーであることを話し、受け入れられ、
    そして家族にも説明して、理解してもらえた。

    作者アレックス・ジーノ自身もトランスジェンダーだという。そのことに気がついたのは大人になってからだとの事。この問題が世間的に言われるようになったのは、最近のこと。これまでは、トランスジェンダーということ自体が知られず、自分の性に対して違和感を感じ、人知れず悩んでいた人も多かったのだと思うと、この物語が、悩んでいる子やその周りの人たちの助けになるといいと思います。

  • 身近にLGBTの人がいないので、あまり移入はできなかったけど。
    参考として読んだことは覚えておく。

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